iPad関連の話ばかりが最近は続くが、まぁそれはそれだけ注目されるデバイスという事であり、私自身、なんでこんなに気になるデバイスなんだろう? と多少なり不思議に思っていたりする。
魅力的、と一言で言ってしまえばそれまでの事なのだが、発表当時からとは全く正反対な世間一般の反応と私自身がシンクロしている部分もあり、最初は見えてこなかった本質が見えてきたiPadは、相当に魅力的な製品だったと言わざるを得ない。
現時点で、iPadが最も活用できる地域は多分米国だと思う。
理由は単純で電子書籍として活用できる部分が相当にピックアップされているから。
これが日本だとまだ対応できていないため、魅力は半減とまではいかなくても落ちるのは避けられない。
そのiPadだが、米国で販売台数初日30万台を突破したようだ。
だが、私はふと思う。
米国で初日30万台という数字は果たして多いのだろうか?
もっとも予約ですら全部捌けていない現状だとは思うが、30万台という数字は米国人口から考えると多すぎる数字ではないように思う。
現在発売されたiPadはWi-Fiのみで3G通信が出来ないタイプであるため、それが30万台という数字に留まった理由なのだろうか?
日本国内で言えば、初日で30万台という数字が出ればそれは大きなものと言える。
米国基準で考えても少ない数字ではないと思うが、これが発売週の数になったとき、どれくらい増えているのかが気になるところだ。
Appleのスティーブ・ジョブズCEOは「iPadは、ゲームチェンジャー(大きな変化を起こすもの)になる。iPadユーザーは、封をほどいてわずか数時間のうちに、平均3つ以上のAppをダウンロードし、だいたい1冊の本を購入している」と語っているそうだが、Appleから用意されている“iWork”というアプリが30ドル以下で用意されている。
このiWorkの中身は「Pages」「Numbers」「Keynote」の3つのアプリで構成されており、それぞれが各9.99ドルという価格設定になっている。
このiWorkを購入するだけで3つのアプリをダウンロードしている事になるのだから、平均3つ以上のAppをダウンロードという数字は決して多い訳ではないと思う。
また電子書籍が充実している米国であれば、1冊の本を購入しているというのも、そう大きな話ではないように思える。
要するに、まだ出始めで様子見なのではないかと思うのだが、これらの数字でiPadを評価するのは難しいのではないかと思う。
要するに、話題にもなり人気ハードである事は間違いないが、その評価はまだ待て、というのが私の考えである。
まだまだ判断材料が少なく曖昧。
それはApple製品が新しい要素を多々持つ為であり、評価が難しいからだが、そんなのは昔からの話である。
日本人の多くの人が評価するには、日本国内で販売が始まって、そこから1週間は必要なのではないかと思う。
Apple信者は今の時点で大絶賛だろうが…。