私が名作と信じて疑わない作品は少なくはないが、その中でもとびきり名作と呼ばれるものが幾つかある。
一つは“タクティクスオウガ”であり、これは“タクティクスオウガ~運命の輪~”として今年の11月11日にPSP版でリテイク(リメイクというより良いところを引き継いで再構成)される。
そしてもう一つ、マルチメディア展開まで発展した名作として“POWER DoLLS”という作品がある。
美少女とメカというミスマッチデザインの走りみたいな作品だが、コイツは他の“美少女×メカ”を扱ったゲームとはかなり異なる。ゲームの内容がマジで難しいのである。どちらかというと、美少女という見た目で簡単に思わせておいて、中身はとびきりハードなシミュレーション、そんな感じのタイトルである。
POWER DoLLSシリーズは、第一作目と第二作目は名作と言われるほど人気が高かった。特に第二作目はマルチメディア展開が最も盛んだった作品でもあり、良否はともかくアニメにもなり、ドラマCDにもなり、小説にもなり、漫画にもなった。
ところが第三作目以降は、残念ながら第二作目を超えるような展開はせず、徐々に人気に陰りが見え始めた。理由はいろいろあるだろうが、制作スタッフが変わったとか、メカデザインが変わってしまったとか、そんな噂もあった。そしていつしか難しいゲームそのものが売れなくなる時代が到来し、気がつけばこの手のゲームそのものが姿を消してしまっていた。
個人的にはものすごく面白い作品と思っていただけに、とても残念であり、またシリーズ展開してくれればいいのに…と常に思っている。
そのPOWER DoLLSシリーズが、ガマニアよりオンラインゲームとして制作される事が東京ゲームショーで発表された。
4Gamer.netの情報では、まだ制作発表とプロモーションビデオの公開のみという事で、詳細は不明のようである。
詳しい話はまた記事が公開されるような感じであるが、掲載されていたムービー等を見る限り、育成型シミュレーションと戦術(戦略?)シミュレーションを組み合わせたようなものになるのではないかと私は予測する。
個人的にはシミュレーションでもいいのだが、今の時代を反映させると、見た目はもっと立体的にならないといけないだろうし(POWER DoLLSシリーズは基本2Dであり、5でもクォータービューに留まった)、純粋なタクティカルシミュレーションとなると、オンラインゲームである強みを生かしきれないような気もする。
欲をいえば、ガンダムの戦場の絆みたいなコクピットビューのアクションで、オンラインを生かしマルチプレイとかできるようなゲームだとかなり面白いと思うのだが、さすがにそういうゲームにすると開発費もバカにならないだろうから、現実味はない。
ただ、Xbox360には“重鉄騎”なるあの鉄騎の後継ゲームの登場も言われているだけに、そうしたニーズが今あるのも間違いない。POWER DoLLSというものすごくよく出来た素材があるのだから、ハイエンドな名作をぜひ作って欲しいと思っている人は、少なくないと思う。
なにはともあれ、一度沈み込んだタイトルを掘り起こしてきた事には敬意を表したい。
名作が迷作とならない事を今は祈るのみである。
DoLLS、キター
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ん~、何かブラウザゲームみたいね。
まぁ、ブラウザゲームを否定するわけじゃないけど、できる事とか考えると大掛かりなものじゃないのかもしれないな。
フロム・ソフトウェアあたりが開発してくれると、硬派でリッチな3D POWER DoLLSになるんだろうけど…それは期待しても無理かな…。
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