その昔、パナソニックからもゲーム筐体が発売されていた。
その名は“3DO REAL”といい、米国3DO社が提唱した32bitマルチメディア端末の統一規格から生まれた第5世代ゲームマシンだった。
だが、この3DO REALの登場後、そんなに時間をかけずに初代PlayStationやセガサターンが登場し、キラーソフトを多数もつこの2機種がシェアを伸ばす陰で、キラーソフトが決定的に欠けていた3DO REALはその姿を消すことになる。
一応、3DO規格の次世代仕様であるM2という規格もパナソニックが委譲されていたが、このM2規格の家庭用ゲーム機は最後まで日の目をみることはなかった。
パナソニックのゲーム機というと、私的にはこの3DO REALが真っ先に頭に浮かぶのだが、今またパナソニックからゲーム機が登場するという情報が出てきた。
その名は“Jungle”といい、MMORPGのプレイを可能にする携帯機デバイスだという。
(画像はGIZMODOより引用)
このJungle、高解像度の液晶とQWERTY配列のフルキーボード、miniHDMI端子、microUSB端子、3.5mmヘッドホン端子を持つという事らしいが、詳しいスペックについては謎に包まれている。噂ではLinuxベースの端末だという話もあるが、それがどこまでホントかはわからない。
MMORPGをはじめとしたオンラインゲームを視野に入れたデバイスで、それ故にQWERTY配列のフルキーボードを持つようだ。
オンラインゲームを主体とするのだから、おそらく無線LANを標準装備していると思われるが、それがどの規格で実装されるかはまだわからない。
以前は据置型ゲームマシンしか登場させる事のなかったパナソニックがこの今のタイミングで携帯機デバイスを登場させてくるというのは、一体どういう魂胆なのか?
おそらくニンテンドー3DSなど、まだまだ活況の真っ只中にある事がパナソニックが携帯機を出す理由の一つとなっているだろうが、ライバルと決定的な差を付けてそこに価値を見出す昨今のデバイス事情から考えると、コレまた今ひとつ、決定打にかけるような仕様である事から、その意図が全く見えてこない。
そもそもMMORPGなどは据置機などで腰を据えてプレイする方が望ましい訳で、情報端末であるモバイル機器と同じサイズでそこを目指すというのは、かなり無理があるような機がしないでもない。
ただ、パナソニックがゲーム業界にもどってくるという事は歓迎すべき事だと思っている。
MSXTurboR規格のパソコンでは、決定的な機種を紹介された事実もある。
本案件が、そうしたイロモノ的アイテムにならない事を祈りたい。