タイトルだけ見るととんでもなくスゴイ事ができるように感じるかもしれないが、あくまでもできるのは画面の中だけ。
光学迷彩とは、光学的な迷彩、つまり周囲に光学的要素で見えなくなる仕組みを言う。
SF映画やSFを題材にしたアニメなどでは最近はあまり珍しくなくなったものではあるが、当然、現実的にそれをリアルにやろうとすればまだまだ実現までの壁は高い。
だが、まずはこの動画を観て欲しい。
まぁ、あくまでも画面の中の話だが、たしかに人が消えて見えるはずだ。
これは、Xbox360用に発売された新デバイスであるKinectという製品を利用した映像である。
Kinectは、本来であればXbox360用のデバイスなのだが、インターフェース的にはPCと接続する事が可能で、しかもプロテクトが意図的にかけられていない。さらに、オープンソースでドライバまで公開されていて、PCを利用してこのような映像に利用する事が可能なのだそうだ。
この映像はKinectとopenFrameworksを利用して映像を作成したという。
利用の仕方を考えれば、もっと他の事もできるのではないかと考えられる。
また、ニコニコ動画ではもはや有名な3DPV作成ツールであるMikuMikuDance内でKinectを利用してキャラクターを動作させるようなツールも作られ始めている。
まだ完全ではないようだが、おそらくこれらも有志の手によってより完成度の高いものが出来上がっていくのではないかと思われる。
今回、私が一番驚いたのは、何と行ってもMicrosoftがKinectにプロテクトをかけていなかった事と、オープンソースでドライバが公開されているがそれらを利用して副次的に何かに利用していても、事実上容認しているところである。
ハードウェアへのテコ入れ、つまりチートに関しては徹底して取り締まるようだが、製品そのままを公開ドライバで動かす分には黙認というスタンスは、他社製品と比較して大きなアドバンテージを作るものと思われる。
Kinectはコンシューマ機の周辺機器としては価格の高いものだが、PC用周辺機器として考えれば驚くほど高いデバイスではない。
今回の事実上の容認によって、本来の使い方とは異なる用途かもしれないが販売数が伸びる可能性もある。どういった展開になっていくのか、ちょっと私も興味がある。
そう考えると、Kinectは案外イケてるデバイスかも…。