私は長年日本語インプッドメソッドとしてATOKを使っていた。
しかし、Windows7を導入した際、ATOK2009が未対応だった事で、一時的にGoogle日本語入力を利用した。
テキストをよく打つ者として、ATOKは最良の日本語入力環境であり、それは今も昔も変わらないと思っている。そんな万全ともいえる体制だったのだが、Windows7の導入によりATOKが使えなくなり、これも世間では便利といわれているGoogle日本語入力を使ってはみたものの、その使い勝手の悪さたるや、ハンパなものではなかった。
慣れていないという事もあったかもしれないが、とにかくATOKの使い心地は良すぎたのだろう。あのGoogle日本語入力ですら、使いにくいと感じるものでしかなかったのである。
もちろん、MS-IMEと比較すればGoogle日本語入力はずっと使いやすい。それでもATOKと比較してしまうと、月とスッポンである。
なので、Google日本語入力から、いつかはATOKに返り咲こうと思っていた。
しかし、1年前Windows7対応のATOK2010が発表された際、速攻で乗り換えるつもりだったのだが、諸般の事情で乗り換えることができなかった。
仕方なしにそのままGoogle日本語入力を使い続けていたのだが、どうもしっくりこない。
使っているうちに慣れてくるものの、どこかに違和感を感じたままだった。
なので…導入する事に決めたのである。
しかもプレミアムバージョン。
大辞林やジーニアス辞書が一緒になったお得版である。
ATOKの良さを語ると、たぶんどれだけ絶賛してもそう簡単には終わらなくなる。
タイプミスを予測して正しい文字変換にする事もたやすくできてしまう。もはや人間がバカになると言っても過言ではない。
Google日本語入力は、ネットでよく使われる言葉を変換対象にする事が出来たが、ATOKは自分の環境をじっくりと熟成させていく事のできるIMEであるため、とにかく自分自身にとって使いやすいという機能が豊富なのである。
まぁ、そんな使い勝手の良さを知っていたからこそ、今回の導入に踏み切った訳だが、実は一つだけ誤算があった。
というか、今まではこんな事はなかったのだが、ATOK2011の新しい仕様のおかげで予想外の作業が増えてしまったのである。
それがATOKsyncという機能によって実現していたもので、私が知っているATOK2009は、ATOK2008の仕様と同じユーザー辞書だったため、ATOK2009をインストールした直後でもサーバ上に保存していたユーザー辞書をATOKsyncで同期させてやれば、インストール直後でも今までの使い勝手そのままのユーザー辞書にする事が出来た。
ところが今回のATOK2011は、ユーザー辞書が今までと違う構造らしく、今までの辞書と同期させる事ができないのである。
なので、今使っているATOK2011は、非常におバカ状態である。今使っているWindows7にはATOKは一切入れていないため、別の手段を使用して辞書合併しようにも、合併する辞書がないのである。
というわけで、セカンドPCから辞書データを手動で引っ張ってきて、辞書ユーティリティで合併させないといけない。
一手間増えてしまうのは、新しいものへ進化していく過程でどうしても通る道だが、何となく面倒ではある。
ただ、この面倒な作業を乗り越えてしまえば、従来同様のすばらしい日本語入力環境がやってくる。
日本語入力にお金なんかかける必要はない…と思っている人も多いかもしれないが、年5,000円程度の出費なら毎月約417円、つまり1コインでこの環境が手に入ると考えればいいだろう。もっと安くないとと思うのなら、月額300円の月額版もある。
まずはお試し版を使ってみて、その使い心地を知ってもらいたい。驚くほど賢い変換と、自分が知らなかった語彙の提供をATOKはやってくれるだろう。
個人的には超おすすめソフトである。