有機ELパネルが画面の焼き付きを起こす、というのはワリと知られた事で、実際スマートフォンの一部機種などに搭載された有機ELパネルでは焼き付きは必ず起こるとさえクチコミで言われている程。
価格.com クチコミ掲示板
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実際購入後半年で焼き付きが出ているようだが、PS VITAも同じく有機ELパネルを採用しているという事で、この焼き付き問題が発売当初から言われていた。
だが、実際に有機ELパネルの焼き付きというのは、どういう事をいうのだろうか?
ブラウン管時代の焼き付きとは、ブラウン管の同じ所に電子銃からのビームを受け続けた結果起きるもので、文字通り焼き付きという事になる。要するにビームを受けていたカラーフィルター部の色が変色してしまうという現象だ。
では有機ELパネルの場合はどうなのか?
有機ELパネルに遣われている有機EL材は電気を流すと発光するという特徴があり、その有機EL材そのものに色を付けて自己発光させている。つまり、有機ELパネルの焼き付きというのは、特定の色の有機EL素子にずっと電気を流し続けている事で、その発光素子そのものが劣化する事で色落ちが発生する、といえる。
基本的にブラウン管時代と原理的には違うが劣化という意味ではそう変わるものではない。但し、有機ELパネルの場合は局所的に劣化する事で焼き付きのような現象が目立つ、という事になる。時間経過で劣化すれば全体的に色落ちするという定めにあるのが有機ELパネルの特徴だが、ただ、同じ画面を表示させる事で局所的に劣化する、つまりスマートフォンなど時計やアプリの表示など、いつも同じパターンの画面を出す事が多い場合はそれだけに焼き付きが発生しやすい、という事になる。
ではPS VITAはどうか?
ゲーム機なので遊んでいる限りはほぼ問題ない…はずなのだが、では実際に同じ画面を映し続けたらどうなるのか? とい実験をした所がある。
Kako Homepage (kako.com)
http://www.kako.com/
(Kako Homepage (kako.com)より画像抜粋)
この実験は、PS VITAのフレンド画面を移し続けた結果の画像である。
画像をよく見ると「フレンド」の文字やPSNアカウントの一部などが見えるし、部分的に色合いが変化している所がある。
この実験を行った人はPS VITAを自己責任の下、分解したりしている人なのだが、その分解の際にLボタンを押しっぱなしにする細工をして、実験を実に2,160時間行ったという。
実際にはゲームをしたりしていたようで2,000時間程度と見積もるのが正しいようだが、それでも連続稼働での話である事を考えると、実用上ほとんど焼き付かない、或は毎日1時間程度メニュー画面を表示したとして2,000日ぐらいは問題なく使えるという事になる、と試験者はコメントしている。
2,000日という事は、単純に考えても5年と半年弱という事になる。このような携帯デバイスではそれぐらいの寿命というのはありがちと言ってしまえばそれまでのような気もするが…。
とりあえず、普通に使っている段階での焼き付きはまずない、と思われる。
どちらかというと、経年劣化によって画面全体の色落ちを感じる方が先なのではないかと思うが…。少なくとも私の使用状況だとそうなる可能性が高い。
ブラウン管も20年近く遣っていると色落ちが激しかった。
ウチは今のテレビに買い換える前はブラウン管テレビを25年近く遣っていた。
最後の方では色落ちが激しく、映画などの暗いシーンでは何を表示しているのかすらわからないような状態だった。
有機ELパネルの場合は、当然の事ながらブラウン管ほどの耐久力はないだろう。おそらく10年ぐらいで色落ちが発生し、それより数年後には色落ちが激しすぎて何を表示しているのかわからなくなる可能性が高い。
これが有機ELパネルの特性であり、現在その寿命を延ばす技術をいろいろ模索しているようだが、おそらくその技術が確立する前に別方式のパネルが台頭していくるのではないかと私は思っている。
一番有力なのはSonyのLEDテレビである。
LED素子そのものを並べて表示パネルにしてしまったパネルだが、今このパネルの最大の問題はドットピッチが固定だという事だ。
小さな画面で高解像度、というワケにはいかないのである。だが、これの解決は時間の問題ではないかと思う。技術が上がればより小さなLED素子を並べる事が出来るようになるのではないかと思う。
LEDは有機ELと若干異なり、素子そのものがその色で発光する。有機ELのように着色した素子が光るのではないため、劣化速度は比べるまでもない。
個人的にもっとも期待している技術である。
このLEDパネルを搭載した新しいデバイスが登場するのはまだまだ先ではないかと思うが、焼き付きという現象はそうした技術のデバイスが出てくるまでは避けて通れない問題だ。
なので如何にして同じ画面を長時間にわたって表示しないか?
それが有機ELパネルと長く付き合っていくコツと言える。
それにしてもこのPS VITAの実験をしたkakoさんには感謝しなければならない。
この焼き付いたPS VITAはPSNアカウントが映り込んでいるので売る事もできないようだが…そもそも分解している時点で売れないなw
焼き付き問題は、実用性を考えたら問題無さそうですね。
デバイスの寿命の方が先に尽きそうだしw
しっかし、実験のために一台潰したのか…、こう言う実証実験の情報はありがたいですねー
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実証実験を個人でやってる人は珍しいかもしれない。
それだけにありがたい話です。
PS VITAの内部スペックは既に新型iPadが近い所まで迫ってきているので、次のiPadの時にはPS VITAにスペック的な優位性はないでしょう。
その時までに、どれだけゲームソフトで優位に立っていられるか?
実に微妙な問題だ…。
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