ソニー・コンピュータエンタテインメントジャパンアジアが、東京ゲームショーのメディアを対象としたプレカンファレンスをSCEJA本社会議室で行った。
対象となる国は、韓国、台湾、香港、シンガポール、マレーシアで、具体的な発売日と価格は、各地域で11月に行なわれるプレスイベントで発表するとした上で、これら地域のPS4発売時期を2013年12月と発表した。
日本での発売は先日発表されたように2014年2月22日だから、アジア地域は北米についで早い発売となり、日本は完全に後発組になる形となった。
日本発のPlayStationが、今や日本でなく世界を中心にして動き、日本が置き去りになった形と言える。日本の影響は既にその程度の者に成り下がったという言い方ができるかもしれない。
マスメディアやメーカーが、どんなに日本のユーザーに対して「日本は重要なマーケットである」と言ったとしても、この後発組である事実を見れば、それらが場合によってリップサービスでしかない事は明白ではないかと思う。
確かに日本市場は極端に小さくはないかもしれないが、大きくはない、というのがホンネなんだと思う。より大きなマーケットを中心に考えていく必要がある、と考えるのはビジネスの鉄則みたいなものだから、これらは仕方のない動きなのかもしれないが、結果から言えばこの動きが全ての真実を物語っていると言える。
ただ、アジア地域の発売が12月になった背景には、欧米からの並行輸入品に対する対策とも言える。マーケットが巨大であるが故に、こうした並行輸入品問題はちょっとした問題へと発展する。
本来なら発売される地域のマーケットで正常販売されるべき製品が、並行輸入業者によって崩され、価格に波が出来てしまう事を避ける為には、発売日による調整をする必要がある。そういう意味では、日本を後発にしてもあまり大きな影響がない、と見られていると言える。
世界同時発売ができなくなったというのは、そのコンテンツ(この場合プラットフォームと言えるかもしれない)が巨大になったから、と言える。世界の全ての需要、それだけの数を揃えるのは大きなリスクになるからだ。
そうした事情はよく分かるのだが…日本発のプラットフォームがいつしか日本を最後発にしてしまうようになった事実は、悲しくもある。
日本のゲーム文化の衰退がこの自体を招いたとも言える。
日本でソフトを発売しても売れない…という実態が、こうした動きを加速させた可能性もあるし、その加速の理由にSNSなどのソーシャルゲームの存在もあるのかもしれない。
だが、ゲームの本質は「まず楽しい事」が基本であり、それを提供できなくなりつつある現状は、やがてプラットフォームそのものを遠ざけ始める。
日本は今まさにそこにいるように思えてならない。
FF14のコンテンツのように日本発で世界をうならせる作品を作って行かないと、この動きは今後より加速していく。日本のゲームクリエイターは今後世界を相手に戦っていかなければならない。ぜひとも、世界的視野に立つ作品を手がけるクリエイターがどんどん生まれてくる事を期待したい。
…無理か?(-_-;)