Dr.DAC3を発売しているWiseTechが、Dr.DAC2シリーズ3機種を対象に、有償でDr.DAC3(2013年12月発売)にアップグレード(交換)できるキャンペーンを実施するという。
嬉しい話だがよくわからない部分も…
この話、Dr.DAC2所有者からするととても有り難い話なのだが、このキャンペーン対象となるにはいくつかの条件が必須となる。
・国内正規品であること
・並行輸入品でないこと
・海外で発売された対象3機種以外のバージョンでないこと
・オペアンプは標準以外でも良いが完動品であること
これらの条件をクリアした場合、最低限本体とアダプター、そしてアップグレード費用を支払うとDr.DAC3と交換可能となる。
大凡のキャンペーンルールはこんな所なのだが、キャンペーンページで一つ気になる項目を見つけた。
WiseTech お知らせ
http://www.wisetech-direct.jp/news_detail27.html
その項目というのが、こういう内容。
『株式会社Wisetech以外の第3者による輸入、販売などの並行輸入品、海外での購入品に関しては対象外となります。株式会社wisetechの管理するシリアルナンバー以外の製品は対象外となります。』
コレ、もしAmazon.co.jpなどで購入した場合は対象外になる可能性があるのではないだろうか?
もちろん、マニュアルが日本語であれば並行輸入品という可能性は低いだろうし、まして海外での購入品という事はないだろう。だが、グローバル展開をしているAmazon.co.jpの場合、確実に対象品であると言い切れるのだろうか?
偉大なるかな、シリアルナンバー
このように不安要素満載の私の場合、結局はメーカーにシリアルナンバーを問い合わせて対象品かどうかを確かめる必要がある。
というか、確実に対象品だと言い切れる人は、WiseTechのオンラインショップで購入した人だけのように思えてならない。
楽器店や量販店などで購入した人の中には、思わぬ形で並行輸入品を購入してしまっていたりする人もいるように思える。
そうなると、こうしたキャンペーンは使いたくても使えないという状況になってしまう。
こうしたアップグレードの話があるだけで有り難い話ではあるのだが、ぬか喜びになる人もいる事実は避けられない。
私の場合、仮に対象品だったとして、アップグレード費用が29,800円必要になる。
逆に言えば下取りアリで29,800円という価格でDr.DAC3を購入する事ができる、という事になる。
問題は、Dr.DAC3に29,800円の価値があるか? という事だが…正直、わからない。
Dr.DAC2の頃は他に選択肢がないため、適正価格とも思えた部分があるのだが、今となっては他メーカーからかなり高機能なDACが同価格帯で発売されている。
一応、Dr.DAC3は5万円以下のジャンルで2014年のVGP(オーディオビジュアルアワード)を受賞しているが、ハイレゾ対応品が出回り始めている今となっては、その受賞という言葉を鵜呑みにできないと私は思っている。
価格として3万円の性能が全くないとは言わないが、他に選択肢がある現状では、よくよく考える必要があるだろう。
まぁ、Dr.DAC3の一番の鬼門は、一部でSam Young社の電解コンデンサを使用しているという事。韓国屈指の電解コンデンサメーカーとはいうが…その信用はいかほどのものか?
安定していれば良いのだが。