NTTの回線を利用したMVNO回線は結構昔から存在していた。
日本通信やIIJをはじめ各種揃っているが、NTT系以外からもMVNO回線サービスが登場している。
VAIO Duo 13を活用するために
私が所有しているVAIO Duo 13は、実はau系のSIMカードを使ったWAN回線通信が利用可能になっている。
当初、SonyStyleでオーナーズモデルを検討していた時、この機能を追加しようか随分と悩んだのだが、GPSが内蔵されるという事などを考え、契約はしないまでも一応この機能を追加したモデルを選んだのである。
もちろん、購入後に一度もauとデータ通信カードの契約はしていないため、事実上一度もVAIO Duo 13でWAN回線通信はしていない。
一方、既にあまり使用頻度が高くなくなったiPadには、依然としてIIJmioのSIMカードが刺さっている。
いつ解約しても良かったのだが、万が一使う時に困るという、ただそれだけの理由で、今までずっと契約し続けている。月額利用料金は大体1,000円弱。まぁ、無駄なコストだとは思うが、何事も備えが大事という事で続けていた。
だが、今の端末利用状況を考えると、このIIJmioのSIMカードはやはり無駄と言わざるを得ない。
もしVAIO Duo 13の通信デバイスが、NTT系のものであったなら、SIMカードをVAIO Duo 13に移植して利用していたのだが、残念ながらau系デバイスであったが故に転用が効かない。
VAIO Duo 13の最大の問題は、まさしくこの通信デバイスをau系にした事だと未だに思っているが、そうなってしまっているのだから仕方が無い。
そこで、私が注目したのは、au系のMVNOサービスへの引っ越しである。
その名はmineo
au系もようやくMVNO系サービスが登場した。といっても、正式発表が成されたのはつい先日の5月15日の事で、ケイ・オプティコムからのサービスである。
ケイ・オプティコムは関東ではあまり名が知られていないが、近畿~関西を主力エリアとしている電気通信事業者である。ま、関西電力系ですな。
もちろん、今回発表されたMVNOサービス“mineo(マイネオ)”は、全国サービスであるため、関東圏であっても利用できる。
このmineoはau系のネットワークを間借りしたMVNOサービスであるため、auの通信が可能な端末ならほぼ利用が可能とみられる。確実ではないため“ほぼ”と言わせてもらうが、auのSIMロックがかかっているiPhoneで利用できているため、ほぼ問題なく他端末でも利用できると考えられる。
mineo 公式サイト
http://mineo.jp/
データ通信サービスだけでなく、3G回線による通話も可能なサービスがあり、IIJmioなどのみおふぉんと同等のサービスとなっている。
もっとも、私の場合はVAIO Duo 13に装着するつもりだから、データ通信のみのシングルタイプが候補になる。
価格は980円で1GBの高速通信が可能。月内で1GBを超過した場合は200kbpsに通信速度が落ちるが、100MBあたり150円で高速通信量を追加できる(全て価格は税別)。
ま、他サービスと価格的に何ら変わりが無い感じである。
今の所、ココが最低ラインといった感じなのだろうが、一つだけIIJmioに劣る部分がある。
それは最低利用期間が決められていて契約より12ヶ月以内に解約した場合は違約金が発生するのである。正直、コレはあまり戴けないのだが…これはIIJmioが特別太っ腹だという事なのかもしれない。
まだ見送り…か?
まぁ、サービス全体を通して見ても、何ら問題は見受けられない。
単にau系のMVNOサービスというだけで、回線がNTTでなくなっただけの事である。
なので、すぐにでも乗り換えてもいいかなぁ…と思ったのだが、実際問題としてどうしようか、未だに悩んでいたりする。
というのは、やはり今使用している通信デバイスの行く末を見据えた上で乗り換えた方が良いかも知れないと考えているからだ。
私の場合、実は今VAIO Duo 13を外で利用する場合、iPhone5のデザリングを利用してネットに接続している。
iPhone5も、とりあえず月7GBの制約付きとはいってもテザリングが可能であり、iPhone5経由でネットに接続できる環境が存在するため、使用するには困っていない。
ただ、VAIO Duo 13が単体でネット接続できるというメリットが全くないわけではなく、困ってはいないがあれば便利という状況であるため、何が最適なのかを模索している所なのである。
そこで問題の中心となるのが、iPhone5の後釜にくる端末だ。
iPhone6を想定するなら、そのiPhone6をどのようにして導入するかでMVNO系サービスとの付き合い方も決まってくる。
今、SoftBank系回線でiPhone5を契約しているが、iPhone6導入時にMNPでドコモやauへと乗り換える場合、また別の視点でiPadやVAIO Duo 13の通信を考えねばならなくなる。
SoftBankに残留したとしても、また条件が変わるだろうし、そうした流れを見据えた上で考えねばならない。というわけで、今すぐMVNOサービスだけで乗り換えを検討するのは難しい、と判断している。
ただ、今回のmineoのサービスは、少なくとも今までのNTT系NVNOサービスだけの環境から大きく一歩前進したと言える。
SoftBank系でもMVNOサービスを提供する可能性があるようだが、まだそれは現実的なカタチが見えていない(企業の間では何か動きはあるかもしれないが)。
だが、通信回線事業者は今後もっと多様化していく。
絶対的なサービスというのは、おそらく今後存在しないように思える。まぁ、あえて言うならドコモが強いと言えるが、競争がもっと激化する事は間違いない。
また、地域によって繋がりが良い回線とそうでない回線というのが必ず出てくる。
だから、自分の活動範囲の中でもっとも有効に働く回線を選択するというのも、選び方の一つになるだろう。
今後の通信回線事業者の動きには要チェックである。