昨日届いた中身の話。
とりあえず本編を観たので、その感想みたいなものを書いてみる。
良くも悪くも安定した面白さ
多分、THE IDOLM@STERファンからすると、この劇場版の完成度は高すぎるという内容ではないかもしれない。
それは高望みか?
そうではなく、いつも通りの面白さだからだ。そう、いつも通り。
だから劇場版であるという特別なものがない…というか、足りない。
しかも、今回はバックダンサーにミリオンライブの5名のキャラクターが増え、いつもの13人(ウチ一人プロデューサー兼任含む)は駆け出しではなく、既にトップアイドルの仲間入りをしてしまった後になっている。
時間軸から考えれば当たり前すぎる話だが、既に駆け出しの頃とは違う側面で描かれている。
にもかかわらず、いつも通り。
特別なものを感じない。それが当たり前。
批判的な書き方をしているが、このいつも通りの面白さが出ている時点で及第点には達している。
だからこそ、完成度が高すぎるという内容には感じない。ある意味、褒め言葉。
ただ、何かが足りない。そう感じるだけなのだ。
しかも、最初からいつも通り。劇場版の作中なのに劇場予告から始まる。
アイマスの中で公開される劇場予告はこれで3作目。
タイトルは「眠り姫~THE SLEEPING BE@UTY~」で、当然主役は千早。
ハッキリ言おう。私はこの劇場版が観たくてしかたがない(爆)
こういう所までいつも通りの作り込み。制作陣も絶対にノリノリで作っているに違いない事がよく分かる。
ファンだけでなく制作スタッフにも愛されるTHE IDOLM@STERは、実に素晴らしいコンテンツだと思わされる。
時を刻むアイドルの成長
今回、いつもの13人からトラブルが発生する事はない。
というか、主役の春香がリーダーとしての資質を問われるだけで、他は完全に春香を信頼している。一部春香を危ぶむシーンもあるにはあるが、決してそれは否定的ではない。
つまり、この時点でいつもの13人は成長しきっていて、完成された一つのアイドルを形成している。
だから今回の劇場版の真の主役はミリオンライブの5人であり、彼女たちの成長の物語である。
だから…ファンがもし不満を感じる所があるとするならば、真の主役が世代交代してしまっているところかもしれない。
ただ、では13人は重要ではないのか? というともちろんそうではない。いつもどおりのスパイスが効いた展開を見せてくれる。
遊びまくる姿も描かれ、キャラクターの個性が滲み出ている。だからファンも安心して観ていられる。
この二人、とても同じ歳とは思えないキャラクターイメージだが、こうして遊びまくる姿を見れば「ああ、納得」というものである。
そういう、いつも通りの安定した安心感があり、それでいて事件を呼び込む新人が合わさる事で、この劇場版のストーリーは構成されている。
これを完全に受け入れる事ができれば、この劇場版の出来映えは完璧と思えるかも知れない。
逆に受け入れられなければ、違和感を感じることになるだろう。
この躍動感が…
そんなストーリーはさておき、さすがは劇場版…と普段なら思う話を、アイマスの場合は当たり前と感じる所が凄まじい。
ライブのシーンの躍動感をどう見るか?
これはアリーナライブのワンシーン。
正直、動画でなければこの良さは伝わらない。
普段あまり観ることのない美希の姿からは、多少なり躍動感を感じる事ができるのではないかと思う。
だが、非常に残念だが、アイマスはテレビシリーズの時も既にこれぐらいのクォリティで作られていた。
残念と表記するのも変な話だが、劇場版だからという特別感を感じないのは、まさにテレビシリーズのクォリティの高さによるものだ。
これはある意味とても幸せな事であるが、せっかく劇場版なのだから…というところに結び付かない。
実に複雑な心境である。
で、結論として?
アイマスファンなら観るべき。というか、観ないなんてあり得ない。
隅々までいつも通りであり、安定した出来映えである。
ちゃんと小鳥さんの妄想も入っているし、千早の「くっ!」も入っている。貴音の食べ物に対する執着も描かれているし、雪歩の穴掘って…というのも入っている。
正にキャラクターの特徴のオンパレードである。
だからこそ、アイマスファンなら観るべきであり、観ないなんて事はあり得ないのである。
では普段アイマスを観ていない人はどうか?
好きにしてくれ…と言いたいが、面白いよ? とだけ言っておく。これを観たらテレビシリーズを観たくなる。
ゲームをやりたいとは思うかはわからないが、少なくともアニメは観たくなる。
そういう意味で、観る者を平常心ではいられなくする作品である。
それにしても…眠り姫の劇場版、マジで作ってくれないかなぁ…。