仕事場に何故か私物が増え続けている今日この頃…。
ラベルプリンター
最近、仕事で文書を沢山扱う事が増えてきた。
いや…そもそもISO 13485とかそういうマネジメントシステムの立上げとか管理を業務としているのだから、文書を沢山扱うのは当たり前の事なのだが、それらをファイリングする際、いつも困っていたのがラベル作りである。
いや、普通にファイルのラベルだけなら問題はない。
一番の問題は、タグである。文書を仕切りを入れて分ける際、見出しとしてタグを入れるのだが、今までは前時代的に全て手書きのタグを付けていたのである。
ところが、品質マニュアルと手順書だけで約50種弱、それに紐付いた様式(フォーマット)が160種弱の全てに手書きのタグを付けるとなると、かなり骨が折れる作業となる。
そして極めつけは、それらのタグを付けた文書ファイルを3箇所ある事業所分作らなければならないワケで、それを一人で黙々と作っているヒマがあれば良いのだが、当然そんなヒマなどなく、それでも文書は用意しなければならないという二律背反を満たす必要があるという事である。
流石に不可能を可能にしろ、と言われても困るワケで、止むを得ず、自前でラベルプリンターを購入する事にした。
いろいろ探した結果、キングジムのテプラとか選択肢がいろいろある中で、私が最終的に選んだのがbrotherのQL-720NWというラベルプリンターである。このラベルプリンター、23mm×23mmのシールが付いたロール紙が扱えるため、それをタグとして利用する事としたのである。
無線LAN対応の熱転写式
このQL-720NWの最大のポイントは、ラベルプリンターといっても熱転写式だという事である。
他社製品のラベルプリンターの場合、ほとんどがインクリボン方式のものであり、カートリッジにインクリボンとラベル用紙が内蔵されているタイプのものである。
しかし、このQL-720NWは、そもそもが熱転写式であり、ロール紙側が感熱紙になっている。だからインクそのものが不要であり、ロール紙そのもののランニングコストが極端に低いのである。
また、ロール紙もいろいろなサイズがあり、PCで扱うソフトウェアで自由にフォントを配置して印字できるし、サイズだけでなくロール紙そのものの質も選べたりして、結構汎用性に富むのも魅力である。
そして極めつけは、QL-720NWは無線LAN対応だという事。
初回接続時はUSB接続が推奨されるが、設定さえしてしまえば無線LANで接続でき、配置する場所を選ばない。
ちなみに私は自分の席の後ろ側、他の人の袖机の一部を拝借して仮配置した。
無線LANだから、電源さえとれればまた別の場所に配置する事も可能である。
USB接続オンリー版もある
当初、このQL-720NWを買うにあたり、もう一つの選択肢と迷っていた。
それがQL-700という同じbrotherのラベルプリンターである。
違いは、カラーリングと無線LANの有無ぐらいであり、どちらがリーズナブルかといえばQL-700の方が安い。
特にオークションなどで1万円ぐらいでQL-700は手に入る事もあるのだが、実はそれはカラクリがあって、オークションなどで1万円前後で買えるものは海外版であり、国内では保証が受けられないものだったりする。
それでもマニュアルなどはPDFデータでサイトから入手する事ができるため、使用する上では何ら困る事はない。
もし国内版のQL-700が欲しいと思った場合でも1万円半ばぐらいで入手できる。
私が購入したQL-720NWは、大体2万円台半ばという価格帯になってしまうが、私が購入したものは国内版で保証もあるものだった。
どちらを選ぶかは予算や好みの問題とは思うが、無線LAN対応のQL-720NWは、スマートフォンとの連携もできるので、使い勝手は幅広い。
私はたまたまQL-720NWを選択した、というだけの事だが、どちらを選んでもラベル制作が捗るのは言う迄も無い。
自前というのは問題だが…
正直、これを自前で用意しなければならないという事そのものが問題ではないか? と思わなくもないのだが、私の勤務先ではこういうものを購入するのはかなりしんどい交渉が必要だったりする。
ラベルなんてものは、全てのものを識別する場合にものすごく重要かつ必要な手段なのだが、それらを準備するにしても手書きでいいじゃないか、となるのである。
極力お金を使わない、という方針が悪いとは言わないが、何事も費用対効果である。
どれだけ効率が上がるのかは一目瞭然なのだが、最悪なのは、その効率が上がるという事を証明しなければ買わないという事。つまり、誰かが最初の人身御供にならないと導入が進まないのである。
まぁ…機器によっては貸出機があって、それで体験する事も可能なのだが、とにかく実証する為には実機を必要とするという問題は、小さな問題とは言えない事である。
今回は本体だけでなくロール紙も自前で準備した。
これで文書作成を何とか間に合わせ、変化があった時にも即座に対応できるようになるだろう。
自分の能力でもどうにもできない事を機械で補う。
言葉で言ってしまえばそれまでの事だが、私の自前の努力もぜひとも認めてもらいたいものである。