カメラなんてモノを持つと、気がつけば湿気との戦いが始まっている。
ドライボックスでは厳しいか?
現在、私はハクバの5.5Lのドライボックスに乾燥剤を入れてカメラの保管等を行っている。方法としてはスタンダードであまり予算のかからない手段だが、実の所、この方法はあまり良い方法とは言い難い。
そもそも、なぜカメラを持つと湿気と戦う事になるのか?
それはレンズにカビが生えるからであり、それを放置すると深刻なダメージをレンズに受ける事になるからだ。
では完全に乾燥した中にカメラやレンズを置けばいいのか?
答えはNoで、完全乾燥した中にカメラやレンズを入れると、可動部に使われているグリスを乾燥させてしまったり、オールドカメラやオールドレンズだと使用部材の乾燥で、本来の耐久力を削いでしまう事がある。
カメラやレンズを保管する場合、適正な湿度は40~50%と言われている。
つまり、乾燥剤を使ったドライボックスによる保管の場合、この40~50%の湿度に調整するのが極端に難しいのである。
こうした保管方法の場合、どちらかというと乾燥させすぎの状態になってしまう。乾燥剤の効果の方が、ボックスの湿度漏れよりも圧倒的に強力なのである。
理想は全自動防湿庫
そんなプラスチック製のドライボックスにも、湿度計などを取付けた、ある程度コントロールできるような製品も存在するのだが、理想はやはり全自動防湿庫である。
特に最近のような梅雨時ともなれば、必然的に湿度は上昇し、それによって乾燥剤を交換&追加しがちになるが、そうなれば当然「乾燥しすぎる」という状況が起きやすくなる。
しかし、全自動防湿庫はそんな難しい湿度のコントロールを自動でやってくれる。電子ユニットによって湿度をコントロールし、常に最適な環境を整えてくれるのである。
電気代は1日あたり1円程度と気にならないくらいの消費電力でしかないものもあり、場合によっては維持費はドライボックス&乾燥剤よりも経済的かもしれない。
ただ、初期投資がある程度かかり、最低でも2万円弱程度は必要になる。…モノによってはもっと安いものもあるかもしれないが、ちゃんとしたものを選ぼうとすれば2万円前後くらいはかかると思った方がいい。
私の環境、つまりカメラ2台&レンズ5本程度なら、2万円前後の全自動防湿庫で全く問題なく保管できる為、普通ならその程度で問題はない。
もし、それ以上のレンズ資産があったり、カメラ資産があるようなら、もう一つ二つランクの上のものを必要とするが、そうなると価格は3万円を超え始めるのではないかと思う。
ま、そのアタリは手持ちの機材とのバランスで容量を考えれば良いのだが、私もそろそろそうした全自動防湿庫を検討しなければならないかな? と思い始めた。
…何しろ持ってるレンズがそれなりに高価なものばかりである為、カビで問題になるなんてバカげた事故を起こしたくないというのが本音である。
そこでいろいろ探してみたのだが…2万円以下でなかなか良い全自動防湿庫を見つける事ができた。おそらく…カメラのキタムラ限定の製品と思われるが「ED-41KWA」という型番の製品である。
東洋リビング製
このカメラのキタムラ限定の製品と思しき「ED-41KWA」は、中身はどうも「ED-41WA」と同じものらしい。「ED-41WA」は、東洋リビングというメーカーのもので、防湿庫メーカーとしては手堅いメーカーである。
光触媒を利用した製品で、カビや湿気に最適な製品という触れ込みのもので、私も実際に店頭で「いいな、コレ…」と見ていた製品群である。
このカメラのキタムラ限定製品「ED-41KWA」は、19,800円という価格でありながら、カメラ本体だけなら8台の収容能力があり、レンズなどと組み合わせても十分な大きながあると考えられる。
但し、棚は2段であるため、全容量39Lを効率良く使おうと思ったら、もう1段分の棚が必要かも知れないが、見た感じでは棚を1段増やすと今度は棚同士の高さが足りなくなり、かなり狭い空間でカメラなどの保管をしなければならなくなる可能性がある。
つまり39Lを効率良く全て使い切るというのはかなり難しいと言える。
それでも、39L中20L分くらいは有効活用できるだろうから、現在20L以下の容量でカメラとレンズの管理をしている人ならば、余裕で保管する事はできるだろう。
この「ED-41KWA」だが、19,800円という価格で送料も込みというからかなりお買い得な製品と言える。
唯一の問題は…色が白しかないという事。これが黒になり、東洋リビングからの発売という事になると、価格が一気に3万円台後半という事になるため、価格を考えれば白で行くしかないと言える。
プラスチックのドライボックスと乾燥剤を使用している人も一度検討してみる価値のある製品といえるのではないだろうか?
おそらく価格分の満足は間違いなくあると言える。
私もハクバのドライボックス使ってます。
乾燥剤は同じくハクバのキングドライを使っています。
この乾燥剤は、乾燥しすぎを避けるために、30~40%の湿度になるように作られているそうです。
湿気ってカビが生えると致命傷になることもあるので、乾燥してるほうがマシだよなー程度に思ってます。
でも、私も高価なレンズや希少なレンズが増えてきたので、収納を含めた防湿庫と言うのは良いなあと思っていました。
父の遺したカメラも含めると結構な量になるので、小さい防湿庫では収納しきれないのが問題だったりします。
現時点でドライボックス3個あるので…w
家具の様に大きい防湿庫は高いし、当分はプラの防湿庫で我慢です。
…そろそろ4個目が必要に…w
返信
私が一番恐れるのは、Zeiss UltronとかFlektogonだったりします。
もちろん最新のレンズなんかも被害に遭うわけにはいかないのですが、オールドレンズは全ての面で湿度のコントロールが重要になるな、と思っています。
何しろ、レンズそのものの耐久力もグリスなどへの防護もオールド品質なワケで、防塵防滴仕様の昨今のレンズとは比較にならない状況と考えています。
そうなると、ドライボックスだけで対応するのは結構厳しいのかな、と。
一番良いのは、光触媒によるクリーン機能が搭載されたものだけれど、最低でも湿度コントロールが可能なドライキャビネットは必要になってきているのかな、という気がしています。
オールドレンズに手を出す事がなければここまで考えなかったかも知れませんが、手を出してしまった以上、何れは覚悟を決めなければならないかな…。
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