写真をめぐる争い…。
有限の容量無制限?
Amazon.co.jpがプライム会員向けの新特典として、オンライン写真ストレージ「プライム・フォト」というサービスを提供開始した。
これはプライム会員であれば写真画像を追加料金なしで容量無制限にアップロードできるサービスで、Amazon Cloud Driveを利用したものとなる。
従来は、このAmazon Cloud Driveは容量5GBの制限があるサービスだったのだが、写真画像に限り、この容量が無制限になった形となる。よって、ドキュメントや動画は5GBまで、という制限は変わらない。
このように聞くと非常にわかりにくく、私としても具体的に「じゃあ、容量はどれだけ使えるのさ?」と思ったりする。「ドキュメント・動画5GB+写真無制限」という感じで考えればよいのだろうか?(多分そうだと思うが…)
どちらにしても、画像はアップロードできる制限がなくなった事で今まで容量を気にしながらスマートフォンで撮影していた人などはバンバン撮影できるようになる事は間違いない。しかも、画像1枚あたりの容量制限もないし、その画像は無圧縮、しかもRAWデータのアップロードもできるというから、スマホでなく一眼デジカメで撮影している人もPC経由などで上手く使えそうである。
ちなみにプライム会員の特典なので、従来のプライム特典サービスも同時に受けられる事に違いはない。
クラウド戦争
同じようなサービスを展開しているのがGoogleである。
Googleは2015年5月より「Googleフォト」というサービスを開始しているが、こちらは容量こそ無制限ではあるものの、アップロード画像は圧縮され、1枚あたりのサイズとしても1,600万画素を超えるとリサイズされるという制限がある。
また、MicrosoftもOne Driveが同じようにストレージサービスとして提供されているが、こちらは全体容量に制限がある。日本だと5GBまで…だったように思う。
最近ではdropbox含めてクラウドサービスがいくつも展開されているが、そのほとんどは基本容量を無料で利用出来るが容量に制限があり、その容量を拡大させると有料になる、というサービスだ。
Amazon.co.jpのプライム・フォトは、プライム会員の基本料金を支払いはするが、写真は容量無制限であるため、元々プライム会員に入っている人からすれば使い勝手の良いサービスという事になる。
ただ…プライム会員の他サービスを享受する、という事を前提に検討する事はあり得るだろうが、このサービスの為にAmazon.co.jpのプライム会員になる、というのは賢い選択ではないように思う。
使用するサービスを吟味できるか?
私自身、そろそろ使用するサービスを吟味する時期にきたかな、と思っている。
私はOne Driveを主として、Googleフォト(Google Drive)、iCloudと複数のサービスを別々に利用している。
Google Driveはかなり便利と思っているが、Officeドキュメントとの相性が一番良いのはOne Driveだし、今回のプライム・フォトを含めたAmazon Cloud Driveは写真画像に関して言えば容量無制限が魅力的である。
だが、バラバラに使用していると、どこにどのデータを格納したか? という問題も発生するし、全てのサービスに同じデータを格納するなんて事はもっとムダである。
各社のメリット・デメリットを考えれば、一つに集約する事はとても難しいのだが、運用方法はある程度考え直す必要はあるかも知れない。
というか、インターフェースの善し悪しが全てのようにも思えるが…。
各社、今度は容量だけでなくそうしたストレージを利用するアプリケーションの使いやすさで勝負して欲しいものである。