韓国の医療機器監査の三日目が終了した。
綱渡り
監査の三日目が本日終わった。
終わった後、私が今日の出来事を一言で例えるなら、まさに「綱渡り」という言葉が最適ではないかと思う。
多分、監査に慣れている人からすると、綱渡りでも何でも無いと言うかも知れない。しかし、システムが不安定な今の状況を真剣に考えるからこそ、私は(システムが)出来ていないこの状況下での監査は、まさに綱渡りだと思う。
少なくとも、今日は2回、その綱から落ちたと言える。
品質マニュアルを完全理解出来ていない私にも問題はあるが、コチラ側のファシリテーター(facilitator=進行役)が、よく分かっていない状況でありながらテキトーに答えたりする一面があり、返答に対して引くに引けない状況に陥る事数回。もう私としては生きた心地がしない局面を味わった。
ファシリテーターももちろん悪気はないのだろうが、テキトーに答えるのは何とかならんものか?
少なくとも、こちら側の人間でありながら、そのテキトーな返答でコチラを苦しめるのは如何なものかと思うワケである。
まぁ、何とか今日は切り抜けたが、明日はどうなる事か…。
残るは最難関
さて…監査は全4日間であるため、明日はとうとう最終日である。
そして残る監査項目は…最難関とされる是正措置と予防措置、そして市販後安全管理業務である。
是正措置とは、問題があった場合にその問題の根底を見直し、不適合そのものを発生させないようにする措置の事。
予防措置とは、その問題が発生する可能性を予知し、予め不適合が発生しないようにする措置の事である。
手順の説明などはそんなに難しくはないが、事例を取り上げての説明において、その事例内でやるべき事を落としたりする可能性があるため、説明にもキケンが伴う。予防措置も似たようなものである。
だが、問題は市販後安全管理業務である。
これは販売している製品のその後の状況を調査する業務で、類似品などの調査も行わなければならない。
基本的には国内だけでなく、出荷した諸外国の状況も調べなければならないので、本当ならばかなりの資料を用意しなければならない。
ところが、この資料を今のシステムでは限定して作成している所があり、また担当の私自身が基本日本語しかできない事から、この資料の全体的な厚みがまったく足りていない。
なので、ここを指摘されるとかなり難しい話になるのだが…果たしてどうなるか?
とりあえず、今日までは大きな問題はなかった。
最難関である明日を乗り切る事ができるかどうか?
全てはそこにかかっている。