そういえばすっかり忘れてた…。
聖刻の物語
ワースブレイドという作品シリーズがある。
といっても最近のものではなく、1988年にTRPGとしてホビージャパンより発売された、電源不要のコミュニケーションゲームのシリーズで、元々はワースブレイドのプロデューサーである千葉暁氏が小説デビューした作品「聖刻1092」シリーズを舞台としたゲームである。
私はこの聖刻1092シリーズがものすごく好きで、独特の世界観による物語にかなり没頭した時期がある。
この作品は、ある意味“早すぎた名作”だと思っていて、サンライズのアニメ作品でいうならば“ダンバイン”と同じような境遇にあるのではないかと思う。
今でこそ、指輪物語やハリーポッターの映画で、欧州を中心としたファンタジー世界は一般化したが、日本ではこうしたファンタジー作品が一般化する土台が長い間存在していなかった。
本をよく読む人であれば、アーサー王伝説を初めとした中世ファンタジーの物語を知る機会はあったかもしれない。しかし、ロード・オブ・ザ・リングなどの映画が公開される前に、果たして一般的にどれだけの人が円卓の騎士の物語などを理解できたか?
それを考えると、これら作品がなかなか理解されなかったという事がよくわかるのではないだろうか。
話が逸れたが、ワースブレイドはそうした中世ファンタジーの物語と部分的に東洋ファンタジー、そしてメカ(?)っぽい科学を融合した世界観を持っていて、聖刻1092では光と影といった相反する存在同士が争い、世界が大きく揺らぐような物語が展開される。
ワースブレイドというゲームは、流石にそこまで世界を左右するような大きな物語を扱う事は難しいかもしれないが、それもゲームマスター次第、というTRPGである。
マンガ図書館Zで無料公開
このワースブレイドというTRPGのルールブックは、元々ボックスタイプ(箱に入った書籍)として販売していたのだが、当然の事ながら既に絶版していた。
その後、ゲームシステムをd20というシステムに移行した新版が発売されるも、そちらも絶版という状況で、今からワースブレイドのTRPGをプレイしようと思ったら、相当ハードルの高い話であった。
その為、復刊ドットコムなどでも、これらルールブックの復刊を求める署名などがいろいろ出されていたが、それもなかなか実現せず、結果どうする事もできない事態が続いていた。
ところが…今年に入ってから私の耳に「どうもマンガ図書館Zで公開されるらしい」という話が入ってきた。
#マンガ図書館Z #TRPG 速報!『ワースブレイド』のルールブック無料配信が決定!巨大人型兵器「操兵」が戦う中世ヨーロッパ風ファンタジーTRPG。同時に小説版『剣の聖刻年代記』シリーズも公開予定。待て続報!※他のTRPGはコチラ→ https://t.co/hky24hZQhW
— 赤松 健 ⋈(参議院議員・全国比例) (@KenAkamatsu) January 10, 2016
まぁ…主たる赤松健氏のコメントだったため、間違いなく公開されるとは思っていたが、4月に入っても公開される事なく、その後、5月13日に公開という話になった。
で、現在ちゃんと公開されている事を確認した。
マンガ図書館Z 伸童舎 ワースブレイド関係
http://j.mp/1R1TEXv
久々にプレイしてみたい!
前述したように、私は聖刻1092のファンだった事もあって、元々のボックスタイプのワースブレイドのユーザーでもあった。
だが、引っ越しの際にTRPG関係のルールブックを喪失してしまい、当然ワースブレイドのルールブック等もなくしてしまっていた。
なので、ここでルールブック等が公開された事で、ぜひともプレイしたい!と思っているのだが、TRPGの最大の問題は一人ではプレイできないという事であり、実現させるのが非常に難しい。
また何か方策を考えねば…と思っているのだが、中々にしてハードルの高い話。
さて、どうするか…。
それよりも、この基本セットの無料公開だけでなく、今後このシリーズのエクスパンション系ルールブック等を是非とも公開してホシイと思っている。
今まで手にしたくてもできない人もいたわけで、今こそ、時代に合わせた理解ある環境でもう一度聖刻ワールドが展開してくれれば…と思っている。
まぁ…なかなか上手くいかないとは思うが。
それでも、この基本ルールブックの無料公開はその大きな一歩になるのではないかと思う。