Logicool C920は優秀なのだが…。
標準ドライバがイイ
使用頻度が高いわけではないのだが、Webカメラを買い換えることにした。
今まで使用していたLogicoolのC920は、一応300万画素のセンサーを持ち、Carl Zeissのガラスレンズを持つWebカメラで、高画質Webカメラの金字塔とも呼べるモノだったのだが、一つだけ私の用途では欠点となる要素があった。
それも使ってみて初めて知った事なのだが、C920はLogicoolのドライバで動作するのだが、問題はこのドライバがFaceRig(Live 2D含む)と相性が良くなく、Logicoolドライバを使っているとFaceRigではC920が利用できないという事が判明したのである。
よって、今までFaceRigでC920を使う時は、Windows標準ドライバでC920を利用していたのだが、それだと性能が著しく制限されてしまい、カメラ的に1920×1080で取り込める映像性能を持っていても実際には640×480に性能を落として利用するしか方法がなかった。
もちろん、FaceRigで利用するだけならそれで何ら問題はないのだが、Skypeをはじめとした、カメラ映像を取り込んで使用できる他アプリケーションで利用する場合にもWindows標準ドライバで利用する際の制限がついてまわるので、折角の高機能カメラを活かせない事になる。
流石にそれでは困るので、あえてC920を辞めて他のカメラに切り替えることにしたのである。
そして代替機の選定をずっとしていたのだが、条件としては「Windows標準ドライバで動作する事」を基準にした。元々が標準ドライバで動作するように作られたものであれば、経験したような問題が発生しないからである。
代替機としてC922
そして選んだのが、同じLogicool製のC922というWebカメラである。残念ながらCarl Zeissのガラスレンズではなくなるが、Windows標準ドライバで動作するよう作られていて、別のツールで映している人物の背景を別のものにすり替える事ができる機能を持つWebカメラである。
まぁ、この背景すり替え機能は、FaceRigを主として使っている私からするとあまり必要な機能ではないのだが、ドライバ上での機能ではなく、別ツールとして用意されている機能なので、FaceRigの動作を邪魔しないのも良い。
と言うわけで、C922をヤフオクで落札した。
標準価格として14,000円ほどするWebカメラだが、通常だと10,000円強程度で手に入る。
それをヤフオクで送料込み8,000円で入手した。もちろん新品未開封である。
2,000円ちょっとではあるが、安く購入できたと言える。
いざ接続
取り出してみると、確かにCarl Zeissの文字がカメラ前面から消えていたが、形も重さもC920とほぼ同じ。おそらくレンズはガラス製と思われる。
取り付け方は簡単。
単純にUSBポート(2.0以上)に挿すだけ。
ただ、他のサイトを見てみると、USBに挿した後、Logicoolのサイトから関連アプリケーションをダウンロードするアクションが起きるような事が書かれているが、私の時には難の反応もなく、単純にWindowsがC922を認識しただけに留まった。
まぁ、アプリケーションが欲しければLogicoolのサイトからダウンロードしてくれば良いだけなので困る事はないが、あまりにも何事も起きる事なく接続してしまうので、本当にコレで大丈夫なのか? と心配にもなる。
早速、FaceRigを起動してトラッキングからデバイスを選ぶと、Webカメラ正面のレンズ脇にあるLEDが白に輝きだした。C920では青のLEDだったので、白のあまりの光の強さにビビったが、おそらくこれは動作している事を表すだけでなく被写体を照らすという意味もあるのかもしれない。
FaceRig上のデバイス解像度設定を見ると、C920の時には640×480@30FPSしか選べなかったが、これが2K(フルHD)以上の選択肢が現れた。間違いなく機能制限を受けていない事がこれでわかる。
あとは、デバイスが変わった事による調整をしてFaceRigでは全く問題なく利用できた事が判明した。
次にSkypeでの利用だが…Skype自身が随分と以前より変化してしまっていて、設定で細かい事ができなくても使える様にインターフェースが変わっていた。
やる事といえば、Webカメラのデバイス選択ぐらいで、他に触る事がない。というわけでデバイス選択でC922を選び、念の為テスト映像を表示してみたところ…明らかにC920の時より綺麗な映像が出てきた。おそらくフルHDの映像かHD映像に置き換わったものと考えられる。C920の時は640×480もしくは640×360でしか表示できなかった為、映像としては結構雑だったのだが、テスト映像を観る限りかなり高画素で表示しているようである。
追加機能はまた今度
とりあえず、OBS studioでのテストはみだ未実施だが、おそらく問題はないと思われる。
あとは前述した別アプリケーションで提供されているLogicoolのアプリケーションをインストールして機能テストとなるのだが、今日の所はここまでにしてそれらのテストは後日にした。
地味に個人配信をしていたりすると、こういう所の機材にも気になる所があるとやはり交換したくなるもので、当初はWebカメラを辞めてしまって、普通のビデオカメラからの映像をHDMIでキャプチャしようかとか、そこまで考えていた。
しかしそれではビデオカメラは用意しないといけないし、そもそもHDMI映像をキャプチャする別のキャプチャユニットが必要になるし、総計すると金額的にバカ高い出費になるので何とか安く収めたいと思っていた。映像としてもどうせコンシューマ機の映像のようにフレームも60fpsが必要なわけではないし…。
そこで見つけたLogicool C922なワケだが、これならWindows標準ドライバで動作しつつかなりの高解像度での入力が可能になる。今回の問題解決としてはベストな回答だったように思う。
どうせならWindows Hallo
だが、実はもう一つ迷っていた機材があった。
それがWindows Hallo対応のウェブカメラである。
Windows Halloは、主として顔認証と指紋認証があるが、顔認証として利用するWindows Hallo対応ウェブカメラは、立体的に映像を捉えて、被写体の識別を行う機能を持っている。
Windows Hallo対応ウェブカメラが登場した頃は価格的にも高かったが、最近は随分とこなれてきてはいたので選択肢に入れたが、もちろん割高になる。しかしこれで顔認証させればわざわざWindows起動時にパスワード入力は不要になるし、便利は便利な機器である。
ただ、どうも顔認証というのが今一つ気に入らないところがあり、どうせなら指紋認証のUSBリーダーの方がいいかなぁ…と考えて今回はWindows Hallo対応ウェブカメラは選択肢から外し、選んだのがC922だったというワケである。
ただ、私の様な選択肢はあまり他の人には勧められない。
何故なら、イマドキのWebカメラはやはり単眼ではなく双眼のWindows Hallo対応の方がトレンドだからだ。
私は基本的に主用途がFaceRigである為あえてC922にしたが、他用途で広く高機能に使いたい場合は、やはりWindows Hallo対応の方がお薦めである。
FaceRigは自分の姿を別キャラクターにして表示できるアプリケーションであるため、それを主用途にするという事は要するに自分の動きをカメラが認識できればそれでよい、という事になる。
なので本来は解像度もそう高くなくてもよいのだが、最近のトレンドとしてせめてフルHDくらいは欲しい、というのが今回の機材更新のキッカケである。
取り外したC920にしても、FaceRigで使用しないというのであれば、利用価値はまだまだあるし、Logicoolドライバを経由しても利用できるなら現役でいくらでも使い勝手のあるWebカメラである。
なので、この取り外したC920をどうしようかと今は考えている。
第2カメラとして使用するかどうか…。
違った意味で、また考える必要が出てきそうである。