ついにラインナップに追加!
マイナーチェンジと共に
Modulo Xというホンダのブランドが存在する。
ホンダ公式のコンプリートカーという立ち位置でModulo Xが存在するワケだが、そのパーツの開発にはレーサーの土屋圭一氏が監修に入ったりして、拘り抜いたパーツが使用されており、個人的にはホンダ車の中では好きなブランドだったりする。
そのパーツ群は結構前から発売されていたのだが、そのパーツを組み込んだ公式のコンプリートカーが、モーターショーなどでは公開されていたものの、なかなか発売されず、いつ発売するのだろうと思っていた。
それが、今日になってS660のマイナーチェンジの情報公開と共に遂にModulo Xモデルが投入される事が発表となった。
発売は7月6日で、価格は6速MT車・CVT車共に285万120円というプライス。
たかだか軽自動車でその価格は…と思うかも知れないが、S660は普通の軽自動車ではなく、あくまでもレーシングカーだと思えば、この価格は世界的に見てそんなに悪い価格ではないのかもしれない。
なお、今回のマイナーチェンジでは、専用の7インチ「Gathers(ギャザズ) スカイサウンド インターナビ」が装着可能となる「ナビ装着用スペシャルパッケージ」が設定される。今までナビはネット接続のナビしか選択できなかったが、このインターナビはそうしたネット依存のナビと同じなのかが気になるところ。
また、ボディカラーには新色の「フレンチブルー・パール」「ブリティッシュグリーン・パール」「ナイトホークブラック・パール」が追加される。
Modulo X
やはり一番気になるのはModulo Xである。パーツ単位でも発売されているが、それらをほぼ全て搭載しているところがコンプリートカーならではの所である。
しかも、アクティブリアスポイラーはガーニーフラップを新たに取り付けて操縦安定性を高めているらしい。…個人的にはデザインとして前の方が好きなのだが。
他にも、足回りとして減衰力を5段階に調整できる専用サスペンションを装備し、ブレーキはドリルドタイプのディスクローターとスポーツブレーキパッドを装備し、ワインディングロードからサーキットまで対応できる装備としている。
また、内装もかなり派手な仕様になっていて、黒と赤を基調とした作りになっている。シートは専用スポーツレザーシートで、シフトノブはチタン製、メーターにもModulo Xのロゴがあしらわれた専用品となる。
S1000の話
ホンダの純然たるスポーツカーは、今の所NSXとこのS660、そしてシビックType Rが存在する事になるが、シビックType Rは国内生産はしておらず、欧州で生産されているモデルになる。
駆動方式としてNSXもS660もMR(ミドシップ)を採用するが、シビックType RだけはFFとなる。その昔、S2000がまだ存在していた頃はFRも存在していたが、現在スポーツタイプはこの2種類の駆動方式のみ。
ここは一つFRスポーツの復活を願いたいところだが、当初から噂されていたのが、S1000というS660のワイド化したボディを持つMRスポーツであった。
S1000というネーミングから分かる通り、搭載するエンジンは1,000ccクラスのVTECターボエンジンで、その馬力は単純にS660の2倍程度が想定されていた。
世界的にはこの1,000ccというクラスが一つの区切りになる事から、非常に可能性として濃厚と思っている(いた)のだが、未だこのS1000が正式に登場するというアナウンスはなく、またモーターショーなどの展示会にもその姿を現す事がない。
一説には、このS1000のプランは立ち消え、代わりにZSXという、S2000の後継車が計画されているのではないかという予想も出てきた。S2000の後継なので、その駆動方式はFRになると予想されるが、当時ライバルと目されたトヨタのS-FRが開発中止という発表がなされ、ZSXの開発の噂もそれにそれに合わせてあまり聞かなくなった。もし開発するとしたら、そのライバルはやはりマツダのNDロードスター、NDロードスターRFという事になるだろうが、S1000の事も含めて、今の所ホンダのスポーツカーのラインナップとして、中間を埋める存在がいないという状況を何とか打破して欲しいと思っているのは、多分私だけではないだろう。
世界を視野に入れれば、ホンダのスポーツカーはかなり売れると思えるだけに、登場が待たれる話である。
ま、何かで大金を掴むことがあったなら、S660 Modulo Xくらいは欲しいかな?(爆)