プロ用カメラへ名乗り上げなのか?
100周年記念モデル…
オリンパスは2019年に100周年を迎える事になるが、その際、記念モデルを発売すると言われていた。
だが、中々その姿を現さず、100周年記念モデルは見送られるのかという話も出たが、代わりに現在のフラッグシップ機の上位モデルを2019年に投入するという話が浮上してきた。
現在、その上位機種は「E-M1X」という名称になるのではないかと言われているが、登場する時期から考えると、どうもそのE-M1Xが100周年記念モデルになるのではないかと考えられる。
実際の所はどうなのかは分からないが、それぐらいオリンパスとしては気合いが入っている機種になるだろうという事のようだが、その実態は2020年の東京オリンピックに備えた、完全にプロが使用する事を訴求した仕様の高級機になる可能性が高い。
というのも、現在リークしている情報だと、どうも中級機のフルサイズ一眼レフにバッテリーグリップを付けたくらいの大きさになるのではないかと言われているからだ。
従来、マイクロフォーサーズはそのコンパクトさを売りにしていたわけだが、バッテリーグリップを付けたぐらいの大きさという事は縦位置撮影もそのまま出来るという事でもあり、その大きさはとてもコンパクトと言えるようなサイズではない可能性が高い。
漏れ聞こえる噂では、そのサイズは「本体サイズ:144.37 mm(width) x 146.765 mm(height)x75.345 mm(depth)」と言われていて、このサイズはキヤノンのプロ用カメラ「EOS 1D X」(約158.0×167.6×82.6mm)を一回りくらい小さくしたサイズといった感じ。ここから考えても、その大きさは従来のマイクロフォーサーズを遙かに超えるものになると予想される。
扱いやすいサイズ
このE-M1Xだが、プロが使いやすいサイズというものを求めた結果、大きな筐体となったとも言われていて、そうであればこのサイズになるというのも理解できない話ではない。
もともと、マイクロフォーサーズはコンパクトである事が売りではあるものの、人によっては小さすぎるという話もあった。
マイクロフォーサーズの最大の売りは、全体の大きさが小さく収まるという事であって、本体を小さくしなければならないという話とは別の問題である。
つまり、本体はある程度の大きさを確保しつつ、レンズがフルサイズに比べてコンパクトになる…という事だけでも、システムとしてはかなり扱いやすいサイズとなる。
フルサイズの最大の問題は、望遠になればなるほど、レンズが大きくなりすぎてシステムが肥大化する事にあるが、マイクロフォーサーズの場合はその望遠レンズがコンパクトに収まる利点がある。
だから扱いやすい本体サイズを確保したとしても、システムとして見ればコンパクトに収まるというのが最大の強みだったりする。
なのでこのE-M1Xの方向性は案外間違っていないのかもしれない。
E-M1 MarkII
このE-M1Xの登場によって、従来フラッグシップと言われた現E-M1 MarkIIはそのフラッグシップの座を降りることになる。
この事そのものは仕方のない話だが、正直E-M1 MarkIIの性能でもハイアマチュアも納得のいく性能ではないかと思うし、案外E-M1Xの発売と共に従来機も売れるのではないかという気がしないでもないのだが、個人的にはE-M1 MarkIIはモデルチェンジでなくてもマイナーチェンジくらいはして欲しいと思っている。
というのは、ライバルとなるであろう、富士フィルムのX-T3の高性能ぶりは明らかに驚異だからである。
X-T3は価格的にも20万円を下回る設定であるため、E-M1 MarkIIはその時点で割高な製品になってしまっているし、その中身の性能についても、X-T3が上回っている部分が多い。
となれば、多少性能を向上させ、かつ価格を見直したマイナーチェンジ機を出す事で、改めてユーザーに訴求できるモデルにできるのではないかと思える。
恐らく、多くの人はE-M1Xを必要としないと思われるが、E-M1 MarkIIクラスであるなら、手が届くし欲しいという人は多いように思う。
ただ、そこにあってライバルの方が魅力的なスペックを持っていたとするならば、それはある意味脅威だろうし、そここそ克服すべきポイントではないかと思う。
マイクロフォーサーズファンとしては、E-M5 MarkIIをモデルチェンジさせる方が先と考える人も多いかも知れないが、まずは目の前のライバル機とのスペック差を埋める事で、ユーザー流出を防ぐ方が、メーカーとしては得策ではないかと思えてならない。
何もモデルチェンジとしてE-M1 MarkIIIを出せという話ではなく、あくまでもマイナーチェンジでいいので、ぜひオリンパスには検討して戴きたい話である。
ミラーレスカメラは、いよいよ高級機のみが生き残る世界になってきた。
スマホのカメラ性能が異常なまでに向上した事で、昔ながらのカメラの方向性は大きく塗り替えられたと言える。
生き残る高級機を買う人にも、高みに登れる人もいれば登れない人もいる。
そういう登れない人をガッチリ押さえ込む為にも、ハイアマチュア向けの納得の一機を提供してもらいたいものである。