8月30日から発売開始。
価格据置の新型
Nintendo Switch Liteではなく、従来と同じNintendo Switchも、バッテリー駆動時間が延長された新型が出るという話は以前から出ていた。
その新型はいわゆるマイナーチェンジに当たるものだが、8月下旬ごろから市場に流通するというアナウンスが出ていた。
その新型の発売日に関して、任天堂から8月30日から発売する、という発表があった。
このようなマイナーチェンジ品の正確な発売日が任天堂から発表されるというのは、ものすごく珍しいように思う。
実はNintendo 3DSなども地味にマイナーチェンジしたりしているのだが、よほど形状が変わったりしない限りは、変更したハードの発売日を今までは公表していない。
理由は、組立に際して使用するパーツが変更になった程度では、大幅な変更ではないからで、何の連絡もなしに型番(品番)だけが新しいものになり、入れ替わっているというケースが普通だからだ。
だが、今回は流石にバッテリー持続時間が延びるという事から、完全な新型として発表すると決めたのだろう。これはこれで有りがたい話である。
旧型と新型を見分ける方法は、まずパッケージが異なる。
旧型は箱前面にNintendo Switchの画像が表示されているが、新型は赤ベースの背景にNintendo Switchの画像が配置されている形となった。
さらに、より正確には型番も異なり、本体型番は旧型が「HAC-001」に対し、新型は「HAC-001(-01)」と表記され、今回発売されるネオンブルー・ネオンレッドは「HAD-S-KABAA」、グレーは「HAD-S-KAAAA」が品番として記載されている。品番で見分けるポイントは「HAD」から始まっている事である(旧型は「HAC」から始まっている)。
新型を購入したいという人は、店頭でパッケージで見分けたり、品番で見分けたりすれば良いだろう。ネット購入の場合は、品番の確認が難しいし、パッケージ画像も確実に正しいものとは言いにくいので、見分けるのは相当に難しいと言える。
一つ確実なのは、現在3000円分のクーポンが付いているNintendo Switchがあるが、コレは間違いなく旧型であるという事。なのでクーポン付で買う場合は旧型である事をわかった上で購入すべきである。
新型の特徴
海外では既に新型が出回っているようで、既にいくつかの情報サイトで新型の変化点についてコメントされている。
過去、Nintendo SwitchではJoy-Conに問題が多いところが見られ、新型ではそれらが改善されているかが一つの焦点だった。
いわゆるJoy-Conドリフトという、勝手にアナログスティックが動く問題が指摘されていたが、今回の新型ではこれらに対して特に対策が採られているような感じはないようである。但し、部品の製造メーカーが変わっていたりする可能性は考えられるが、設計上の違いはないようである。
また、Bluetoothのアンテナに対しては改善が見られるようで、接続が切れるという事の対策は採られているようである。
他に大きなポイントとして、本体ディスプレイの色温度が、旧型に対して低いらしい。
どうも、新型はやや黄色味が強いようで、色温度的には低いと言えるレベルらしい。Nintendo Switchでは、明るさの調整は可能だが、色温度の調整はユーザーレベルではできないので、液晶品質の問題は修正できないのだが、新旧を見比べでもしない限りは気になる変化ではないらしい。
この色温度の違いが液晶にある、という事で最も可能性を感じるのは、今回の新型Nintendo Switchの液晶は、シャープのIGZO液晶になったが故に従来とは色味が異なるというケースである。
IGZO液晶採用の話は、以前まったく別のビジネスサイドの話から出た話題だが、今回の新型に採用されている可能性は低くはないと私は見ている。
分解
他、新型を分解して確認しているところもある。
Nintendo SwitchはNVIDIAのTegra X1をベースとしたカスタムCPUとして採用しているが、旧型は20nmプロセス製造されたものを採用していた。今回の新型は16nmプロセス製造のものに置き換わり、メモリもLPDDR4からLPDDR4Xにアップグレードされているらしい。これらによって消費電力に大幅な改善がもたらされているらしい。
さらにシュリンクされたCPUの恩恵か、ダウンロード時間が新型は僅かながら速くなっていたり、ゲーム中のフレームレートにおいても新型の方が高いパフォーマンスを見せていたりするらしい。
もっとも、このレベルになると人の目での判別は無理なので、気のせいと言ってしまえばそれまでの部分もあるのだが、どのみちバッテリー駆動時間が延長されている事から、旧型をあえて選ぶ意味はもうないと言える。
ただ、旧型を持っている人が新型へ買替える意味があるかというと、ほとんどないと言えるだろう。
確かにバッテリー駆動時間は延びたとは言え、それが2倍になったわけではないし、性能的にも劇的進化しているわけではないので、これで買替えの意味があるのか? と言われればほぼ意味はない。
なので、今回の新型はあくまでコレから購入する人向け、もしくは2台目購入の人向け、という事になるだろう。
…ま、是が非でも買替えたいというのなら誰も止めはしないだろうが。
私としては、ハードウェアには興味はある。
ただ、プレイして面白いと思えるタイトルがあるのか? というところに疑問があり、私が仮にNintendo Switchを購入したならは、きっとバーチャルコンソールでファミコンソフトとかをひたすらプレイする事になるんじゃないかな、と思ったりする。
今度の新型が気になる人は、とりあえず8月30日以降に購入するコトを検討してみてはどうだろうか。