11月6日に発売されるRyzen 5000シリーズの国内価格が発表された。
思ったより安かったが…
AMDが11月6日に発売するとしているRyzen 5000シリーズの日本国内での販売価格が発表された。
全て税別でRyzen5 5600X(6コア)が35,800円、Ryzen7 5800X(8コア)が53,480円、Ryzen9 5900X(12コア)が64,980円、Ryzen9 5950X(16コア)が96,800円とある意味順当な価格を付けてきた。
この中でもっともコア単価が安いのがRyzen9 5900Xで、5,415円である。
意外だったのが、コア単価がもっとも高いのが8コアのRyzen7 5800Xで、6,685円だった。コストパコストフォーマンス的には16コアのRyzen9 5950Xが6,050円と、搭載キャッシュ量の多さなどいろいろ考えると一番お得なのかもしれない。
どちらにしても5,400円~6,700円くらいのコア単価で最新のZen3アーキテクチャCPUを購入する事ができる、という事である。
ちなみに、CPUクーラーは別売とされているので、この価格は純粋にCPUのみの価格である。おそらく、このコア単価はIntelの価格よりは安いはずである。
IPCの向上など、いろいろと強化点もあるので個人的にもう少し高い価格になるのかと思っていたが、結果として相対価格は安かった、と言わざるを得ない。
但し、いざ購入する時の絶対価格は、多コアになればなるほど、決して安いものではない、というのは言うまでもない話である。
次期メインPCを見据える
CPUの価格が見えてきた事で、次期メインPCの予算を考えてみる。
欲しいのはやはりRyzen9 5950Xだが、これだとCPU価格だけで106,480円(税込)となる。
これにGPUであるRadeon 6900XTを組み合わせると、これだけで予想価格で24万円ほどになってしまう。というのは、Ryzen9 5950Xは799ドルで96,800円というプライスが付いたため、999ドルのRadeon RX 6900XTを同じ比率で予想すると121,030円(税別)となる。消費税込みで考えれば133,133円、両方をあわせれば239,613円と約24万円となる。
これに見合ったマザーボードで私がコレと思しき製品はAsRockの「X570 Creator」(約65,000円)を選択すると、この時点で30万円を超える。
…どんな高級PCやねん(-_-;)
これにPCI Express4.0対応のNVMe M.2.SSDなどのストレージ、850W以上の80Plus電源等々、必要なパーツの価格を載せて行くと、おそらく40万円は下らない価格へと膨れあがる。
いや、これはもうダメでしょw
性能とコスト
流石にここまでのものを揃えていこうとすると、もう価格がとんでもない事になるので、それよりも下で、それでもミドルクラスより上のレンジを狙って行くと、多少は価格が抑えられる。
例えばCPUを12コアのRyzen9 5900Xにするだけでも3万円くらいは下がるし、GPUもRadeon RX 6800XTにすれば2万円くらいは下がる。マザーボードもAsRockの名シリーズ「Taichi」にすれば3万円ほど下がる。これら全てのグレードを下げれば8万円は下がる。
但しそれでも30万円くらいにはなる事は間違いないので、性能を考えた上でのパーツ選びは価格との戦いであり、その構成はとても難しい。
そう考えると、PS5の価格設定は実に絶妙で、あの性能でよく5万円を下回る設定にできたなと改めて関心するとともに、大量生産の強みを改めて知る。
もしPS4でWindows10が動作したとしたら、中堅クラス以上のPCになるのではないかと思うが、実はPS5はAPUでいうところのRenoirの最上位「Ryzen7 4750G」と同程度の性能で、グラフィックまわりに多少の強化が施されているものである事から、自作PCでその性能に迫ると、価格的に8~9万円のクラスに収まってしまう。それでもそれを5万円以下で売ろうというのだから、強気も強気である。
ただ、絶妙に自作PCではグラフィック周りのコストが高めにでてしまうので、正確なところでPS5と同程度の自作PCを作るのは難しい。
というわけで、自分の目指したい最高峰を突き詰めると、とんでもない価格の自作PCになってしまうので、どこかでコストを落とした設定にする必要がある。
問題はどこまで性能を落としてコストをどれだけ下げるか? という幅決めをする難しさである。
さじ加減はとても難しいと言える。
と言うわけで、欲しいパーツ単位で価格を見ていくと、積み上げられた価格でびっくりする事が多いのが最近の傾向である。
性能を追い求めれば価格が上がるというのは昔から共通している事だが、最近はマザーボード価格が高いという事や性能の底上げ分が高めにでてしまったりして、総合的に価格が高めになるようである。
もう少し高い精度で精査し、次期メインPCの算段を付けたいところである。
果たして…それが何時になる事やら。