Raspberry Piがキーボード内に収められたのか、Raspberry Piにキーボードが一体化したのか?
Raspberry Pi 400
Raspberry Pi財団が、11月2日(現地時間)にキーボード一体型の「Raspberry Pi 400」を発表した。
日本国内でも2021年春頃にはKSYやスイッチサイエンスなどから国内向けモデルが展開される見込みで、予価としては単体で8,750円(税別)、OS書き込み済みMicroSDカード付属キット版で12,500円(税別)になる様子。
オリジナルと国内向けではキーボードのキー配列が異なり、オリジナルはUSキーボード配列、国内向けはJIS配列が基準になるようである。
キーボードはテンキーレスで、裏面には排熱機構を備え、セキュリティロックポートや起動/シャットダウンなどを実行可能な特殊キーも装備している。
スペックとしては、ベースがRaspberry Pi 4 Model Bを採用し、違いはCPUがCortex-A72(4コア/1.8GHz)へとアップグレードされている。メモリは4GB、GPUはVideoCore VI(2コア)を搭載している。
インターフェースとしては、USB 3.0×2、USB 2.0、電源用のUSB Type-C、Gigabit Ethernet、IEEE 802.11ac対応無線LAN、Bluetooth 5.0、Micro HDMI×2、GPIO 40ピンを装備している。
また、大きさとしては286×122×23mmとなり、一般的なテンキーレスキーボードサイズという事になる。
教材と考えて
この「Raspberry Pi 400」だが、一般的なLinux機として考えた場合、このキーボード単体であとはモニタに接続すれば使用可能という事を考えると、Linux使いとしてはとても有効なデバイスではないかと思う。
だがそれ以上に、プログラミングを教える教材として考えた時、この製品はズバ抜けて有効に働くと考えられる。
Raspberry Piそのものがプログラミングを後進国含めて広める効果のある製品と言えたが、キーボードを一体化する事で、そのデバイスとしてのまとまりが現場ではより使い勝手を増し、有効性のあるものとして受入れられるのではないかと考えられる。
ただ、一方で価格的に高くなってしまっている事で、導入を踏みとどまるところも出てくる事が考えられ、賛否が分かれそうな気もする。
国内で考えると、ミニチュアのPC-8001mkIIにもRaspberry Piが内包されているが、それにはSmile Basicが搭載され、単体でプログラミングが可能になっていたと思うが、それと同じようにこの「Raspberry Pi 400」もLinux系OSをmicroSDカードに収め、それにBasicプログラムをインストールしておくだけで、プログラミング教材として威力を発揮する。制御するのがWindowsでない事が多少のハードルを引き上げる結果ではあるが、もしMicrosoftがARM版Windowsを開放すれば、この「Raspberry Pi 400」はもっと手軽に日本国内の学校に導入され、プログラミング教材としての威力を発揮しそうである。
というか、日本の文部科学省はMicrosoftにその方針を伝え、学校教材として受入れる動きを見せても良いのではないかと思えるのだが…。
一体型
このような本体とキーボードが一体化したデバイスを見ると、1980年代のレトロPCをふと思い出す。
当時はセパレートタイプのPCの方が珍しく、ほとんどがキーボードと本体が一体となった製品だった。
前述のPC-8001シリーズもそうだったし、派生したMr.PCことPC-6001シリーズ、シャープのX1シリーズ、富士通のFM-7シリーズ等々、ほとんどの製品がキーボード一体型だったように思う。
当時の機器と「Raspberry Pi 400」が異なるのは「Raspberry Pi 400」の方がよりコンパクトで、ディスクレスだという事ぐらいだろうか。
また「Raspberry Pi 400」は背面にGPIO 40ピンを持っているので、拡張機器をここに接続していろいろ使い方を広げる事ができるのも面白い所である。
モバイルモニタとモバイルバッテリーと一緒に持ち歩き、喫茶店でサッと取り出してプログラミング…そういうのも悪くない。というか、それが現実的にできる時代になったという事を喜ぶべきかも知れない。
日本では「Raspberry Pi 400」を高い機器だと認識する人はあまりいないだろうが、世界的には後進国などで通常のRaspberry Piですらまだ高い、とする国々もある。
そんな国々ではこの「Raspberry Pi 400」の導入はハードルが高いかも知れないが、Raspberry Piシリーズの恐ろしい所は、グレードがもっと下のRaspberry Piであっても、基本できる事はそう変わらないという事である。
Raspberry Pi、恐るべし。
うちのラズパイ、半年ぐらい買ったやつ、友人に踏み潰されたんで、これ買おうかなw
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Raspberry Pi 400だと、一体型なので取扱いは楽かもしれないですね。
個人的にはメモリは8GBにして欲しかったところがあるけれど、Linux等で動作させる分には4GBでも十分なのかもしれない。
コイツにARM版Windows10とか載せられれば、日常的な使い方ならコレで行けるのかも知れないんだけどなぁ。
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