コレ、いつもは使わないのだが、困った時には役に立つ。
狭い所に落とした…
先日、会社で壁際の棚に書類をしまおうとして、その棚の上に書類を置いたのだが、不注意で棚の裏側にある隙間にその書類を落としてしまった。
壁際の棚が、壁に密着していればこのような事態にはならないのだが、運悪く壁と棚の間に3cmくらいの隙間があり、書類はその隙間へと落ちてしまったのである。
しかも棚は高さ120cmを超える高さがあるため、3cmという幅でありながら深さは120cmもあるところに書類が落ちたわけである。
状況を把握する為、スマホのカメラでライトを点灯させて中を除いて見るも、深さ120cmもある事から下まで見る事も叶わず、ましてそこに向けて書類を取り出す術もない状況となった。
たかが書類…と言い切ってしまえばソレまでなのだが、運悪くその書類には承認者のサインが署名されたものだったため、代わりが利かないものだった。
これは困った…としばらく悩んだのだが、ふとあるものを思い出した。
ウチに「アレ」があったハズ…。
というわけで、その時は書類の回収を諦め、後日回収作戦を実行する事にした。
ピックアップの為のもの
精密機器の組み立てなどで使用する、細かい部品を扱う作業の時、スポイトくらいの大きさでキャッチアームが出てくるツールがある。
ピックアップツールと呼ばれるもので、3~4本のツメで部品を掴む道具なのだが、模型などを作る時にも役に立つ事から、そういう趣味の人でも存在は知っているかもしれない。
Engineer TP-33
https://j.mp/3fld28m (現在リンク切れ)
おそらく姿を見れば大凡どんなものかの想像は付くと思うが、実はコレと似たようなもので、サイズがメータークラスの製品が存在する。
同じくピックアップツールと呼ばれる製品なのだが、大きさがとても大きい(というか長い)ので、曲げられるようになっていて、フレキシブルピックアップツールなどという名称で販売されている事が多い。
コレ、普段は使う事はほとんどないのだが、いざという時にあるととても便利な道具で、手の届かない所にあるものを採ったりする時にとても役に立つ道具である。
これを以前使った事があるな、と思い出したので、今回それを自宅から持ち出して、会社に持ち込んだ。
幅3cmの暗く狭い隙間に入れて、目視できない状況での使用になるが、今まで手も届かないと思っていたところへのアプローチが可能になるワケで、やってみる価値はあるかな、と思った次第である。
いざ挑戦
フレキシブルといいつつも、ワイヤーで引っ張る構造なので、比較的硬いホース状のものを隙間に入れていく。
棚の裏側にすぅーっと落とし込み、底の感触を確認すると、確かに紙っぽいものがある事が感じられた。
なので、その位置でほぼ当てずっぽうでワイヤーを引き、紙をキャッチするかどうかわからないまま掴み、何度か挑戦してみた。
数回空振りしたあと、先端を横移動させて何度かトライすると、「カシャ」という小さな音がしたので、もしやとワイヤーを押し込み、ツメを広げて引き上げてみた。
すると…先端のツメが紙を見事にキャッチ、無事、署名された書類が隙間から生還してきた。
当てずっぽうでもやってみるものである。
狭い所にモノを落とすという事そのものも珍しい事かもしれないし、ましてこのような状況などいつ起きるかわからない事ではあるが、ピックアップツールがあればいざという時に役に立つ。今回の件はまさにそんな事例である。
にしても…よく私はこのツールを買っていたな、と改めて思った。
備えあれば憂い無し、とは言うが、普段使わないアイテムだけに、備えておけと他の人に言うのもちょっと違うかな、と感じている。
とりあえず、こういうツールがあるよ、という情報として知っておいて欲しい。
※上記は私が購入したものより短いものです。