既にノートPCと違わないと思うのは私だけではあるまい。
噂が噂を呼ぶ
Appleのサプライヤーである中国のBOE社が、スマートフォン以外のタブレット及びPCなどに使える大型有機ELディスプレイを製造するために、中国内にある工場の一つを改装した、という噂が報じられているようだ。
あくまでも確定情報ではないのだが、BOE社は昨年、iPhone13用ディスプレイのサプライヤーになった後、それ以外の製品のタブレットからPCまで、Apple製品に有機ELパネルを供給している可能性が高い、と韓国の電子産業専門誌が観測しており、もしこれが事実だとすれば、次期iPad用として大型の有機ELディスプレイパネルを供給することを目指している可能性が考えられる。
BOE社の改装された工場では最大15インチのディスプレイを製造できるように設計されているとの事で、ちょうど昨年6月に出た噂「Appleが大画面のiPadに取り組んでいるが発売は2~3年後になる」という情報と合致する。なおこの噂は最近も出たばかりのようだ。
私自身、Appleも何だかんだと米国内に工場を持つ可能性の方が高いような気がしないでもないのだが、価格面や製造能力の事を考えれば、アジア圏にこういった生産工場を持つために投資する事は十分考えられる事であり、どのみちAppleのような全世界に製品を供給するメーカーであれば、場所問わずに生産工場を複数持たねば供給できない状況である事は考えるまでもない話である。
もし、15インチのiPadが発売されたとするならば、現在のiPad Pro 12.9インチ以上の大きさになり、その姿は既にMacBookと大差ない事になる。
Appleは本格的にmacOSとiPad OSの融合を進める気なのかもしれない。
今より明るいディスプレイ
なお、BOEの工場では「ツースタック・タンデム構造」の有機ELディスプレイを製造できると伝えられている。
「ツースタック・タンデム構造」とは、二枚のディスプレイをスタック、つまり重ねて並べるという言葉通りの構造で、赤、緑、青の発光層を2段重ねにして、輝度を2倍にするという技術である。有機ELディスプレイは、画素そのものが発光するパネルなので、上下の発光層が同じ状態で重なれば、当然輝度は上がる。
2021年のiPad Pro 12.9インチモデルではミニLEDを採用して輝度を上げたが、有機ELパネルでの更なる輝度向上技術も同時に検討を進め、最終的にコストパフォーマンスに優れた技術を採用する気なのかもしれない。
行き着く技術がどうなるかも気になるが、私としては消費される電力の方がよほど気になる話である。輝度が上がるのは喜ばしい事ではあるが、バッテリーの保ちに影響が大きく出ない製品である事を祈りたい。
MicroLEDまでの繋ぎ?
ミニLED技術は市販化され、実装されたが、あと気になる技術として残っているのは、MicroLED技術である。
ミニLEDはあくまでもバックライトとして小さなLEDを並べるという方法だったが、MicroLEDはLED発光素子そのものでパネルを製造する方法であり、輝度の高さで言えばもっとも優秀かつ消費電力も小さくなると期待される。
Appleも当然この技術は気にしているだろうとは思うが、未だにコレを市販化するレベルで製造したメーカーはない。
スマホもタブレットもノートPCも、薄型かつ持ち運べるモニタが必要なデバイス全てに恩恵があるMicroLEDを一体どのメーカーが最初に市販化、製品化するのか、とても気になる。
結構前からこのMicroLEDの技術は登場しているが、市販化までにあとどれぐらい待つ事になるのだろうか?
革新的な製造技術が生まれると良いのだが。
と、話は逸れたが、Appleが15インチiPadを計画している噂という話。
もし本当ならもうMacBookと変わらないものになるだろうから、もうmacOSとiPad OSの統合で良いのではないかと思える。
実際、iPad OS15以降は、iPadでもMacクラスの作業が出来てしまうわけで、そろそろiPadにはゲームチェンジャーとして従来の常識を打ち破ってもらいたいと思うのだが…どうだろう?
参考:engadget日本語版
https://j.mp/3tk8WWl