いつごろ本格的に移行しようかと悩んでいるが、とりあえずお試しで。
MacBook Pro上のWindows11
Windows11が昨年に公開されてから、いくつかの更新を経て、今現在は当初から存在していた不具合の大部分が潰され、運用していく上でも問題のないレベルのOSになったのではないかと思う。
Windows11はPCゲームでより性能が出やすいとか出にくいとかいろいろ取り上げられていたが、実際の所、Windows10との性能差は全くといっていいほどない、という状況のようだ。
一方で、Windows11はWindows10よりもセキュリティレベルが高いと言われているが、そのセキュリティレベルの高さ故に、その扱いがWindows10よりも厳しい部分もあるようで、それが自分の使い勝手に響くのではないか、という不安もある。
ただ、こういうのは実際に使ってみないと分からない、というのがホンネで、本来なら覚悟を決めて乗り換えて、使って慣れていく、という方法を執るしかないのだが、幸いにして私はMacBook Proの中にParallels Desktopを使った仮想Windows10 Proがあるので、とりあえずこのWindows10 ProをWindows11 Proにアップグレードして使ってみる事にした。
アップグレードに6時間?
早速、MacBook Pro上のWindows10 ProをWindows11 Proにアップグレードするため、念の為にPCチェックを実施した。過去にもチェックしているので問題はない事はわかっているが、念には念を入れてチェックする。
Parallels DesktopでもソフトウェアでTPM 2.0を実現しているし、その他の要件でも特に問題が出ている事はない。十分アップグレード要件は満たしている事を確認。
というわけで、Windows UpdateからWindows11へとアップグレードしてみる。
Windows11のアップグレードの為のプログラムのダウンロードが始まるが、時間的に帯域が細かったのか、妙にダウンロードに時間がかかる。
しかもタスクマネージャをみるとCPU使用率が100%に張り付いている。何かしら他のプロセスを実行しているのか、と思ったが、そうでもない。
で、ここで気がついた。
Parallels Desktopは、MacBook ProのCPU、つまり私の構成ではIntel CPUのコア数を仮想OSにどれだけ割り当てるか決める事ができるのだが、Macのパフォーマンスを落とさないよう、仮想WindowsにはCPUを2コアしか割り当てていなかったのである。
一応、CPUは4コア8スレッドなので、仮想OSでも8スレッドから割り当てる事になるので、ここでいう仮想Windowsへの2コア割り当ては、2スレッドの割り当てという事になる。
流石にイマドキのOSで、しかも仮想OSで2コアでの運用というのは少し虚弱すぎたかもしれない。だが、既にWindows11へのアップグレードをはじめてしまったので、2スレッド構成で進めるしかない。
というわけで、Windows11のインストールを完了するまでに最終的には6時間近く係ってしまった。とりあえず問題無く終了し、無事、MacBook Pro上でWindows11が起動した。
この使いにくさは…
まだOSのいろいろな部分が上手く稼働していないのか、それとも稼働実績が無いためなのかはわからないが、何かやろうとする度に過剰にSSDにアクセスし、動作が重くなる。
一応、仮想OSのセットアップで動作コアを4コア(スレッド)に切替えたので、動作の重さというのは以前よりずっと軽くなっていなければならないのだが、その軽さを全く感じない。まぁ、SSDへのアクセスは動作を重ねれば徐々に少なくは成っていくだろうとは思う。
それと、インターフェースの使いにくさが目立つ。
スタートボタンが左下から中央へ移動したのは知っていたが、単に中央に移動したのではなく、タスクバーに登録しているアプリケーションの数に沿って外側に移動する仕様のようで、固定されていないというのが使いにくさを増長しているように感じる。これも慣れるしかないのか…。
それと、右クリックメニューが実に使いづらい。よく使う項目がアイコンになったのは分かるのだが、さらに使いたい機能が見つからない時は、右クリックメニューの中から「他のメニュー」としてさらに下の階層に行かなければならない。慣れも必要とは思うが、クリック数を増やしてまでシンプルした意味がわからない。
見た目の違いなどは慣れれば何とかなるが、メニューの構成は見つからないと探す手間がかかるので、慣れるまでに相当な時間を掛けねばならない。
Windows10に切替えた時も大変だったが、Windows11はそれ以上に時間のかかる切替えになりそうな感じがする。
伸び悩むWindows11
私のようにWindows11へと切替えた人は、全体でまだ19.4%程度だという(2022年3月調べ)。Windows10の時よりも確実に遅い普及率のようで、これはハードウェア要件が厳しいという理由だけの問題ではないように思われる。
一部の人からは、Windows11は改悪だ、とも言われているようで、かつてのWindows VistaやWindows8のような感じに受け止めている人もいるようだ。
こうなると、Windows12が早々に登場しそうなイメージもあるが、Microsoftは今の所Windows12の予定はおそらくない。
セキュリティ強化は世の中の流れから避けて通れない部分があり、スマホやタブレットに追従すべくインターフェースの見直しも必要とMicrosoftが考えている以上、Windows11レベルの変更はどうしても必要と、Microsoft側は考えているように思われる。
ただ、そうしたMicrosoftの思惑とは別に、Windowsが業務上どうしても必要という人からしてみれば、安定動作&慣れているものを変更する事で、業務効率が落ちるという事は受け入れにくいところがある。
そういう人からしてみれば、Windows10でも何ら問題はないわけで、Windows11にする意味がない。
この意味という部分をどこまで必然にしていけるか…はMicrosoftが考えることだが、受け入れるのは我々使用者である。
今回のお試しで分かったのは、今の所、このWindows11への切替えが必要という感じをまるで感じないという事。大きな課題ではないかと思う。
使う側の我々が、Windows11でないとダメだなと思えるぐらいにならないと、この普及率が加速する事はないだろうと思う。
…今までそんなOSに出会った事はないが。
とりあえず、まだWindows11を頻繁に使い始めたわけではないので、今後使っていく中でWindows11の利点を見いだせるか試していこうと思う。
長い道のりになりそうではあるが…。