PS5必須のデバイス。コレ、売れるのだろうか?
リモートプレイ専用
SIEが先日配信番組である「PlayStation Showcase 2023」でPS5にまつわる新ハードを発表した。リモートプレイ専用デバイスとなる「Project Q」という名称で、8インチ液晶が搭載された、Nintendo Switchのようなスタイルのデバイスで、こうしたデバイスが以前から作られているのではないかという噂が現実となった感じである。
リモートプレイ専用なので、このデバイス単体にゲームをインストールするという事はできないので、たったそれだけの機能で新ハードと言われても…と戸惑う人もいるかもしれない。
【PlayStation®Showcase】
本日の「PlayStation Showcase」にて、PS5®のゲームが遠隔でプレイ可能となる新作デバイス「Project Q」や、PlayStation®ブランドとして初の公式ワイヤレスイヤホンの情報を初公開しました。詳細は後日発表いたします。 pic.twitter.com/iAug8JG2Gs
— プレイステーション公式 (@PlayStation_jp) May 24, 2023
ただ、このリモートプレイ専用デバイスを出そうという判断に至ったのは、やはりNintendo Switchの影響は間違いなくあるだろうと思われるが、おそらくはPS4におけるPS VITAのような存在でもあると言える。
私はPS4のリモートプレイをPS VITAで行っていたのだが、PS VITAは既に生産中止となり、いわゆるオワコンになってしまった。その後継としてできたのが、スマホによるリモートプレイで、現在もそのスマホによるリモートプレイは実現できる形になっている。
なのでPS5においても、スマホによるリモートプレイは可能なのだが、今回、その方法があるにも拘わらず、リモートプレイ専用のハードウェアを発表してきた事になる。
PS5の正規コントローラーであるDualSenseと同じ機能を持っているとは言え、リモートプレイのみを可能にするデバイスを発売する事にどれだけの意味があると考えたのか…。
正直、このProject Qという製品に関して、疑問を感じずにはいられない。
キーボード
リモートプレイにおいて厄介なのは、テキストチャットを行うのが大変という事である。
これは普通にコントローラーでプレイしている時も同じなのだが、とにかく文字入力を元々想定している使い方ではないので、MMORPGなどをブレイする時に結構大変だったりする。
ボイスチャットができればテキストチャットは不要だろ、と思われるかもしれないが、案外そうでもない。
そこで考えるのは、Project Qにマイクが付いているのなら、そのマイクに向かってしゃべった言葉をテキスト化し、それをテキストチャットで入力できるようにしてくれれば、底には大きな意味があるように思える。
いや、ひょっとしたら、スマホでリモートプレイしている時もこの方法は使えるのかもしれないが、話した言葉をテキスト化してチャット入力できるようにしてくれれば、入力の手間も軽く出来るので、まだリモートプレイ専用ハードも活用の幅があるように思える。
PCとの差別化
Steamもリモートプレイが可能になっている今、PCとPS5の差別化はなかなか難しい事になっている。
正直、できる事がPCでもPS5でも変わらなくなっている。これはある程度仕方のない事ではあるが、せっかく独自のぶらっとフォームを持つPlayStationなのだから、何か特別なものを用意すべきである。
今パッと思いつくものとしてPSVR2が独自のもののように思えるが、これだってPCはOculus Riftなど、昔からあるVRカメラがあるわけだが、PSVR2は何と言ってもわかりやすさとプラットフォームに合わせた統一性を持ち合わせたデバイスなので、この部分を強く推していかないと意味がない。
最近同プラットフォームを見ていると、ちょっと迷走している感じがあるのだが、確たる方針が揺らぎ始めているという事なのだろうか?
久夛良木体制の時には感じられなかった動きである。
時代が変わってしまったという事もあるが、PlayStationというプラットフォームで何をしようとしているのかというメッセージは、以前ほど強くはないように思える。
ま、それを薄々感じたからこそ、私もPCに傾倒していったところもあるのだが。
この先、ゲームコンソールはどういった道を歩んでいくんだろう?
ゲームそのものの方向性にもよるが、強力なIPにもなりうるものなので、カンタンには廃れてほしくないと思っている。