今日、会社にソフトバンクモバイルのフェムトセル基地局設備の話がきた。
フェムトセル端末を会社内に設置すれば、ソフトバンクモバイル端末の電波をブロードバンド回線経由で使用できるようになる、という設備である。
このフェムトセル基地局は、圏外が多いソフトバンクモバイルの決定的打開策の一つだが、いろいろ問題もあると言われている。
勘のいい人ならすぐに気がつくと思うが、利用されるブロードバンド回線がYahoo! BBに限定されていない為、ソフトバンク系列とは全く異なるプロバイダであっても通信データがやりとりされ、ある意味“タダ乗り”状態になってしまう。
昨今、P2Pによる帯域圧迫が言われている中、またしてもプロバイダが意図しないデータが回線を圧迫してしまうという事である。
この問題もプロバイダ側からすれば大きな問題で、現在ソフトバンクモバイル側と協議中となっているプロバイダも多い。ただ、やっちまったもん勝ちの感じは否めない。
これが貸し出される端末。
普通の無線LANアクセスポイントみたいな感じである。
このフェムトセル基地局を設置できれば、ソフトバンクモバイル回線にとっては今まで通信不可だったエリアが通信可能になる事もあり、かなり同端末の利用者は使い勝手が向上する事は言うまでもない。
特に私が勤務している会社は、ソフトバンクモバイル回線は圏外であるため、このフェムトセル端末が設置されれば端末から半径30mは通信可能エリアになる。
設置するとなると私が勤務しているオフィス内になるため、私のiPhone4は会社でも利用可能になる。
だが、問題もある。
それは既にソフトバンクモバイル回線が利用可能な(屋外セル利用可能な)地域でこのフェムトセル基地局を設置する場合である。どういったケースが考えられるかというと、エリア内でも屋内では通信が弱い…という人が宅内に設置するケースだ。
この屋外セルにとっては、フェムトセルと通信している端末が出した上り帯域電波は完全な“干渉波”でしかなく、しかも上りはアンテナも小さく端末が出す電波はかなり強いものになってしまう。ソフトバンクモバイルの屋外セルは通信方式がCDMA方式であるため、“干渉量”はすなわち“容量消費”になってしまうのである。
こうなると、ソフトバンクモバイル回線の上り帯域は不必要に圧迫される事になり、サービス全体の上り帯域を制限せざるを得ない状態が発生してしまう。
この状態が頻発した事が、おそらく最近ソフトバンクモバイル回線の上り帯域が64kbpsに制限されているという話に直結している可能性があるのである。
まぁ、この帯域が圧迫される問題はあくまでもソフトバンクモバイル回線のエリア内での話であるため、私の勤務先には該当しない。干渉しようにも干渉できないのが悲しいところだが、それ故にこのフェムトセル端末設置は大きな意味を持つ。
私の個人端末のiPhone4が利用できるようになれば、docomoのケータイを持つ意味がなくなるのだ。
…だったら夏前にこの話が来てくれればよかったのに orz
とりあえず、勤務先でこのフェムトセル端末を設置するかしないかの話は私にその判断の一部が委ねられたような感じである。担当者と私を引き合わせた時点でそんな感じだろうと思う。
…それならばもう設置するしかあるまい、と思うのは当然の結果だ。
え? 公私混同はしてませんよ(爆)