母親、再び入院する

要介護者の痛みを介護者が知るというのは、なかなかに難しい。

介護ベッドにいるという事

母親が本日の22時過ぎに入院という事になった。
19時ごろから、体に痛みがあると言うのだが、ドコがいたいのか? と聞いてもハッキリとわからないと言う。ただおしりが痛いという事は数日前から言っていて、これは足や腰の筋肉の運動が少ない事からくる、一種の筋肉の緊縮によるものではないか、とデイサービスの看護師などが言っていたので、私からするとこの体の痛みもそこから来るものなのか? と考えていた。
それと同時に、母は排尿がカテーテルを使って出しているところがあるので、そこにも近日、問題が出ていた。多少、尿漏れしているのではないか? というのである。
これは日頃介護にきてくれているヘルパーさんの話で、カテーテルの先にあるバルーンの中に入る尿が少ないという事から、ひょっとしたらカテーテルが多少抜け気味になっているのではないか? と言われていた。
なので、来週あたりに泌尿器科に係るか、という話を進めていた。
ところが、この母親の体の痛みが、突然限界突破したのか、急激に痛みを訴えるようになった。
本人はおしりが痛いと言っているが、その痛みは刺激痛ではなく、鈍痛だという。おしりで鈍痛となると、やはり腰回りの筋肉か? と思ったが、もうそんな悠長に考えている状況ではなくなってしまい、急遽、救急車を呼ぶことになった。

熱も39℃に

救急隊と電話で話すと、熱があるか、という話になったので、念の為体温を測ったところ、何と熱が39℃もある。
流行りのコロナか? とも思ったが、私含め、コロナに感染するような人との接触はほぼない。だが可能性はゼロではないので、救急隊が病院に運んだ後、抗原検査を実施したところ、コロナではなかった事が判明した。
無事、病院への搬送が終了し、私も受け入れてくれたいつもの病院に入ったのだが、当直医の話では、体が痛い原因を時間外の設備で検査できなければ、最悪転院という話もある、なんて事を言われた。
またしても入院に…
今更転院と言われても…とは思ったが、結果から言うと、原因は大凡判明した。
検査の結果カテーテルで尿が排泄できなかったかで膀胱が一杯になっていて、腎臓が圧迫されていた事で痛みが出たのだろう、という事であった。
尿路結石とか尿管結石に罹った事がある人ならわかると思うが、あの腎臓の鈍痛がまさに母親が感じていた痛みだったようである。
ちなみに発熱だが、尿の中の細菌が炎症を引き起こして発熱したのだろう、という話で、入院後、この辺りのさらなる検査を行うという事であった。
先日からおしりが痛いと言っていたのは、腎臓の鈍痛だったのだろう、とここまできてようやく判ったという事である。
尿路結石(尿管結石)の痛みは、陣痛と同レベルと言われていて、本当に痛み出すと歩く事すらできず、救急搬送されるのが通例と言われるが、母親はその事をなかなか伝えられず、そしてまた私も理解できず、苦しんでいた、という事のようである。
正直、申し訳ない気持ちで一杯である。

入院手続き

とりあえず、夜間に入院という手筈となったため、ケアマネージャーや介護関係者へその連絡をして、入院の説明を受け、アメニティの契約だけ済ませて本日は病院から帰宅した。
明日には入院の手続きをする必要があるし、最低限必要な薬や備品を病院へ持ち込む必要がある。
とりあえず原因がある程度見えてきたので、心配は一つ消えたが、こういった事は今後もあるものと考えて、自宅介護していくしかない。
反省点は多々ある。
要介護者の痛みに寄り添う必要がある事は過去からも感じていたが、またしても思い知らされる結果となってしまった。

それにしても…家計が苦しい時にまたしても苦しい状況になってしまった。
入院期間が最終的にどれぐらいになるのかは判らないが、一週間程度で終わってくれる事を祈りたい。

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武上

18歳の時、人生の最大の選択ミスをしてしまい、いきついた場所として山梨県人となる。 その後、建設業に身を投じ、資格をいくつか取得するものの、結局自分の性格と合わない事を理由に上京。 上京後、世間で話題になりつつあったアニメ・ゲームを主体とする業界の人間となり、デジタルコンテンツ業界を含む数々の著名人と同じ土俵でマルチメディアな仕事をするに至る。 一見華やかなメディアの世界の、その闇の深さたるやハンパない事こそ世間に何となく知られてはいるが、業界人しか知らないその氷山の全体像を十分すぎるほど目の当たりにした後、家庭の事情で再び甲州へと帰還。 しかし、この帰還も人生の選択ミスだったかもしれないなぁ…と今では思うものの、時既に遅し。 今は地元の製造業を営む会社の総務・品質保証という地味ではあるものの堅実な職につき、いつか再びやってくるだろう夢の実現を信じて隠者的生活を送っている…ハズだったのだが、またしても周囲の事情で運命は波乱の様相を見せ始めた。 私の人生は一体どの方向を向いているというのだろうか? ちなみに筆者はPCとの付き合いはかなり長いと思っている。 古くはPC-8801 mk2 SR、X1 Turbo、X68000、FM-Towns、PC-9801シリーズ(互換機含む)、PowerMAC 9500等をリアルタイムで使い、その後は、Windows PCの自作機を中心に現在に続いている。 デジタルガジェットに関しては興味もある事から、その時代の時々において、いろいろ使ったり調べたりして、専門家ほどではないが知識は蓄えてきたと思っている。 そうした経験を元に、今の時代へ情報発信させてもらっている。少々くどい言い回しが多いかも知れないが、お付き合いいただけるとありがたい。 連絡先:takegami@angel-halo.com (@を小文字にしてください)

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