プレイステーションの新しい一年が幕開けします、とは言うが…。
遅すぎた供給量増加
今、猛烈に「PS5が欲しい!」と言っている人はどれぐらいいるのだろうか?
少なくとも、私の周辺では誰もいなくなってしまった。
そして私も「欲しい」とまで思わなくなってしまった。
今やPS5でなければ遊べないというタイトルも少なくなり、そしてお膝元であるSony関係のタイトルであっても、その発売プラットフォームにSteamなどのPCが含まれていたりする時代になったのだから、よほどでなければ「PS5でないと…」という人は少なくなってしまったのではないかと思う。
PS5は今年で発売してから2年が経過し、3年目に突入している。PS4だったら、今年にPS4 Proが登場するぐらいの年月が経過したという事になる。
このタイミングになり、ようやくSIEでは日本国内の供給量を増加させた、と言っている。世界的に半導体不足があったとしても、遅すぎる決断であり、普及させるタイミングとしては些か遅いとすら思える。
この間に、PS5にキラータイトルがあったか? と考えると、あったと明確に言えるほどのタイトルに出会わなかったように思う。
GT7がキラータイトルだと言う人もいるかもしれないが、実際はそうでもないという結果ではなかろうか?
おそらくSIEとしては、来月22日発売予定のPSVR2で一気に販売を促進したいというつもりなのかもしれないが、VR関係は最初の勢いは凄いが、その後の継続が上手く言った話を聞かない分野でもあるので、今からの供給量増加は、あまり効果的だったとは言い難いように思う。
Steam Deckに押される?
私の周辺でここ最近取り上げられる事が多いのが、Steam Deckである。
Steam Deckは、ポータブルPCゲーミング機器で、独自OSで動作しつつ、その実中身はPC用Steamプログラムの同等品が動作、PCゲームが遊べるように作られたものである。
性能的に極端に高性能という事はないが、PS5の半分くらいの性能はある(但しGPUはもっと性能は低い)ポータブル機器なので、それなりのPCゲームが動作する仕様になっている。
PS5は据置機だが、Steam Deckはポータブル機なので、単純な比較はできないが、動作させるPCゲームを考えるなら、Steam Deckであれば問題はなさそうである。
逆に、Steam Deckで動作させると重いと感じるタイトルは、PS5でも重く感じる事が多々ある為、PS5は性能的にはもっと上を目指すPro版の登場が望まれているのではないかと個人的には思っている。
なので、このタイミングで供給量増加と言われるよりは、いっその事、今年の年末に上位機種が登場する、と言われた方が嬉しいと感じる人が多いのではないかと思う。
私もどちらかというと、PS5 Pro(仮)などのような機種が出てくれる事を望みたい。
PCゲームがもっと身近に
コロナが蔓延し、自宅で過ごす時間が延びた時、PS5がすぐにでも手に入るような状況だったなら、PS5のシェアはもっと拡大し、次の覇権を狙える機器になっただろうと思うが、結果はPCの普及に負けたという結果ではないかと思う。
逆にSteam接続者数は激増したワケだが、最近は価格的にも手の届きやすいところにPCが供給され、本来ならPS5が収まるだろう場所にPCが収まってしまった、という状況もあるのではないかと考えられる。
Sony系列のソフトが、軒並みPC対応へと向かい始めたのは、自らもこの動きを認めざるを得ない状況になったと考えての事ではなかろうか?
どちらにしても、ハードウェアとしてPS5は日本国内で販売増進していくのだろうとは思うが、以前よりは厳しい状況に置かれていると私は予想している。
PS5でなければダメ、という状況を作り出し、それを支えていく周辺機器やソフト供給があれば、自ずと覇権は戻るのかもしれないが。
PSVR2だって、結局欲しい人に全て行き渡るために、また結構な日数を必要とするのだろう。これがすんなり行き渡るだけの数を準備できれば、また変わるのかも知れないが、その可能性はあまり高くないだろう、と私は見ている。