オリンパスのOMシリーズは、1973年に発売した銀塩一眼レフカメラ“OM-1”(当初はM-1と言った。1972年に発売)から始まり、その後も“OM-2”や“OM10”と続いて1994年に発売された“OM-3Ti”に至るまで生産されたシリーズの名称であり、ある意味、オリンパスカメラの顔の一つである。
そのOMシリーズも時代の流れの中で、とうとうミラーレスの仲間入りをする事となった。
それが“OM-D E-M5”である。
本機は小型軽量をウリに本体ボディはマグネシウムで作られており、フォーサーズ機である“E-5”と同等の防塵防滴性を持たせる事で、よりアグレッシブなモデルとして作られている。
価格帯はオリンパスのミラーレス機の走りである“PEN”シリーズより少し上のランクであり、ある意味ハイエンドのミラーレス機という位置づけになっている。
センサーは有効1,605万画素の新Live MOSセンサーで“OLYMPUS PEN E-P3”に比べて画素数は向上している。しかし、高感度ノイズは約1段分低減しているため、この辺りをどう考えるかでユーザーの好みが分かれる所。
だが、ボディ内手ブレ補正は世界初の5軸補正に対応している。
これまではピッチングとヨーイングの2軸補正だったのが、“OM-D E-M5”では新たに縦・横シフト、ローリング(光軸回転)ブレの補正が可能となった。
このほか、さらに進化した機能も多数含まれている。いくら高感度ノイズが従来機より約1段分低減したとはいえ、この辺りはハイエンドという言葉に偽りはないのではないかと思う。
画像に写っているストロボは、製品に付属してくるものの、本体とは別体のもの。
ミラーレス機の上級機種はストロボがないものが多いが…ハイエンドにのみ内蔵というのがSonyのNEXシリーズか。
ま、近距離で手軽にとるなら付属や内蔵のストロボでも良いが、交換レンズのレンジが望遠気味だとそうしたストロボでは追いつかない。この辺り、どう考えるかも個人の考え方一つだろう。
あとは形状の好みが分かれる所ではないかと思う。
カメラらしいスタイルと言ってしまえばそれまでだが、最近のデザインではなく従来のデザイン…という言い方も出来るスタイルだが、こういう形の方がスタイリッシュに見えるという人もいるだろう。
私個人としては…ちょっと考える感じだが、それでも往年の名機という意味ではそのスタイルは伝統的なものと言える。
そこにこそ個性があると言えよう。
発売は3月下旬を予定しているとの事で、2月9日から12日までパシフィコ横浜で開催されているCP+2012にて公開されている。
気になる人は実機を見てみるのも良いだろう。