ニコニコ生放送の公式配信ソフト“Niconico Live Encoder”が公開された。
高画質配信が出来ると言われている、SplitmediaLabs, Ltd.が提供する高機能ライブ配信ソフト“XSplit”のエンジンをベースに開発されており、ニコニコ生放送専用にチューニングされている所が本ソフトの最大のポイントである。
最近めっきり生放送していない私だが、実際に使用しているソフトは“Xsplit”で、それにHDMIキャプチャボードの映像をアマレコTVでキャプチャしたものを転送して放送している。
今回のNiconico Live Encoderは、アマレコTVなしでいきなりキャプチャボードの映像を取り込む事が出来、同時起動ソフトの数を減らせるというメリットがある反面、私のような環境ではちょっと困った事も起きてしまう特徴がある。
というのは、私の環境ではモニターが1台であるため、いつもはアマレコTVで取り込んだ画像上でプレイし、そのままその映像をXsplitに転送して配信という手段を執っているのだが、Niconico Live EncoderではアマレコTVとキャプチャボードの映像を取り合ってしまい、Niconico Live Encoderを起動した後ではアマレコTVが立ち上がらないため、結局プレイするためには別のモニターが必要になるのである。
つまり、PS3用のモニターを別に持っていれば、プレイはそちらを見ながら、PCのモニターはNiconico Live Encoderやブラウザを表示して実際の放送を確認する、という事が可能になるが、モニター1台ではプレイする画面が小さすぎて使用に耐えないという事である。
今の私の環境ではどうにもならない問題であるため、PS3用モニターを別に用意するしか方法がない。
生放送するなら、従来の方法を採るしかない。
問題は他にもある。
キャプチャボードのキャプチャエリアを指定するのだが、その設定が保存されないため、起動する度にDirect Showの設定を変えてやらねばならない。
これは私の環境だけの問題なのだろうか?
まだ出始めという事もあって、いろいろ不具合もありそうだ。
だが、公式から配信ソフトが公開された、という事に意味があるのであり、これからツールがよりよく使いやすいようになっていけば、公式ソフトのみで不自由なく生放送が出来る時代がやってくるのかもしれない。
あと、このNiconico Live Encoderはクロマキー合成が出来たりと思った以上に凝った事が出来る。もちろんピクチャーインピクチャーなども可能で、公式ソフトながらよく考えられたソフトである。
あとはさらなる利便性と安定化が求められるところだが、それも時間の問題だろうと思われる。ニコニコ生放送人口を考えれば、そう時間はかからないはずだ。