昨日に引き続いてNDSiの事。
NDSiは間違いなくパーティグッズの流れがある。
特にDSiカメラは互いの顔を写していろいろ加工するだけで話題に事欠かない面白さがある。
だが、私が特に面白いと思ったのは実はDSiサウンドだったりする。
この面白さは、DSソフトのKORG DS-10に通じる音遊びである。
DSiサウンドは2種類の音を選ぶことができる。
一つが昨日も書いたように、マイクで録音した音を加工する遊び。
これはもう今目の前にある音が素材となる。
サンプラーという感覚でいいと思う。
で、もう一つがSDカードに記録した音楽データだ。
この音楽データにちょっとした制約があるのが最大の問題であり、その制約を何とかできれば、かなり面白い事ができる。
NDSiが扱える音楽フォーマットはAACのみである。
制約とは実はこれの事で、AACはAACでも拡張子がm4aのもののみが認識されるようである。
なぜMP3を許容しなかったのかが気になるところだが、おそらく著作権を最大限に配慮した結果だろうとは思う。
PCをよく使う人なら、おそらくm4aファイルを作る事もそんなに難しくはないとは思う。
しかし、普通にMP3プレーヤーを使っている人になるとm4aファイルへと手軽に変換できるか? というと多少疑問が残る。
それでもm4aファイルを対象としたのは、前述のように著作権という問題もあるだろうが、最も普及しているiPodを基準に考えた結果かもしれない。
iPodに音楽を転送する時、PC上では殆どの人がiTunesを使う。
iTunesは何の設定もしなければ標準フォーマットとしてAACが使われる。
そしてその時作られるAACファイルの拡張子が実はm4aだったりする。
つまり、iTunesからAACを作成すれば自然とm4aになるため、それを転送するだけでDSiサウンドで使用できる事になる。
もちろん、iTunesでMP3でリスト化したデータも、iTunesから手軽にAACへと変換できる。
つまり、iTunesがあればとりあえずはDSiサウンドのデータ作成に困る事はないという事だ。
やり方としては、iTunesで変換したAACファイルをそのままコピーし、カードリーダー等でSDカードに記録する。
このとき、フォルダを作っても作らなくてもいい。
わかりやすくフォルダに分けたとしても、DSiサウンドでちゃんとフォルダを認識し階層として表示してくれるため、特別困らないのである。
ちゃんと変換されたm4aファイルであれば、DSiサウンドから呼び出せる。
呼び出してしまえばあとは音遊びの始まりである。
ピッチを変えたりできるのは昨日書いたとおり。
SDカードから音楽を再生している時は、エフェクト類が多少違う。
ラジオっぽく鳴らしてみたり、エコーをかけてみたり、またボーカルを消してカラオケサウンドにできたり、ファミコンのようなPSG音源(ファミコンはSSG音源だったかも…)風にする事も可能だ。
また、LRボタンに効果音エフェクトが割り当てられていて、音楽が鳴っている時にスーパーマリオのコインをゲットした時のピローンという音やジャンプする時のポョ~ンという音を入れたりする事もできる。もちろんそれ以外のエフェクトもあり、手拍子を入れたりすることもできる。
音作りという部分においてかなりの遊びができるのである。
私自身、これがとても面白い!
豪華なオーケストラを鳴らしている時に、クライマックスタイミングを合わせマリオがポョ~ン…なんて事が可能なのである(爆)
まぁ、人によって楽しみ方はいろいろあるだろうが、DSiカメラにしてもDSiサウンドにしても、かなりパーティグッズの流れに近い事は間違いない。
一人で楽しむより複数人で場を盛り上げるための機能。それが標準で搭載されているという感じだろう。
NDSiにとって最大の弱点は前述した対応音楽フォーマットの少なさにある。
カメラの画素数も少ないが、これはNDSiの搭載液晶解像度も高くないためそんなに問題にはならない。しかし、音だけは対応フォーマットがもっと広くてもよかったように思う。
対象となる客層が必ずしもPCをバリバリ使いこなしているワケではないだろうし、今回のMDSiで初めてAACなんてフォーマットを知る人もいると思う。
しかもAACにはm4aという拡張子ファイルが存在し…なんて事を誰もが知っているわけではない。むしろ、一般的にはMP3というフォーマットの方が有名なくらいである。
そうした“知らない人”をターゲットにし、その間口をもっと広く取ってあげる事がホントの意味でのサービスではないかと思う。
せっかく標準で面白い機能を搭載したのだから。