今や普通のエンターテイメントとなったカラオケ。
アミューズメント施設の一つの行き着く先にカラオケが君臨してもう数十年経つが、そのカラオケも徐々にではあるが形を変えてきている。
通信環境が整っていなかった頃のカラオケというのは、光ディスクを主としたスタンドアローン型のものだったが、IT革命が起きてからというもの、カラオケは音楽という媒体そのものすら通信で得る形となり、ネットワーク情報からカラオケという本来の目的以外の情報を組み合わせて、選曲数ランキングや得点ランキングなど、歌うというエンターテイメントから総合的に楽しむというスタイルへと進化してきた。
しかし、基本的にマイクで歌う、というスタイルが変化した事はない。なぜならそれがカラオケの真髄だからだ。
だが、今そのスタイルを残しつつ、カラオケというエンターテイメントは新たな局面を迎えようとしているのかもしれない。
カラオケ最大手の一つ“JOYSOUND”から最新機種“JOYSOUND f1”が6月に発売される。
ローランドの“Super NATURAL”をカラオケで初採用し、さらに独自開発した業界最高レベルの音源“JOYSOUND Phoenix”を組み合わせ、フルHD映像と高音質を実現したという。
さらに8.5インチの液晶パネルを搭載した事でリモコンがなくても手軽に扱える。これは人数が大きいときなどは重宝するかもしれない。
だが“JOYSOUND f1”がカラオケというエンターテイメントを変えようとしている真の意味は別の所にある。
まずはコレ。
人気の撮影機能“うたスキ動画”も従来は2画面までのコラボだったものが、最大で5画面のコラボへとパワーアップ。5人によるユーザー同士のバーチャルデュエットが可能となった。
だが、驚くのはコレだけではない。むしろここからが“JOYSOUND f1”の新機軸である。
この画面は楽器のエフェクト画面である。
なぜこんな画面があるのか?
それは…この“JOYSOUND f1”に周辺機器の“サウンドエフェクター(GB-1)”を接続した場合に、なんとギターやベースなどの楽器演奏&録音まで出来てしまうのである。
今までも録音に関しては外部入力を使う事で出来る事は出来た。しかし、今回の新機種はサウンドエフェクター経由で雑音なしのクリアな録音が可能になったのである。
このエフェクト画面は、その接続したギターやベースの音色をコントロールする機能であり、本格的ではないかもしれないが、ギターのエフェクターのような役割を果たすとみられる。
また、接続した楽器のチューナー機能も搭載し、さらにはバンド演奏支援機能としてこんな機能もある。
このギタナビというのは、選曲した楽曲のコード譜を表示する機能である。
これを見ながら演奏すれば、ミスも少なくなるというワケだ(実力によるミスは防げないがw)。
琴々まで来ると、なんちゃってバンドならカラオケボックスで簡単に録音できてしまうような感じがしてくる。
本格的にバンド活動をしている人からすると貸スタジオなどで録音する事が普通だが、そこまで本格的にはできないし、もっと手軽にやりたい、という人達ならば、カラオケボックスで用が足りてしまうように思えてくる。
しかも支援機能が充実している事から、今後さらなる機能アップで手軽にゴージャスな演奏が可能になっていきそうで、この分野がユーザーに受け入れられていけば、更なる発展が予想される。
時にガールズバンド人気の時代、こういうサービスは一気に火が付く可能性がある。
それでも貸スタジオがなくなる事はない。
本格的にやろうと思えば、カラオケボックスでは環境が良くない。機材は良くても環境が悪ければ本当に良い音を録音する事などできないからだ。
ただ、ループ系音楽を手軽に作れるようになった後のDTMは大きく進化した。
それと同じように、間口が広がる環境というのは、その後にどういう余波がくるかが予想できない。
今後の“JOYSOUND f1”は、個人的には興味が尽きないデバイスである。
まさに、同人音楽やる人なら、これで済ませそうな感じですねぇ。
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同人音楽でわざわざ貸スタジオって予算かかりすぎて一部のサークルしか利用出来ない環境が、この新型機で一気に改善(?)する可能性は十分あると思う。
ただ、どうしても声を入れようと思うと周囲の雑音が気になるところ。品質は貸スタジオには勝てないだろうね。
というか…自宅にこの新型機を導入する人も出てくるんじゃないだろうか?
維持費がどれだけかかるか分からないけど、自宅の一室をそうした部屋にできる人なら、今まで貸スタジオ使ってた人が自宅で手軽に録音できる環境を得られるかもしれない。
…もちろん、騒音問題もついて回る話だけどw
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