YOMIURI ONLINEの記事に気になるものがあった。
何でも、鉄系超伝導関連物質をお酒につけて加熱・冷却すると、超伝導状態が発現するらしいのである。
これは物質・材料研究機構(NIMS)の研究グループが発見したもので、熱を帯びずに大量の電流を流せる超伝導のメカニズム解明に貢献する成果だという。
8月1日から米ワシントンで開かれる国際会議で発表するそうである。
今回の実験に使われたのは鉄、硫黄、テルルの化合物で、このまま普通に冷やしても、超伝導にはならない。だが、上記研究チームは何らかの化学処理をすれば超伝導になると予測したそうである。そこでエタノール溶液のほか、ワイン、ビール、日本酒、ウイスキーに浸して、それぞれの電気抵抗を測定した。
その結果、試験すべての場合で絶対温度8度(零下265度)に冷やせば超伝導状態が発生することを確認した。この時、超伝導になった化合物の割合は、赤ワインに浸した場合が最高だったそうで、エタノール溶液の7倍にも達したそうである。ちなみに白ワインはエタノール溶液の5倍にとどまったらしい。
そもそも超伝導(超電導でも同じ意味)は、金属に流れる電気の抵抗をゼロにする、あるいはゼロに近づける事を言うが、もともと金属は高温になると電気抵抗が大きくなり、逆に低温になればなるほど抵抗が小さくなる。抵抗が理論上ゼロになれば、一度流れ始めた直流電流が電圧降下なしに永続可能で、回路全体を超伝導化できれば、流れ続ける電流で永久電磁石となり、コイル状回路に大電流を流せば、非常に強力な磁場が得られる事になる。まぁ、簡単に言えば今まで電力と熱の問題で不可能だった事が、より簡単に可能になるという事だ。
省電力化にも効果はあるだろうし、いろいろな分野で活用が可能になるだろうが、従来の超伝導はその実現に温度的問題をいろいろと持っていた。
前述したとおり、金属を相当に冷却しないと超伝導が起きないからだ。これを室温程度で超伝導が起きる状態を可能にする事ができれば、様々に利用できるようになる。研究はそれを目的としている。
まぁ、偉い学者さんがいろいろ研究をしているワケで、今回の一連の結果もその研究成果な訳だが、何をどうすると赤ワインに浸けようとか考えたのか、非常に疑問である。
偉い人の頭はやはり理解不能だ。
○○と○○は紙一重と言うが…要するに常人と違う事をしろって事なのか?