2012年1月13日から本日15日まで、幕張メッセにて東京オートサロン2012が開催されていた。
オートサロンはカスタムカーなどの展示会だけに、毎回興味深い車がたくさん展示される。中には市販を検討できるレベルではないだろうか? というのもあり、これが市販されれば面白いのになぁと思わせる車もある。
今回の展示車の中で私が特に注目したい車がある。
かつて私が乗っていたHONDAのBEATという軽四のオープンカーである。
私が乗っていたのもイエローだから、これとよく似たスタイリングである。
ただ、ホイールが大径化、部分的にメタルメッキパーツが使用されてドレスアップされている。今見てもドア後ろのインテーク部などミッドシップの美しさを感じる名車だと私は思っている。
こんな美しく綺麗な車がかつて軽四で発売されていたのである。
今の日本車ラインナップの寂しさは言うまでもない。
このBEATだが…私が注目したのは外見ではない。
今回展示されていたBEATの私の注目点は、その内装にあるのだ。
この内装を見て、ピンときた人はBEATという車をよく知っている人だろう。
多分、BEATを乗ったことがない人や知らない人が見ても特別な事がわからないと思う。
ま、目を引くとしたら、多分独立三連メーターくらいではないかと思う。
BEATは、元々ダッシュボード上に外付けのように独立三連メーターが取り付けられていたデザインで、メーターはまるでバイクのような車だったのである。だからこのメーターは別に特別という事ではない。
この展示車、センターコンソール内に収まっている、スカイサウンドコンポが液晶モニターがついたモノになっているのである!
…わかるかよ!って感じかもしれないが、これはBEATに乗ったことのある人…というより、今現在BEATに乗っている人からすれば夢アイテムとも言えるものと思う。
BEATが発売されていた1990年代には、ナビというものそのものがまだ登場していなかったし、ましてカラー液晶なんてのは価格が半端なく高いものだったから、こんな仕様のカーステレオは存在しなかった。
それにBEATにとってスカイサウンドコンポが特別な理由は、その大きさにある。
BEATは軽四という車サイズでありながら、メインシートとサブシートの2人がゆったりと乗れるスペースとなるように、センターコンソールが細く作られている。だからそこに取り付けられるカーオーディオは、いわゆる標準サイズの1DINサイズが使用できない。
社外製で強制的に1DINサイズのユニットが取り付けられるようなパーツを販売している所もあるが、大きく横に張り出す形になるため、美しさが損なわれてしまう。
しかもこのスカイサウンドコンポ、車速に連動してボリュームが上がる仕組みで、オープンで走りながらもオーディオを聞きやすくしてくれたりする、実に素敵アイテムなのである。
当時のスカイサウンドコンポは、裏面に外部入力があるものの、基本的にはカセットテープを使用するものであり、私はその外部入力にCDオートチェンジャーを取り付けていた。オートチェンジャーはただでさえ狭いトランクルームに入れていたため、トランクにはほとんど何も入らなかったが(爆)
昨今ではHDDやSSDにオーディオデータをインストールしたりするのが当たり前になったため、入力そのものはUSB程度が付いていればよいだろう。そういう意味では、このようなスタイルのスカイサウンドコンポは今の世の中にあったアイテムのように思える。
このBEAT、再販してくれないかなぁ…と実は切実に思っていたり。
最近面白い車がめっきり減ってしまい、楽しい車というものが見当たらない。
BEATは9000rpm以上回る高回転パワーユニットをミッドシップ搭載し、小気味よく決まる5速クロスミッションを内蔵、そしてオープンカーとは思えないほど巻き込み風が少ないラウンドフォルムのフロントウィンドウを搭載した、実に面白い車である。
中古車市場でも数が少ないのか意外と高額な車が多く、程度がよいものだと100万円を超えるものもある。
さすがに1990年代のまま発売というのは難しいだろうが、HONDAは今軽四エンジンとしてN BOXに搭載した新型のS07A型エンジンがある。これは元々搭載していたE07A型エンジンより小型だし、レイアウト的には困らないのではないかと思う。
他にも今のHONDAならばイロイロ手を入れられる部分はあるだろう。
ま、最悪いろいろ手を入れずそのまままの再販でもいいから販売してくれれば、待ち望むユーザーは多いように思うのだが…。
究極な話、この新しいスカイサウンドコンポだけでも再販してくれれば、中古車に組み合わせて乗る事もできる。
実際、検討してくれないものだろうか?
そうしたら…私のVAMOSの次の車はBEATにしても…(爆)