先日、Yahoo!オークションで落札したSOCIUSが届いた。
白い筐体のストレート端末だが、持った感じは軽すぎる感じで、まぁイマドキの端末の重さはこんなもんだろうな、とわかっていてもちょっと違和感を感じる感じ。
ただ、この持ち味で言えば、間違いなくスマートフォンで電話するよりも使いやすい事はわかる。スマートフォンよりも細い筐体がそれを実現しているのではないかと思う。
これで電話機能だけは3年ほど前に退化した事になる。
ま、その方が使いやすいから別にいいんだけどさ。
で、さっそくBluetoothでiPhone5と接続してみる。
互いに認識させてやると、子機のSOCIUSから親機のiPhone5をまず認識し、親機がその後に認識するという、ちょっと変わった展開に…。
大丈夫か? とも思ったが、とりあえず接続できているようで、通話できる事は確認できた。通話品質に関しても全く問題がない。実に綺麗な音質である。
しかしSOCIUSの反応がかなり遅いのが気になった。なので、これはきっと何か設定があるに違いない、と思い、メニューをいろいろと見てみたところBluetooth関連の所に“自動OFF機能”というものがあった。一定時間Bluetooth接続の信号が途絶えた場合、通信を自動でOFFにする機能との事だが、要するにこれでOFFになってしまえば起動するまでに時間がかかり反応が遅れる、という事なのかもしれない。
なのでとりあえずこの“自動OFF機能”を切っておく。消費電力が増大するのでは…と思うかもしれないが、iPhone5とか普通に使っていたら、この程度の消費電力など気にならなくなるのですよ、ええ…。
とりあえずこれでペアリングも終わり。普通に受話器としてSOCIUSが使用可能になったのである。
で、ちょっとSOCIUSについて私見を。
SOCIUSはPHS端末である。PHSは現在ではWILLCOMしか国内で取り扱っていないが、ケータイというものが世にあふれ出した頃はケータイよりも進化した端末だった。
低消費電力で通話品質も高いというのがケータイと決定的な違いで、高性能機だった。実際、PHSでの通話品質は実にケータイの上を行っていて、PHSでは通話相手の周辺の音がかすかに聞こえるのに、ケータイではそれがない。これをそのまま解釈すると、PHSの方が雑音が入るって事じゃないかと思うかもしれないが、それは違う。PHSの方が集音帯域が広いという事。昔のケータイはその帯域が狭く、話している人の声すらオリジナルと違う声のように聞こえるぐらいにしか通話できなかったのである。しかし、PHSは話し相手の声を変化させる事なく通話させるだけでなく、その周辺の音すら拾ってしまうくらいの集音能力があったのである。
しかもPHSはその登場直後の1995年から地下鉄で使用できるというメリットもあった。ケータイが地下鉄で利用出来るようになったのは2000年からだから、5年も先行していた事になる。
ま、昔の話だけどな(爆)
ただ、PHSの最大の弱点は、その基地局のアンテナ範囲がケータイとは桁外れに狭いという事であった。もっとも、それは別の利点を活かすためにそうなっていたらしいが、そのためにケータイよりも多くの基地局を必要とし、それが直接の原因となったかどうかはわからないが、通話エリアの問題もあって高性能化したケータイに徐々にシェアを奪われ、今ではWILLCOMが一社でがんばっている状態である。
で、そんなPHSのSOCIUSだが、PHS故にメリットも多い。
まず…軽い!
これは言うまでも無くケータイ(もちろんスマートフォン含めて)よりはずっと軽い。当然、iPhone5よりも軽い。
そして…消費電力が少ねぇ!
PHSは昔ほどではないにしても、端末の消費電力が少ないのである。だから多少負荷をかけている状態でも(たとえばBluetooth機能の自動OFFとかしなくても)、余り気にならない。というか、それよりもスマートフォンのバッテリーを気にした方がいい。
このような特徴を持ったPHSだが、現時点で私はこれをタダのBluetooth端末として使用している。
もし、WILLCOMと契約すればPHSとしても利用する事が出来るわけで、月額2,500円程度で10分までの通話ならどのキャリアや固定電話であろうと通話料無料というプランが利用できる。
ま、あまり通話しない私には無用の長物ではあるが(爆)
スマートフォン所持者で、どうも通話しづらくて困る…という人は、こうしたBluetooth端末を利用してみてはどうだろう? ヘッドセットもいいが、あれは…車内でないと目立つし普通に使う分にはこうした端末は有効なのではないかと思う。