ちょっと前に話題になった話だが、NVIDIAがゲームデバイス“SHIELD”を開発し、ゲームデバイス産業に参入する話がなされた。
基本はAndroidベースのゲーム機で、後々にはストリーミングによるゲームプレイを可能にするモバイル端末である事が発表されたが、OSの開発元であるGoogleも、どうもゲームデバイスを開発中らしいという話が出た。
Androidが動作するCPUコア、つまりARMコアでのゲームであるから、スマートフォンなどに搭載されたものでゲームが快適に動作する事は、既に今まででも証明ができている。Googleからすると、そうしたモバイルデバイスのOSという側面だけでなく、新たな機器にAndroidが使われる事を望んでいる、という事かもしれない。
それを裏付けるように、Googleは次々とAndroidを使用したデバイスを市場投入しようとしている。
腕時計型デバイス、Google Glass、そして今現在見送られ市販化されていないサウンドストリーミングデバイスである“Nexus Q”も、その次世代型が開発されているという噂もある。
これらの噂が本当なら、Googleは本腰を入れてAndroidの多方面展開を進めている事になる。
これらの動きは、実の所ライバルであるAppleのiOSでも同じベクトルが進められている。
腕時計型デバイスのiWatch、ゲーム機能を搭載したApple TVなど、AppleもiOS搭載デバイスを増やしていこうという動きを見せている。
AppleがGoogleより一歩進んでいる部分があるとするならば、Appleはハードウェアも自前で用意することができるという部分であり、Macというコンピュータデバイスも既に持っているという事。つまり、ハードとソフトを合わせたビジネスでいえば、AppleはMicrosoftよりも先行していたワケで、そこに一日の長としての経験がある。
もっとも、そんな経験など現在のクラウド主体型の世の中であれば、ハードの基本性能など差がないに等しいのかもしれないが、物理的ハードを持つ上でのサービスという視点では一歩リードしている事は間違いない。
これらの噂のデバイスが2013~2014年に登場するとなると、PS4やXbox Oneも含めて新デバイスが目白押しという事態になる。
各社のデバイスでユーザーの取り合いが起きるワケだが、個人的にはPS4が圧倒的優位なのかな、という気がしてならない。
そもそも、Android搭載型ゲームデバイスと、PS4やXbox Oneはユーザー層が異なる可能性もあるワケだが、ただゲームである、という一点を考えると、やはり層がクロスする可能性もある。
ユーザーは据え置き型かモバイル型かで分かれる事になるかもしれないが、各社4つ巴の争いを展開すれば、自ずと勝ち組と負け組に分かれる事になる。
幅広いユーザー層を取り込む事を考えるのか、それともコア層を取り込む事を考えるのかという営業戦略でも差が出るだろうが、結局は面白いソフトを供給できた側の勝ちになるのは、ゲームデバイス業界の常である。
ハードだけでなく、ソフトにも大いに力を入れて欲しいと願わずにはいられない。
ま、私はPS4押しというのは変わらないが、世の反応はどうなる事やら…。