前々からフルHD以上のモニタが欲しいと言い続けてきた。
4Kか、ウルトラワイドか
以前出した結論から言うと、私の用途ではウルトラワイド液晶モニタ(34型)の方が有効という結論だった。それはPCラックに配置できる大きさと、実際に目にした時に使える広さを考えると、ウルトラワイド液晶モニタの方がデスクトップを広く使えるからという理由だった。
おそらく、この結論は覆る事はない。
だが、表示できるドット数だけでいうと、当然の事ながらウルトラワイド液晶よりも4Kモニタの方が多いわけで、計算してみると随分と表示できるドット数の差が大きい。
3,840×2,160=8,294,400
3,440×1,440=4,953,600
その差=3,340,800
計算してみると…なんと、34型ウルトラワイド液晶は4Kモニタに対して6割程度の総ドット数しか表示していないのである。
ただ、前述したように4KモニターはPC前に置ける大きさが28型が限界だとすると、そのピクセルピッチは157ppiになり、34型のウルトラワイド液晶の110ppiから比べて1.42倍細かいという事になる。
通常、Windowsの標準ピクセルピッチが96ppiだから、34型ウルトラワイド液晶でも110ppiと細かいワケで、それよりもさらに1.42倍も細かい28型4Kモニタともなれば、普通のサイズでは見づらくて困る話になる。
そこでWindows側はVista以降はフォントサイズを変更できるようになっていて、スケーリングを変更する事ができるようになっている。
フォントだけ大きくできれば、文字は見やすくでき、結果画面を広く使いつつ、文字も見やすくできる、というスタイルになる。
こう考えると、34型ウルトラワイド液晶よりも28型4Kモニタの方が良いんじゃないの? と鳴るわけだが…もちろんそんな単純な話で済むワケがない。
問題は使い勝手と価格
前述のフォントのスケーリングは、テキスト文字のみの問題で、アプリケーションレベルで管理している文字までコントロールできるわけではない。
だから全ての文字をスケーリングできないワケで、場合によっては読みづらくなる。
実用域で考えると、あまり有効な感じがしないのは、そういった問題があるからだ。
ところが…価格という所でみると、もう4Kモニタの方がお手頃価格で手に入ってしまうのである。
ここが実に悩ましいところで、解像度が高いハズの4Kモニタの方が安いのである。
自分の使い勝手としては34型ウルトラワイド液晶が最適と考えていても、価格面においてお手頃感がない為、購入が難しい。でもさらに高解像度である4Kモニタなら何とか手が届く…。
見えやすさに問題のある4Kモニタと使い勝手が最適なウルトラワイド液晶モニタ。突き詰めると、ある種究極の二択とも言える結論しか出てこない状態である。
6万円の27インチ4Kモニタ
今回、何故こんな話をぶり返したかというと、LGエレクトロニクスから6万円以下で購入できる27インチ4Kモニタが発売されたからである。
この価格だとTNパネルかな? と思いきや、AH-IPS液晶であり、しかもHDMI2.0対応、つまり4Kを60Hz表示可能というモデルである。
ドスパラ
http://j.mp/1KfBYug (現在リンク切れ)
27インチなのでピクセルピッチは約160ppi程度で、非常に細かい映りになるが、スケーリングである程度は見やすくできる。
しかも…今の私は未対応になってしまうが、AMDのFreeSyncにも対応していて、対応するAMD製ビデオカードを使用すればフレームレートの食い違いから起こるティアリングを防止することも可能。価格の割に付加価値が高い製品と言える。
こうして見ると、この27インチ4Kモニタでもいいかな…とちょっと心が揺れてしまう。
34型ウルトラワイド液晶モニタは、依然として10万円クラスの価格帯に留まったままで、それ以上安くなる気配がない。
現状のビデオカードの能力から考えて、本当は4Kというサイズはまだ早いと思っているのだが、GeForce GTX 670はまるっきり4K表示できないワケでもないし、この際この27インチ4Kモニタに突貫するというのもアリかもしれない、とちょっと考え始めている。
フルHDの液晶を2画面で対応する、という手がもっとも値段が安く済む方法ではあるのだが、部屋の構成の問題や、ディスプレイアームの取り回しの問題などもあり、結局一番確実なのが高解像度モニターの導入という方向が安全確実な手段となってしまう。
私のこの問題はいつどのように解決するのか。
希望通りの結論にはまだまだ問題は山積みである。