FDA査察3日目。ココで全てを決めてしまいたい。
アッサリと…
いよいよFDA査察3日目となったワケだが、まず結論から言おう。
開始1時間、査察は終了した。
その結果、指摘事項ゼロ、所謂Form483(米国FDAにおける是正措置等を求める文書)もナシ、という事となった。
今までの苦労が一気に報われた瞬間である。
一応、4日間の査察であるため、最終日には別の場所によるクロージングミーティングが開催される事になったのだが、そちらには私は不参加で問題なし、となったため、私のFDA査察は本日終了という事になった。
しかし、それはあくまでも査察が終了という事であって、発見された問題点の見直し等、今後の課題はまだまだある。
実は…
今回のFDA査察では指摘事項ゼロ、という結果に終わったのだが、実はこのFDA査察の前の一週間に、ISO 13485の監査が第三者認証機関によって行われていて、そちらでは是正として3件のメジャー指摘、2件のマイナー指摘を受けている。
FDA査察では指摘事項ゼロなのにどうしてISO 13485の監査で指摘されているのか、というと、その指摘事項のほとんどが欧州のDirective(指令)に対しての適応状況によるところだからである。
医療機器に関わらず、とにかく海外と製品のやり取りをするとなると、各国の法律に準じた形で製品の製造、輸出をしなければならない。だから米国に対応できていたとしても欧州で完全に問題がないか? というと、そうでもない。
グローバルな事業を展開する、という事は、各国の法律にすべて準じなければならない、という事でもあるわけだ。
今回、欧州EUがらみの指摘を受けているため、そちらの是正が今後の急務という事になる。
しかも、第三者機関から言われたメジャー指摘は、是正計画を立てるだけでなく、ちゃんと是正された事を証拠として提示しなければならない。
だからFDA査察が終了したからといって安心する事はできないのである。
それと、医療機器は特にそれを言われるのだが、製品を発売した後にも自分達の製品と類似している製品などが回収になっていないか? とか、そういった調査をする必要があり、さらに自社製品で何かしら安全性に問題が見つかった場合、どこでその問題が見つかろうとも輸出している各国に対して報告する義務がある。
そうした義務に対してその義務がある事とその対処法がちゃんと手順化されていなければならないという事を言われているため、そうした整備も必要だったりする。
一番の問題は、日本に限らず、各国も法律は常に変化し続けているという事であり、それら変化する法律を監視し続ける手順が自分達のシステムに存在しないといけない。
今回指摘された中には、そうした法規制の監視の部分もあったりする為、まだまだシステムを構築していく上で固めなければならない部分が多々あるのである。
一難去ってまた一難。
私の業務はまだまだ壁を上らなければならない事が多いのである。
何にせよ、この忙しい状況はとりあえず一段落した。
しかしながら、まだしばらくこのBlogも通常運用という形にはならないだろう。
お疲れさまです。
この手の監査やら審査は時間ばかりかかって厄介ですよね。
無事通過したようで何よりです。(^_^;)
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実は…3月に韓国版FDAであるKFDAの査察がある事が既に解っているので、安心もつかの間…という状態だったりします。
3月まで…時間はあるようでない…。
いつもそんな感じなので(-_-;)
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