Radeon RX Vegaのサードパーティー製がそろそろ登場か?
ASUSの仕様が公開
ASUSが発売するRadeon RX Vega64「R.O.G. Strix RX Vega 64」の仕様が公開され、搭載されるVegaの周波数などが明らかにされた。
それによるとリファレンスカードよりもベースクロック周波数、ブーストクロック周波数共に40~50MHz向上したものになるようで、メモリであるHBM2の動作周波数はリファレンスカードと同じになる模様。
このクロック周波数向上の結果によるTDPの上昇幅は現時点では不明なものの、よほど厳選されたダイで無い限りはTDPはリファレンスの295Wより高くなると予想される。
元々のVegaの動作傾向から考えて、今回発表された仕様は別段オカシイ所もないので、ほぼ確定できる内容と思われるが、下記リンク記事内にある「When compared to AMD’s RX Vega 64 Liquid ASUS’ RX Vega 64 Strix offers lower base/boost clock speeds, though the company is expected to release this new RX Vega variant at a lower price. 」という一文をGoogle翻訳で訳してみると「AMDのRX Vega 64 Liquidと比較すると、ASUSのRX Vega 64 Strixは低ベース/ブーストクロック速度を提供しますが、同社はこの新しいRX Vegaをより低価格でリリースする予定です。」となり、水冷版リファレンスカードよりは低価格で提供されるらしい事も紹介されている。
…水冷版と比較されてもねぇ(-_-;)
OC3D
http://j.mp/2yqcgAA
マイニングに取られる
だが、こうしたサードパーティー製のVegaカードが登場する事そのものは歓迎すべき事ではあるのだが、依然として日本国内でもVegaの入手性は低い。
理由はもちろんマイニングにあり、仮想通貨のマイニングでAMD製ビデオカードがもてはやされていることが市場での流通量の少なさを証明している。
Vegaは過剰動作させるとその消費電力の高さが課題になるが、多少クロックを落としたりしてやると途端に高効率化する事がわかっているため、徐々にRX 580等から置き換えられ始めているものと思われる。
マイニングではビデオカードの物理的数量がモノを言うので、できるなら一枚あたりの性能が高い方が効率が出ると言われている。
NVIDIA製ビデオカードではなく、AMD製ビデオカードが人気なのは、そのアーキテクチャ的な問題があるからだと思うが、AMD製ビデオカードの方がGPGPUに向いているという事なのか、それともNVIDIA製のTeslaとGeForceでは、基本的なアーキテクチャは同じでも搭載する機能から処理の方向性がかり違うのかもしれない。
どっちにしても、Vega搭載のビデオカードが未だ入手難なのは間違いない話で、サードパーティ製が登場すれば多少改善するかも…と思っていたが、その考えそのものが甘い可能性があるという気がしている。
組合せ
先日、私の次期メインPCの方向性を明確にしたが、私はCoffee Lake-S 8700KとこのVega64を組合せた構成を考えている。
価格からするととんでもない価格になる事は理解しているが、現メインPCのIvy Bridge 3770Kから早5年が経過しているので、これぐらいのステップアップが欲しいところ、と割り切っている所もある。
ただ、以前にもちょっと書いたが、ビデオカードに関してだけはVega64にすべきか、それともVega56にすべきかという所は未だ悩む所で、しかも来年夏頃にはその後継カードが登場する事が予測されている関係から、あえて今年年末から来年初めに導入するビデオカードにVega64を選ぶ意味があるのか? という判断の難しさが、判断を鈍らせている。
ただ、明確なのはIntel CPUとAMDビデオカードの組合せを選択する、という事であり、近年の私ではまずなかった構成である。
先日、ちょっとショップブランドPCをBTOで自分の要求に組み替えてみたのだが、とんでもない高額PCになってしまい、そもそも狙っているポイントに間違いがないか、細かいレベルで見直しする必要を感じている。
自分の要求をそのままダイレクトに選んでいくと、35万円超えとか…あり得ないだろ(爆)
ただ、最近は格安PCと高機能PCの差が昔から比べて随分と開きが出てきている事は実感している。
格安PCでもそこそこの事ができる時代になったのは分かるのだが、あくまでもそれはそこそこの話で、運用している段階でいろんな機能を高機能化・高速化しようとするならば、搭載するCPUやGPU、そしてそれらを繋ぐ総合機能を持つマザーボードはやはりそこそこのものでは満足できなくなり、結果的に高級化していく。
やろうとしている事の負荷がどうしても高くなる為、それに耐えうる性能を求めると、高額化するのは、やむを得ないのかもしれない。ま、全体を見れば確かに相対価格は安くなっているのかも知れないが、絶対価格がつり上がっている事実があるわけである。
…というか、米国価格をそのまま為替レートで計算した価格と実際の価格が随分と違うというのも問題なワケだが、輸入時のマージンとか考えると、避けられない問題なのかな?
どちらにしても、できるだけリーズナブルに構成するとしても、性能も低く見積もりたくないものである。