あれ? 第9世代じゃなかったの?
Wi-Fiモデル発売
Amazonの電子辞書端末であるKindleの最も売れ線と考えられる製品「Kindle Paperwhite」のWi-Fiモデルが発売になった。4G Cellularモデルは来月発売のようなのでまだ発売はされていないが、余程の事がない限りはWi-Fiモデルを購入する人が多いのではないかと思う。
以前、このBlogでも10月17日に紹介はしたのだが、その際私は「第9世代」と紹介していた。
だが、Amazonの表記ルールでは製品の「世代」は原則として発売年ごとに付与されているそうで、今回発売されたニューモデルは「第10世代」になるという事らしい。なので、以前の「Paperwhite」は2015年発売の第7世代モデルという事になるが、だからといって第8世代とか第9世代が存在するというわけではないとの事らしい。
…何だか難しい解釈である。
何はともあれ、第10世代Paperwhiteが発売されたワケだが、その製品レビューが各所で行われている。
そうした記事を見てみると、概ね「Kindle Oasis」と性能的には互角といった印象である。
もっとも、Kindle Oasisは7型E-ink液晶だが、Paperwhiteは6型E-ink液晶なので、全く同じというわけではない。他にもページ送りボタンの有無の違いもあるし、それはそれで機能的な差異はあるのだが、そのページ送りの速度にしても、防水機能にしても、概ね機能的側面はKindle Oasisも第10世代Paperwhiteもあまり変わらないようである。
そういう意味では、第10世代Paperwhiteはコストパフォーマンスの高いKindleと言えるかもしれない。
専用機がいいのか?
Kindleの電子書籍を扱うという意味においては、何も専用端末でなければならないという事はない。
通常のAndroidタブレットやiPadでも問題はなく、場合によってはスマホでも問題はない。
Kindle用のアプリが用意されているので、そのアプリを使えば良いだけの話である。
だが、通常の液晶タブレットなどでは消費電力の関係から長期に渡って使用する事ができないなどの問題がある。言ってしまえば問題はソレしかないのだが、いつでもどこでもを売りにするのであれば、E-ink液晶端末である本機を使用するという手がある。
だが、E-ink液晶は実に癖が強くスクロール表示に弱かったり、あとモノクロでないと表示できないなどの問題がついて回る。
確かに稼働時間は他と比較にならないぐらい長いが、使い勝手という面で見た時、この6型E-ink液晶というものが、人を選ぶ要因の一つになっているように思う。
なので、もし今手元にタブレット端末を持っているなら、アプリでKindle本を読むのが良いかもしれないが、もし今手元にそうしたタブレット端末がない、というのなら、一考する価値はあるように思うし、実機を見てE-ink液晶の特性が気に入らなければ、別のタブレット端末を購入してKindleアプリを使うという方法を採った方がいいだろう。
ただ、個人的にはE-ink液晶は画面切り替えこそ問題はあるものの、静止画を表示する上では実に綺麗な画面を表示すると思っている。
イマドキという感じがしない
ただ、やはりどうしても気になるのはそのベゼルである。
つい最近、AppleのiPad Proが発売になったので、余計にこのベゼルの厚みを感じるのかもしれないが、あのFaceIDのカメラを収めたiPad Proですら、あの狭いベゼルで済んでいるのに、Kindle Paperwhiteは実にベゼルの厚みがスゴイ。
フロントライトが内蔵されていたりするので、その分厚みが出てしまうのかもしれないが、それでもKindle Oasisの3面はベゼルが狭いわけで、決してベゼルを細くできないわけではないのだろうと思う。というか、工夫のしようはあるように思う。
それとも、バッテリー搭載量の問題である程度の本体の大きさを確保する必要があるのだろうか?
どちらにしても、E-ink液晶を搭載しているという事が、特別感を持たせてしまっていて、他に追従していなくても問題がない、と思わせている雰囲気があるように思えてならない。
イマドキの端末であるという事をもう少し意識した上で、製品デザインを考えてくれれば、もっとユーザーが付くように思うのだが…。
実に残念である。
癖のある製品ではあるが、E-ink液晶特有の綺麗な表示が気に入ったなら、或いは他の選択肢がないのであれば、今回の第10世代Kindle Paperwhiteは一考の価値があると思う。
気になる人は検討してみてはどうだろうか?