第9世代Paperwhite

Amazonから発売されるE Ink搭載書籍リーダー。

VOYAGEが販売終了

AmazonのKindleと言えば、電子書籍リーダーとしてはこの業界の一翼を担う製品。
特にその中でも価格的バランスがよく、最も普及していると言えるのが、Kindle Paperwhiteになる。
そのPaperwhiteが新しく刷新され第9世代となったワケだが、同時に従来機種であったKindle VOYAGEが販売終了となった。
これにより、Kindleシリーズは上位モデルの「Kindle Oasis」、ミドルモデルの「Kindle Paperwhite」、下位モデルの「Kindle」の3製品構成となった。これはイイかも…この第9世代の「Kindle Paperwhite」は、OasisのIPX8等級防水と、VOYAGEのフラットディスプレイ、第8世代Paperwhiteのマンガモデルの32GBストレージの良い点を集約した製品とAmazonでは位置付けている。
実際、私が従来のKindle Paperwhiteの購入に二の足を踏んでいたのは、フラットパネルでなかった事だったし、防水になった事で購入を検討したいという人もいるのではないかと思う。
また本体の厚みも従来機より10%薄くなり、重量も10%軽量化され、全体的な大きさも僅かだが小さくなった。もちろん画面サイズは従来機と同じで6型を維持している。
価格的と性能のバランスで最も整っているKindle Paperwhiteは、これらの特徴を得る事によって、より多くの人の購入対象になるのではないかと私は思う。

OSのアップデート

今回の第9世代Kindle Paperwhiteの登場により、第6世代Kindle Paperwhite以降のKindleにも無償で新しいOSへとアップデート提供されるのだが、今回の新OSにより、ホーム画面が2画面化し、読書履歴に基づいた本の提案や作品に関する特典情報や読書の豆知識などが閲覧可能になった。
メインメニューから複数の読書設定やフォント設定、段階別太字設定など、各設定を素早く切り替えられるようになり、ユーザーインターフェースは随分と改善されたようである。
内部のハードウェア的な違いは、前述の違い以外の詳細は不明だが、発売されるモデルとしては5モデル用意されている。
具体的には、Wi-Fiモデルでメモリが8GBで広告あり版となし版、Wi-Fiモデルでメモリが32GBで広告あり版となし版、そしてWi-Fiと4G通信が可能でメモリ32GB版の5モデルになる。
8GB版にはWAN搭載モデルがなくなり、またWAN版は従来3G通信だったものが4G通信へとグレードアップしている。
また、フロントライトLEDを増量し、輝度を10%向上したという違いもあるので、今回の第9世代Kindle Paperwhiteは、かなりVOYAGEモデルを意識した内容になったのではないかと思う。

気になるのは画面更新

Kindleと言えばE Ink液晶が最大の特徴である。通電させなくても内容を表示し続ける液晶で、低電力が売りの液晶だが、このE Ink液晶の最大の弱点が画面更新にある。
処理能力が低ければ、その表示は実にもっさりとしたものになるし、全画面リフレッシュをかけなければ、書き換えた場所の映りが悪くなるというのも弱点である。
キングジムから発売されたPomeraの最新機種もE Ink液晶を搭載したが、やはり画面書き換えの問題で不評を買ったという経緯がある。
頻繁に画面が書き換わる場面において、E Ink液晶は残念ながら不向きなワケだが、果たして電子書籍リーダーにおいては、それがどこまで許容できるものになっているかが製品の善し悪しを決める一つの基準になると思われる。
もっとも、今までのKindleより悪くなるという事はないだろうから、従来機種で納得できている人であれば、何ら問題はない。ただ、iPadなどのタブレット端末と同じような思いでいると、しっぺ返しをくらうので、要注意である。

狙い目はプライムデー?

個人的に、この第9世代Kindle Paperwhiteなら、Amazon.co.jpのプライムデーで値下がりしたら購入したいかな、と思ったりする。
定価としても高くはないのだが、プライムデーであればもっと安く買えるハズだし、どうせなら32GB版が欲しいところ。
WAN接続は不要だが、いらない広告表示などのプランを見据えると、やはりプライムデーで安くなった時に買いたい製品である。
タブレットを普段から愛用している人は、Kindleのアプリケーションを使用すれば良いだけなのでKindleという端末の必要性はないかもしれないが、タブレットを使っていない人であれば、検討する価値はある様に思う。
大量の書籍をKindle端末だけで持ち運べるという利便性は、使ってみると意外と良好な結果を得られたりもするので、気になる人は検討してみてはどうだろうか。

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武上

18歳の時、人生の最大の選択ミスをしてしまい、いきついた場所として山梨県人となる。 その後、建設業に身を投じ、資格をいくつか取得するものの、結局自分の性格と合わない事を理由に上京。 上京後、世間で話題になりつつあったアニメ・ゲームを主体とする業界の人間となり、デジタルコンテンツ業界を含む数々の著名人と同じ土俵でマルチメディアな仕事をするに至る。 一見華やかなメディアの世界の、その闇の深さたるやハンパない事こそ世間に何となく知られてはいるが、業界人しか知らないその氷山の全体像を十分すぎるほど目の当たりにした後、家庭の事情で再び甲州へと帰還。 しかし、この帰還も人生の選択ミスだったかもしれないなぁ…と今では思うものの、時既に遅し。 今は地元の製造業を営む会社の総務・品質保証という地味ではあるものの堅実な職につき、いつか再びやってくるだろう夢の実現を信じて隠者的生活を送っている…ハズだったのだが、またしても周囲の事情で運命は波乱の様相を見せ始めた。 私の人生は一体どの方向を向いているというのだろうか? ちなみに筆者はPCとの付き合いはかなり長いと思っている。 古くはPC-8801 mk2 SR、X1 Turbo、X68000、FM-Towns、PC-9801シリーズ(互換機含む)、PowerMAC 9500等をリアルタイムで使い、その後は、Windows PCの自作機を中心に現在に続いている。 デジタルガジェットに関しては興味もある事から、その時代の時々において、いろいろ使ったり調べたりして、専門家ほどではないが知識は蓄えてきたと思っている。 そうした経験を元に、今の時代へ情報発信させてもらっている。少々くどい言い回しが多いかも知れないが、お付き合いいただけるとありがたい。 連絡先:takegami@angel-halo.com (@を小文字にしてください)

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