いよいよ一般販売か。
Orbital 2
2017年の秋頃だったか、このBlogではひょっとしたら紹介していないかもしれないが、クラウドファンディングのMakuakeでとあるPC用左手デバイス(左手限定ではないが)がテスト販売された。ブレインマジックというベンチャー企業が発表した「O2」という製品で、価格は当時27,800円(税別)だった。ちなみにテスト販売なので、数量も限定で195台までと、欲しい人にとっては結構限定的なものである。
この「O2」は、アナログジョイスティック+ボタン+ダイヤルという入力方法をすべて1台におさめた画期的ハードウェアで、ボタンは真ん中のスティック部分に1つとリンク部分に8つ搭載されている。
オービタルエンジンとよばれるデバイスユーティリティで、それらの操作を設定するのだが、要するに中央スティックを倒して機能を選び、そこでそのスティックを回転させてその強弱を設定、そのままスティック押込みで機能をONという操作を一連の動作で完了させる事ができるものである。
また、機能の呼び出しもスティック基部にあるリングにある8つのボタンで切り替えられたり、或いは特定のショートカットを割り当てられたりと、いろいろカスタマイズできる。
この「O2」以前にもマイクロソフトから「Surface Dial」という、画面上に直接置いて、回す事で機能を切り替え、押し込んで機能を使うというデバイスが登場していたが、「O2」はその機能を遙かに超える利便性をもったデバイスと言える。
この「O2」は最終的にはKickstarterでも展開し目標を達成、世の中のクリエイターに広く認知されるデバイスとなった事で、日本でも一般販売が開始される事となった。
一般販売での名称は「Orbital 2」となったが、もちろん出来る事は同じである。
主にAdobe系ソフトやペイント系ソフト、音楽ソフトなどクリエイティブ系アプリケーションで使用する事を想定しており、それらに対応するキーアサインを最初から持っているようだ。
ただ、前述したように各機能は割り当てが可能なので、独自のキーアサインを作る事もできるようなので、思いも寄らぬ使い方ができるかもしれない。
左手用デバイス
もちろんクリエイティブ系ソフトでOrbital 2を使うというのは王道ではあるが、ちっょと私はここで側面的に考えて見たい。
私はスクウェア・エニックスから発売される、11月発売のFF14用左手デバイスを既に注文しているのだが、このOrbital 2をFF14で使う事はできないだろうか?
もちろん、割り当てるキーの数で言えば、通常のゲーミング左手用デバイスの方が多いのだが、もともとチャットをする上でフルキーボードは必須なわけで、そうした文字入力の為にFF14プレイ中は常にキーボードは使える状態である。
よって左手用デバイスは補助的に使用する用途が断然多いと考えられるため、それらをこのOrbital 2で補完する事ができたなら、ひょっとしたら通常の左手用デバイスよりもずっと使いやすいものになるかもしれない。
私の様に、基本はゲームコントローラーを使用し、特定の操作だけをキーボードやマウスで行っている者からすると、特定の操作はマウスやキーボードで実施している関係から、そのキーボード操作をOrbital 2に置き換える事ができれば、キーボードは完全にチャット用途のみになり、細かいキー操作はOrbital 2に置き換える事ができる。
ゲームコントローラー、Orbital 2、キーボード、マウスと、使用するデバイスが多くはなるが、操作のしやすさは多分1ランク上がるハズである。
…随分と金のかかる操作環境ではあるが(爆)
一般販売
前述したように、日本国内で一般販売される事が決定している「Orbital 2」だが、その発売日や価格はまだ見えてこない。
Makuakeでのテスト販売時で27,800円(税別)としている事から、少なくとも2万円台にはなるとは思うが、過去にビット・トレード・ワンから「Rev-O-mate」という、ダイヤルタイプの左手用ホイールデバイスが発売されていて、コレの価格が12,800円だった。「Rev-O-mate」にはスティック部がないので、倒すというアクションがないわけだが、それでも似たような用途向けデバイスなので、この価格は一つの参考になるかもしれない。
できればOrbital 2は2万円弱あたりで価格が留まれば良いなと思う。世界規模での展開も考えられる製品なので、どの程度の価格に収まるのか気になる所である。
入力デバイス
キーボードとマウスという、今では当たり前の入力デバイスも、かつては珍しい入力装置だった。特にマウスはGUI(グラフィカルユーザーインターフェース)が当たり前になった時代に登場したもので、それまではキーボードが標準でホビー用途にジョイスティック、というのが当たり前だった。十字キー搭載のゲームコントローラーも当時は珍しいデバイスと言えるシロモノで、今では当たり前になっているものも、試行錯誤の中で生まれたものである。
こうしたデバイスの進化の先に、Rev-O-mateやOrbital 2がある。
タッチパネルはこのようなデバイスのある意味究極のデバイスであり、昔なら夢のデバイスだった。
それらが今は形として存在する。それだけでもスゴイ事ではあるが、そうしたデバイスは使われて始めて意味を成す。
何かに使って行こうと考えられるのなら、Orbital 2は一つ試してみる価値のあるデバイスではないかと思う。
もちろん、クリエイティブデバイスとして使うのなら当然のことである。
Orbital 2 製品サイト
https://brainmagic.tokyo/product/