迷いに迷って元に戻るか?
問題を乗り越えられるか?
今年の3月くらいから、MacBook Air 2020を購入しようか、それともこれから出てくるであろうMacBook Pro 13インチ 2020を購入しようか、随分と悩み、結果まだどちらも購入していないという状況が続いている。
その間に、Microsoftは新しいSurface Bookを出したりもしているのだが、現状、私はWindowsノートPCではなく、MacOS機の導入を強く希望し、まだ考えが纏まらずに決めかねている。
以前使っていたVAIO Duo 13が、そろそろ限界に来ている事はわかっていて、使って使えない事はないのだが、最近のWindows10の機能でコケる時が出てきたのを見ると、そろそろハードウェアの一部が最新アップデートに追いついてきていないのかな、と感じている。
だからこそ、今年辺りに新しいノートPCの導入を、と考えていて、以前から欲しいと思っていたMacBook系の導入を視野に入れたのだが、ここに来て諸問題が発覚、結局まだ導入せずに迷っているという体たらくである。
諸問題とは、MacBook Pro 13インチ 2020の上位モデルでFinal Cut Pro Xがレインボーかソルが出てフリーズ状態になる、というもので、これはどうもAdobe Premiereでも起きるケースがある、という所まで情報を追いかけた。動画編集で言えば、BlackmagicのDaVinci Resolveも気になる所だが、今の所DaVinci Resolveでこの問題が発生したという話は聞いたことがない。
誰も試していないという事かもしれないが、私の予想では同じように問題が発生すると考えている。
というのは、その後いろいろ調べた結果、MacBook Pro 13インチ 2020でも、このレインボーカーソル問題が発生した、という検証が出たからである。おそらく、この問題は第10世代Intelコアとの相性として発生している問題であり、Ice Lakeだからこその問題ではないかと予想している。
Ice Lakeは何が違う?
では、今までの第8世代Intelコアや第9世代Intelコアと、第10世代のIce Lakeは何が違うのか?
ここで簡単に説明する。あくまでも「簡単に」という事なので、正確性はあまりない事を先に言っておく。
Ice Lakeは実の所Intelの期待の星となるはずだったアーキテクチャである。
Intelは製造プロセスの10nm化に長い間苦しんでいて、結局思ったような結果を得る事ができなかった。どのような状態だったかというと、思ったよりクロックを上げる事が出来なかったため、性能が伸び悩んだのである。結果、10nmプロセスはクロック周波数をあまり引き上げる必要のないモバイル系コアとしてのみ使用し、デスクトップPCなどに搭載する第10世代コアをIce LakeからComet Lake-Sへと切り替えた。
Comet Lake-Sは製造プロセスが14nmなので、製造プロセスノードとしては旧世代と同じだが、より完成度の高い14nmプロセスを使用する事で、効率化は果たせた。
だが、やはり14nmプロセスによる電力使用量までは劇的に減らす事はできなかった為、電力消費と発熱を犠牲にしてより高いクロックでの動作を可能にした。
一方、Ice Lakeはというと、低いクロックでも高い処理性能を持たせる必要がある事から
アーキテクチャにさらなるテコ入れが行われた。それがIPC向上の為のアーキテクチャ拡張で、Ice Lakeは従来のSkyLakeコア系よりもより複雑な処理をこなせるようなユニットを搭載するに至った。
一例を挙げるとすれば、AVX系の最新版であるAVX-512をIce Lakeは搭載している。これはIntelの新たなアーキテクチャ「Sunny Cove」に搭載されるものだが、Comet Lake-Sは元がSkyLakeなので非搭載である。Ice Lakeはこの一点だけを見ても従来コアと異なるのである。
参考:後藤弘茂のWeekly海外ニュース
https://pc.watch.impress.co.jp/docs/column/kaigai/1167662.html
Ice Lakeに最適化させれば…
というわけで、これは私の予想ではあるが、MacOSやアプリケーション側がIce Lakeに最適化されれば、これらの問題は解決する可能性が高い。
元々、IntelサイドではIce LakeであろうとComet Lake-Sであろうと、場合によってはその前のCoffee Lakeであろうと、処理体系そのものに変化はないつもりでいたのかもしれない。しかし、実際にはプログラムによってはIce Lakeは違った挙動を見せた…というのが、事の真相ではないかと私は見ている。
ただ、この私の予測に必要な裏付けが取れていない。それは、レインボーカーソル問題が確実に発生するモデルが第10世代コアである、という確証がとれていない。また、第10世代コアでレインボーカーソルが発生していない人がいたとしたら、この仮説は成り立たない。
ただ、MacBook Air 2020でも発生した、という事は、ほぼIce Lakeだからこそそうなった、と私は見ている。
実際には、発生条件はもっと細かい条件があるのかもしれないが、共通項を絞り込めば、対策もしやすいというものである。
安心確実を採るなら
なので、どうしてもこのレインボーカーソル問題を避けたいというのなら、もうIce Lake搭載のMacBook系はあきらめた方がいい。
今、確実なのは第9世代までのMacBook系ではこの問題が発生したという話がない、という事だけである。
なので、未来に希望を繋げるなら、今は問題があろうともIce Lake搭載のMacBook系を購入するという手もある。
問題を許容できないなら、過去の整備済み品を購入するか、MacBook Pro 13インチの下位モデルか、MacBook Pro 16インチを購入した方がいい。
悩み続けている私が言うのも変だが、私としてもそろそろ覚悟を決めたほうが良いと思っている。
というわけで、現時点ではMacBook Pro 13インチ 2020の上位モデルを視野に入れている。
Macだからこその使い勝手を久々に得る為にも、この選択を受入れる事が重要だと思っている。