8月22日に発売されたParallels Desktop 16だが、私は15を購入したのがつい最近だったので、無償アップグレード対象だった。
ホントは待つべき
先月購入した13インチMacBook Pro 2020は、もともとWindows10を動作させられる事を前提にして、Intelコア入りだから購入した側面がある。
Apple Siliconへと切り替わってしまった後、ARM系のApple Siliconでは、Windows10の動作が保証されない事から、あえてIntelコアの段階でMacBook Proを購入したのだが、結果としては上々で、仮想OSとしてWindows10を動作させられる今の環境は、業務に使うにしても実に使いやすく、重宝している。
そのWindows10を仮想OSとして成立させているのが、Parallels Desktopで、私は8月にVersion15を購入した。
私が購入した一週間後ほどに、Parallels Desktop 16が発売される予定だったので、私は無償アップデートの対象だったわけだが、8月22日に発売したVersion16のインストールを、しばらく拒否していた。
業務で使用している関係で、安定動作が絶対的条件と思っていたので、まだ情報の少ない今はバージョンアップの時期ではない、という判断からそうしたのだが、周辺でもトラブルの話は全く聞かなかったので、Version16へアップデートする事にした。
使用している人が元々少ないという事もあって情報が少ないのかもしれないが、公式ではWindows10の起動が20%高速化するという事も売りにしていたので、まだ被害が少ない今の段階でインストールする事にした。
トラブルが出れば…また仮想マシンを構築してゼロからWindows10を構築するしかない、ぐらいの覚悟はしたが、結果から言うとトラブルは何も起きなかった。実にスムーズなものである。
シリアルキー入力いらず
今回、Parallels Desktop 15から16にアップグレードするにあたり、とても簡単で便利だと思ったのが、Parallels Desktop 15がインストールされている状態から、16のインストールデータを起動、実行させるだけで、特に他の事をしなくてもParallels Desktop 16へアップデート出来てしまったという事。
しかも、新しい16用のシリアルキーの入力すら不要だったので、実に良く出来たインストーラーだと感じた。
具体的には、Parallels Desktop 15がインストールされている状態でParallels Desktop 16のインストーラーを起動、そのまま上書きインストールしただけである。インストールが終了すると、Parallels Desktop 16が起動するので、Parallels Desktop 16のサブメニューから「アカウント&ライセンス」を選択すると、マイアカウントとして既にParallels Desktop 16のシリアルキーが入力された状態になっている。
そこで、右下の「アクティベート」をクリックしてParallels Desktopのサーバと同期させれば、それでアップデートは完了である。
実にシンプルかつわかりやすいアップグレードである。
実際に使用して…
正直、今の段階ではParallels Desktop 15との大きな違いは感じられない。
若干Windows10の起動が速くなったかな? とは思うが、あからさまな体験という程ではない。
おそらく、私がまだParallels Desktop 15そのものを使った時間が短いので、大きな違いに気づけないでいるのだろうと思うが、今の所、大差ない使い勝手である。
では何故Parallels Desktop 16へのアップデートを行ったのか?
それでもアップデートした理由は、前述したとおり不具合報告をあまり聞かなかったという事に加え、次期MacOSである「Big Sur」への準備の為に行ったと言える。
「Big Sur」は、秋頃に公開されるとも言われている、macOSの次期大型アップデートだが、これによってデザインがiOSに近いものとなる。
見た目だけでなく、AppleはMacとiPhone・iPadなどをより近い距離に置く戦略を採る事を模索しているので「Big Sur」は従来のアップデートと異なるものになると見られている。
また、AppleがMacのCPUをARM系にする事を進めているのは今までも当Blogで何度も話題にしたが、そのApple Siliconへの対応も「Big Sur」で始めようとしているので、次のOSアップデートは10年来くらいの大型のものになると考えられる。
その時に、Parallels Desktopが「Big Sur」に対応していないというのでは、実使用に問題が出てしまう。
Parallels Desktop 16へのアップデートは、まさしくこの準備の為である。
というわけで、Parallels Desktop 16は今の所全く問題が出ていない。
普通に使えて問題が出ないので、ホントにアップデートされたのか? ぐらいの感覚である。
「Big Sur」にOSをアップデートした時に、その真価が問われる事になると思うが…さて、一体どうなることやら。
|
|