良い音で音楽やコンテンツを楽しむ時、有線接続がどうしても主役になるが、最近は無線でも随分と高音質になってきた。
BTA30
エミライがFiiOブランドでBluetooth送受信機能を備えたUSB DAC「BTA30」を発売する。
発売日は12月4日で価格はオープンプライス。点等予想価格は13,450円(税込)。
DACとしてAKM製「AK4490EN」を採用し、BluetoothチップにQualcomm製「CSR8675」を搭載した製品で、光/同軸デジタルとUSB Type-Cの入力を備え、同軸デジタル入力時には192kHz/24bitのPCMとDSD64(2.8MHz、DoP)のネイティブ変換に対応している。光デジタル入力時は最高で96kHz/24bit、USB Type-C入力時は48kHz/16bitまでのデコードに対応する。
Bluetooth5.0準拠で、受信器としてはSBC/AAC/aptX/aptX HD/LDACコーデックに対応し、特筆すべきはLDACは96kHz/24bitフォーマットに対応する。
送信機としては、SBC/aptX/aptX HD/LDACに加えてaptX LLにも対応し、超低遅延送信に対応する。但し、LDACコーデックの送信には、ソース機器と光/同軸デジタル端子経由で接続する必要がある。送信コーデックの中にAACがない事に問題を多少感じるが、対応できなかったのには何か理由があるのだろうか?
マルチポイント接続に対応し、受信/デコードモードでは同時に二つのデバイスを接続でき、どちらのデバイスの音源も再生する際に自由に切り替える事ができる。送信モード時は、二つのデバイスに同時に音源をBluetooth送信できる。アウトプットに関しては有線接続もRCAアナログ出力×1、光/同軸デジタル出力×1として対応する。
なお、入力するソースによってデジタルオーディオ信号を192kHzへアップサンプリングも可能というところも注目できる機能かもしれない。
なお、スマホアプリ「FiiO Music」でBluetoothフォーマットの優先順位変更や音量調節、LEDインジケーターのON/OFFといった制御も可能になっている。
基本的にはUSB DACという位置付けなので、Bluetooth接続できるUSB DACとして考えればよいだろう。
個人的には惜しい機器
一番惜しいと思える部分は、Bluetooth送信機として使用する際のLDACコーデックに対応する場合に、ソース機器との接続が光/同軸デジタル端子経由で接続する必要があるという部分。これ、USB接続の場合でも対応してくれると、PCを接続して使用する時に楽になるのだが、それが出来ないとなると、マザーボード側に光端子が必要となる。
つまり、そうなると厳密にはPC接続の時はPC側からはDACという認識ではなく、あくまでもオンボード音源からの音を光端子で出力しているという立ち位置になるので、PC側からのコントロールはオンボード音源のコントロールで調整する事になる。
ま、接続方法の違いというだけの問題ではあるが、オンボード音源を使いたくない、という人にとっては、LDAC使用可能なUSB DACとしては使えない。
というか、ソニーはWindows用にLDACが使用可能になるドライバーを用意してくれないだろうか?
折角LDACを使えるBluetoothヘッドフォンを持っていても、それをPCで利用できないのは残念極まりない。
私の今の音響関連
私のPCのサウンド周りはこのBlogでも一度紹介していて、今もそんなに変わっていない。
現時点では、PCとUSB接続でYAMAHAのAG06を接続し、それにAKGのK702というヘッドフォンを有線で接続し、他にも有線でアンプに接続してウッドコーンスピーカーに接続している。
つまりYAMAHAのAG06がUSB DACの役割を果たしている。
AG06を接続している理由は、コイツにRODEのマイクを接続している為で、配信時にAG06で音の全てをコントールできるようにしている。
ZOOMやSkypeなどのオンラインミーティングの時も、音は異様に良いという話を接続相手に言われる事があるが、ある意味、当たり前の話である。
なので、できればこのAG06に接続できるもので無線化が出来れば一番よいのだが…AG06の本来の用途を考えるとそのような作りになっていないので、実は無線環境とはなかなか相容れない状況にある。
ま、商品の性格を考えれば、当たり前の話なので、仕方のない事ではある。
「BTA30」は無線化できていなかったソース音源を無線化したりする上で重宝する機器でもあるので、そうした用途の製品を求めている人は、その製品性格を考えた上で検討してみてもよいのではないかと思う。