ドコモがある意味で楽天モバイルを駆逐しにかかっている…ように見える。ま、それが競争社会というものではなかろうか?
ドコモ格安プラン
NTTドコモが、20GBのデータ容量と5分の国内無料通話を含めた新料金プラン「ahamo(アハモ)」を発表した。価格は月額2,980円(税別)で、この金額にユニバーサルサービス料金が加わる。5分の国内無料通話を拡大する、国内通話かけ放題オプションが月額1,000円で提供される。
また海外82の国と地域でもデータ容量内であれば追加料金なく利用でき、契約期間や解約金の設定もない。但し、キャリアメールは提供されない。
申込みはオンライン限定で店頭では受け付けない…となっているが、もしケータイの本体を店舗で契約した際には、何となく店舗側で代行登録しそうな気がしないでもない(私の予想でしかないが)。
オンライン限定という事もあって、新規契約事務手数料、機種変更手数料、MNP転出手数料は無料になっている。
1,000円の利用につき、dポイント10ポイントが貯まる…としているが、これは従来のdポイント付与と同じではないかという気がするのだが…何か違っているのだろうか?(実際違うのかも知れないがそのあたりがよくわからない)
ちなみに、先行エントリーキャンペーンが行われ、提供開始日前日までに先行エントリーしたユーザーには、dポイントが3,000ポイント付与されるキャンペーンが実施されるという。
2,980円という価格的インパクトは大きく、これで楽天モバイルが安い、という触れ込みはできなくなったのではないかと思う。楽天は…安いが繋がらないという問題が多々あるので、同額であればドコモに軍配が上がるというのは、言う迄も無い話である。
既存プランの見直しも
まだ正式な内容は発表はされていないが、ドコモは既存プランの見直しも12月中に実施する事を発表した。
ひとりひとりのライフスタイルにあわせて複数の料金プランを展開しようと考えているようで、既存プランとサービスはプレミアと位置付け、現在の5Gギガホ/ギガライトを使い方にフィットしたものに見直すという。
ちなみに今回発表された「ahamo」は中容量プランの位置付けになるそうで「プレミア」と位置付けられた既存プランの内容は12月中に改めて発表される。
私個人の感想だが、ギガライトなどは一番安い時の値段が1,980円になるので「ahamo」よりも安いプランになるところをどのようにプレミアにするのか気になる所である。
もし、低容量プランとしてもっと安いプランが出てくるようだと、楽天モバイルだけでなくMVNOすら青ざめるプランが爆誕するかもしれない。
今度のドコモは何となく本気度が違うように感じるのは、インパクトの強さ故の結果だろうか?
割引プランはすべて適用外
今回発表された「ahamo」だが、これに契約を変更するとファミリー割引、ドコモ光セット割、dカード割は即座に適用外になる。
実は案外これが大きな意味を持っていて、私などはドコモ光セット割で固定回線と合せているので、これが無くなると結構痛い出費になると考えられる。
実際には料金変化をシミュレーションしたいところだが、ドコモのWebサイトで提供されている料金シミュレーションへ「ahamo」を組み込むかは現時点では検討中との事らしい。
組み込まないと良さがわからないというのは問題だと思うが、実際にはオンラインでしか申し込む事が出来ない以上、何しかしら比較できるサービスがないと導入は進まないわけで、これはシミュレーション可能にして欲しいところである。
また、dカード、dカードゴールドに付随するポイント優遇進呈等の特典についても、現在は検討中という事で、まだ完全になくなると決まったわけではないらしい。
おそらく、このahamoの登場によって、楽天モバイルはさらなるテコ入れをしてくる可能性があるが、それと対抗するならdポイントの活用は避けて通れないのではないかと思う。
今回登場したahamoは、少なくとも従来のドコモのサービスと比較すると確かに通信データ容量と価格のバランスは今まで以上のものになっていると言えるが、ポイントは20GB以上を毎月使用する人にとってのメリットだけが引き上げられ、それより低容量で十分という人には何ら寄与しないサービスである。
それは総務省がテコ入れを命じたのがこの20GBプランのあたりの参考価格だったからであり、それ以外を見ているとは言えない。
しかし、ドコモは既存プランも見直すとしている。ここに従来の決まり切ったプランを打ち破る活路を見出したいところである。少なくとも、私はもっと低容量で十分だし、同じような人は多いのではないかと思う。