データ復旧サービスが行われるBuffalo版nasneは、SIE版を超えたかもしれない。
データ復旧サービス
nasneを使っていて一番困るのは、nasne内蔵のHDDが故障した時である。地デジを録画している関係から、その著作権保護機能の為にHDDをそのまま交換する事もできない仕様になっているので、SIE版の頃からnasneのHDD交換は、ほぼ不可能と言われてきた。
中には、この不可能と言われている問題に挑戦してHDD容量を追加する改造を行った人もいるだろうが、素人ではそういった事はまず無理である。
なのでnasne内蔵のHDDは最初からある程度容量の大きなものが理想とされてきた。
Buffalo版が発売されたとき、標準が2TB仕様だった事は、ある意味喜ばしい事だったのだが、この度、Buffaloは更なる上を行くサービスを開始する。
録画番組の他、NASとして保存していた各種ファイルも対象にして、nasne本体に加えて外付けHDDも対象にし、Buffaloの拠点で診断・復旧してくれるサービスが開始される。
これは、もともとBuffaloが販売しているHDD製品に対してのサービスと同等のものをnasneにも適用されたものなのだが、当然SIEの製品だった頃には存在しなかったサービスである。しかも、Buffalo製のnasneはオリジナルとは構造も若干異なるので、今回のサービスはBuffalo版nasneのみ対象とする。
サービスとしては、故障したnasneをBuffaloに送付し、Buffaloでデータを診断・復旧させるのだが、本体の場合は新品nasneにデータを入れて返送される。外付けHDDの場合は新品のHDDに入れて戻される仕組みで、その費用は軽度の論理障害で9万円、中度で10万5000円、軽度の物理障害で12万円、中度で18万円となる。外付けHDDの場合は、nasne本体ではなくHDD代になる分やや安くなり5万4000円からで保証期間内の軽度論理障害ならば無償となる。
随分と料金が高いと思うかも知れないが、失われるデータの貴重性を考えれば、納得できる人もいるはずである。
みまもり合図 for nasne
また、現状のnasneの稼働状態データを読取り、劣化でデータ喪失の危険がある場合に、本体LEDやアプリ、メール通知でユーザーに伝える「みまもり合図 for nasne」という故障予測サービスも開始される。利用料金やアカウント登録等は不要。
仕組みとしてはHDDの機能であるS.M.A.R.T.を元にHDDの健康状態を診断し、その状態をランク付けして通知する。この機能が働くのはnasne内蔵のHDDとそれに接続した外付けHDDで、残念ながらSSDには非対応となる。
また、録画した番組の引っ越しサービスも提供を開始する。
このサービスは、現状のnasneや外付けHDDに保存されたデータを新品のnasneや外付けHDDに移動させてくれるサービスで、自力でダビングやムーブをしなくてもハードウェア毎新しくしてくれるというサービスとなる。
nasne本体の場合は新品nasneにデータを移動させて、送料込み42,350円(税込)となる。外付けHDDの場合は容量によって異なり、1TBが3万4,100円、2TBが3万5,750円、4TBが4万150円、6TBが4万5,100円となる。
このサービスは要するに全部おまかせ的なサービスなので、自力でデータを移動できる人は、前述の「みまもり合図 for nasne」を併用して自分でデータを移動させれば良いので、頼る事は多分ないだろうが、そういうサービスも公式で用意した、という事だろう。
何か、SIE時代よりも至れり尽くせりである。
ちなみにSIE版nasneからBuffalo版nasneへのデータ移動はできないので、そこに活路を見出したい人は残念な話である。
nasneは便利
ウチは4K放送などまったく縁の無い話なので、4Kテレビとそのレコーダーとは無縁であるが、2K放送でここまで便利に使えるレコーダーは多分他にないのではないかと思っている。
テレビそのものをあまりみない私としては、ちょっと見たいテレビがある時、このnasneでさっと録画して、テレビを目の前にしない時間であってもスマホで視聴できたりする手軽さがとても重宝している。
PCの前に座っている時とかでも、セカンドモニタにPC TV Plusソフトでテレビ放送を流して利用しているが、これがホントに手軽で、便利だったりする。
テレビというコンテンツは、以前ほどの絶対的立ち位置は持ってないにしても、一定の需要はあるし、そこから得られる情報も気になるのは事実。そういう時、以前とちがって、何かしながらBGM替わりにテレビを流しておくという使い方をするなら、nasneはとても最適である。
私のようにPCで使わなくても、タブレット端末で利用できたり、スマホで利用できるので、その利便性は計り知れない。
今回のBuffaloのデータ復旧サービスなども合わせて考えれば、とても魅力的な製品ではないかと思う。
オススメである。
Buffalo nasne 公式サイト
https://www.buffalo.jp/nasne/