今更ながら、また悩む今日この頃。
静かな環境が欲しい
2020年10月26日に、当Blogでも同じ悩みを書いたのだが、その結論が実は未だに出ておらず、製品購入に至っていない。
SonyのWH-1000XM3とWH-1000XM4は共にQN1というノイズキャンセリング機能を搭載したヘッドフォンなのだが、ドライバーも同じだったりで、その性能差にあまり大きな変化がない。
変化がないと言いつつも、WH-1000XM3にはaptX系のコーデックに対応しているという利点があり、WH-1000XM4にはよりQN1をより最適化した事でノイズキャンセリング機能を強化した側面もあり、ハイレゾ音源により近づける事ができるようになった等の機能強化もあったりして、メリット・デメリットの比較においてどちらを購入するのがベストか? という事が判断しづらい状況にある。
私はこの10ヶ月、この答えを未だに出す事ができず、旧モデルであるWH-1000XM2を使い続けているのだが、最近になってWH-1000XM3もWH-1000XM4も価格がそこそこ落ちてきた事もあり、やはりより高度なノイズキャンセリング機能を求めるには買い替えしかないかな? と思い始めた。
とにかく、静かな環境が欲しい…そう思ったなら、より機能が強化した製品を購入するのが一番手っ取り早い。そんなワケで、再度、WH-1000XM3とWH-1000XM4の比較検討を始めたわけである。
対応コーデックを気にするか?
以前、記事にした時にも書いたのだが、WH-1000XM3とWH-1000XM4の決定的な違いは、WH-1000XM4になってaptX、aptX HDの対応コーデックが削除されたという部分がとても大きい。
WH-1000XM4は、SBC、AAC、LDACのみの対応となり、Qualcomm系のコーデックは一切対応しない方向に舵取りされた。
これはイヤフォン型のWF-1000XM4でも同じでSonyはもはやAndroid系はLDACさえ対応していれば問題ない、と判断したようである。
aptXの最大の利点は、コーデックとしての伝送データがよりコンパクトに細切れにされる事で、遅延がとても小さいというメリットがある。しかも圧縮比率が4:1と固定比になっていて、データを復号する時に再現性が高い事で高音質を達成できるというメリットもある。
AACももちろん高音質なのだが、伝送データがaptX系よりも大きい為、遅延が起きるので、遅延を嫌う場合はaptX系にとても大きなメリットを感じる事になる。
だが、WH-1000XM4はそのaptX系のコーデックが削除されてしまった。Sony側からすると、Android系は全てLDACに対応してしまったので、もうaptX系はなくなっても問題ない、と判断したのだろう。
しかし、Windows10ではaptXのコーデックには対応してもLDACは未対応なので、Windows10とWH-1000XM4はストレートに無線接続してもLDACによるデータ転送ができないのである。
この場合、Windows10はWH-1000XM4をAAC対応デバイスとして認識し、AAC接続してしまう。
実に残念な結果に終わってしまうのである。
しかしその他では…
この対応コーデックの問題はあるにせよ、それ以外の機能についてはWH-1000XM3とWH-1000XM4では、圧倒的にWH-1000XM4が優勢になる。
ノイズキャンセリング機能、ハイレゾ音質、Speak to Chat機能、同時接続数、等々、WH-1000XM4がWH-1000XM3に勝る部分はとても多い。
あとは、WH-1000XM3とWH-1000XM4の価格差をどう捉えるか、というところで、両者を最終比較する事になるわけだが、概ね価格差は1万円といったところである。
面白いのは、新品でも中古でも価格差は大凡1万円というところで、この価格差は絶対的性能指標によるものなのかもしれない、と思い始めている。
対応コーデックを気にしなければ、WH-1000XM4の方が最終的には後悔しないセレクトと言えるが、もし手持ちのデバイスでaptXにのみ対応し、AACに対応しない製品があると、結構悩む事になるかもしれない。
Sonyがもっと力をいれてLDAC普及に努めてくれれば、こんな迷いなどなくなるのだが、今以て答えが出ないのは、やはり対応コーデックの問題はそんなに小さな問題ではない、というところから来ている。
というわけで、ノイズキャンセリングヘッドフォンの買い替えを真剣に考えているが、未だ答えが出せずにいる。
迷う事なくWH-1000XM4が選べれば、1万円高くても購入という判断になるのだが…。
さてどうしたものか?