遂に4k+HDRモニタの決定版が出た…かもしれない。
43型が置けるならコレ一択かも
さまざまなコンテンツで、今や4k解像度やHDR表現、ハイリフレッシュレートというものはどんどんと要求され、また渇望されてきている。
それはPCの話に留まらず、PlayStation5やXbox SeriesX/Sなどで要求されるようになった事で加速し、ここ最近になってようやく一部のモニタやテレビが、それらの条件を満たすようになった。
だが、結局は価格的にまだまだ高額で、手が出しにくい製品が多いという印象が強く、全部入り、といった製品はほぼ見られない状態だった。
だが、遂に13万円程度という価格で、これらが全部入りした製品が登場した。
AOCより5月27日に発売される「G4309VX/D/11」は、43型という大型パネルを搭載した4k解像度モニタで、しかも144Hzの高リフレッシュレートとDisplayHDR 1000対応と、全ての要求を高度に実現している。当然、HDMIポートはver2.1に対応しているので、PlayStation5で4k/120Hz動作をサポートする。
これで価格が13万円前後というから、そのインパクトの強さは相当なものと言える。
このパネルを最大限に活用しようと思ったら、再生するビデオカードの方がハイエンドクラスでないと要求に満たないかもしれない。
まさに逆転現象を引き起こしたモニタと言えよう。
DisplayHDR 1000
本機で一番の驚きは何か、と言われれば、それは間違いなくDisplayHDR 1000対応といったところである。
最近DisplayHDR認証を取得したモニタは増えては来ているといったものの、そのほとんどはDisplayHDR 400か、高くても600である。
数字の違いはズバリそのままHDR、つまり輝度や色彩の精度や範囲に繋がる。つまり1000ともなれば相当な明るさと同時に暗さも持ち合わせていなければならない。
これを可能にしているのは、偏に「量子ドット技術」が採用されているからで、半導体ナノ結晶を利用した色再現性の高さが、このDisplayHDR 1000認証を可能にしている。
「DCI-P3」のカバー率で109%、「sRGB」のカバー率で145%と脅威的な色域を持つ製品である。
また、高コントラスト比を実現しやすいVAパネルを採用する事で、ダイナミックコントラストレシオという機能を使用した時は8,000万:1という異常なまでの高コントラスト比となっている。
これらの再現力をもってして価格13万円前後である。恐ろしいまでのコストパフォーマンスと言えるだろう。
問題はその大きさ
このように、スペックとしては最高とも言えるモニタなのだが、その最大の欠点はその大きさにある。
何と言っても43型である。横幅だけで1m近い977.3mmもあり、縦幅で664.52mm、奥行きも58.2mmという大きさもさることながら、その重量は16.9kg(スタンド込み)にも上る。スタンドがない状態でも14.87kgと、一人でセッティングするのにも苦労しそうな重さなので、これを配置する事ができる人でないと、扱えないモニタという事になる。
ただ、ここ最近の傾向で考えると、PCモニタとして43型が置かれていても、特別オカシイ様子に見えない時代になったように思う。
実際、画面の大きさは年々大きくなっていて、ウルトラワイド液晶などで34型などは普通に見られるようになったし、16:9のモニタであっても27型、32型などが扱われるケースも多くなってきた。
流石に43型はそれらよりも大きなインパクトを感じる事になるが、以前よりはずっと不思議ではないデバイスになったように思う。
なので、最大の問題はその大きさであるが、イメージとして変とかそういう問題ではなく、純粋に物理的に置けるかどうか、というところが問題になる。
もし置けるようなら、ぜひ検討してみてはどうだろう。良い買い物だと思う。
残念だが、私の環境ではこの43型を置くという事ができない。横幅は何とか足りたとしても、縦幅が足りない。もし配置するとなると、PCの配置そのものを再検討する事になるし、その為には部屋の中にあるいろいろなアイテムの整理を大がかりに実施しないといけない。
いやはや、大変な話である。
AOC G4309VX/D/11
https://jp.aoc.com/product/G4309VXD-11