メインPCに組み込むSSDとして何が良いか、今一度調べる。
PCIe4.0か、PCIe3.0か
巷ではそろそろPCIe5.0に対応するNVMe SSDが出てくるかというところだが、今購入するNVMe SSDならばPCIe4.0に対応したM.2 SSDではないかと思う。
価格的にはかなり安くなってきた感じはあるが、それでも容量単位あたりの価格はHDDよりはずっと高い。
しかし、その価格と天秤に掛けても優位に働くその速度性能を考えると、少なくとも起動ストレージとしてNVMe SSDを選びたいと思うのは、万人共通の意識ではないかと思う。
問題は、PCIe3.0 SSDとPCIe4.0 SSDでも未だ価格差があり、手軽に買えるのは3.0対応品だと言える。
では今メインPCを更新しようとする私が購入するSSDは、どのようなものを選ぶのが良いだろうか?
コストと性能と、入手性。これらを天秤にかけていろいろ考えてみたい。
価格は高いが速度も倍近い
PCIe4.0のSSDとPCIe3.0のSSDの違いはドコにあるのかというと、単純に読み出し、書き込みの速度が全く違うというところにある。
スペックで見ると、PCIe4.0は読み出し7,000MB/s前後、書き込み5,000MB/sオーバーと、大世比PCIe3.0の倍の数値になる。
それなら価格が1.5倍程度ならPCIe4.0の方が良いのでは? と単純に考えてしまいがちだが、これはあくまでもベンチマーク上でのテストでしかないし、実運用でこの速度が出ているわけではない。
ストレージの速度は、連続したデータの読み出しや書き込みに関してはスペックに近い性能が出たりもするが、実際にはメモリ速度の兼ね合いやキャッシュメモリの関係でベンチマーク通りの性能で動作する事は稀である。
特にキャッシュメモリが効いてくる環境だと、ストレージ速度はそんなに気にならなくなったりする。それでも動画編集などリニアにストレージデータとやり取りする事が多い環境だと、ストレージ性能は作業性に直結するので、ストレージ速度は重要になってくる。
要はどういった作業をするか、どういったアプリケーションを使用するかで、ストレージそのものの性能を要求する必要があるかなどが決まってくる。
ゲームがメインであるなら…案外PCIe 3.0接続でも大きな差はでない事が多いかもしれない。こういうタイトルはキャッシュメモリを上手く使っている事が多いので、体幹できる差がないならば、速度性能よりも容量を取った方が賢い選択と言える。
OS起動用はPCIe 4.0
だが、一つ絶対的にPCIe 4.0を積極的に使って行きたい使い方がある。
それは起動OSをインストールしているストレージである。
純粋にOSの起動が速くなるメリットがあり、OSの全ての基準となる部分でもあるので、できるなら長寿命かつ高速なストレージにすべきである。よって、PCIe 5.0が主流になったなら、そちらに乗り換えるぐらいの勢いでも良いかも知れない。もっとも、コストが許せばの話だが。
で、結局お薦めは?
今回、メインPCを入れ替えるに当たって、最初に必要となるSSDは容量1TBのOSインストール要SSDである。
そのSSDには、SeagateのFirecuda 530を選びたいと思っている。
理由は単純でスペッマ的にシーケンシャルリード、シーケンシャルライトの性能が良いというだけでなく、4KBランダムリードと4KBランダムライトの性能も他社製より良い、という結果である。
価格は若干高めではあるものの、価格差と性能差のバランスで見れば決して悪い判断ではないと思っている。
もっとコストを抑えたいという事であれば、Samsung 980 PROでもよいかも知れないが、OSをインストールするメインのSSDとしてはSeagate Firecuda 530は鉄板とも言えるのではないかと思う。
なお、容量最優先でコストを意識したいというのであれば、思い切ってPCIe 3.0の2TB容量のものを購入するでもよいかも知れない。
PCIe 3.0のKIOXIA EXCERIA G2の2TBなら、コストを抑えつつある程度の性能を保持していると想われる。絶対的性能でないとダメというのでなければ、選択肢となるだろう。
いろいろ考えて見たが、PCIe 5.0のSSDが登場してくれば、生産はPCIe 4.0がボリュームゾーンとなり、流通量も増えて価格が安くなってくるだろう。そうなれば、全体的な性能の底上げが行われるので、PCIe 3.0の大容量モデルをあえて選ぶ必要もなくなるかもしれない。
つまり、価格としてはは今の価格帯が維持されるか、もう少し下がるレベルで値下がりは止まるのではないか? とも言える。
それはそれで残念ではある。